ハイスペック競争は一段落、端末の多様化進む:2004年を振り返る(2/3 ページ)

» 2004年12月28日 19時07分 公開
[後藤祥子,ITmedia]

 メイン液晶は変則的な縦横比のものが登場。カシオ初のBREW+WIN端末「W21CA」(12月13日の記事参照)は解像度240×400ピクセルの2.6インチ液晶を装備した。フルブラウザ搭載に伴い一画面当たりの情報量をふやした格好だ(12月21日の記事参照)。

 左から240×400ピクセル2.6インチ液晶の「W21CA」、240×345ピクセル2.4インチ液晶の「N506i」、240×345ピクセル2.3インチ液晶の「N901iC」

 NECは「N506i」(4月27日の記事参照)と「N901iC」(11月17日の記事参照)で、解像度が240×345ピクセルと1行余分に表示できる液晶を搭載した。

 音声通話型の携帯電話は、手に持った時の横幅が広すぎると手に収まりにくくなるため、「2.4インチで打ち止め」といわれていた。カシオとNECは、横幅はそのままに、上下方向を伸ばすことで、持ちやすさと画面表示量の拡張を両立させた。

 液晶自体の性能では、超広視野角のASV液晶(用語参照)を搭載したシャープ端末「SH901iC」(11月9日の記事参照)「902SH」(12月28日の記事参照)が注目を集めた。また「F900iT」は音声通話型端末としては久々にタッチパネルを搭載。PDA的な使い方ができるほどには機能がこなれていなかったが(7月16日の記事参照)、今後のブラッシュアップが期待される。

 ASV液晶を搭載した「SH901iC」(左)、タッチパネルを装備した「F900iT」(右)

 Bluetooth機能を備えた端末が登場し始めたのも今年の特徴。ドコモは「F900iT」(7月1日の記事参照)、KDDIは「A5504T」(5月14日の記事参照)と「W21T」(12月28日の記事参照)、ボーダフォンは「902SH」「802SE」「802SH」「702NK」と(9月28日の記事参照)、合わせて7機種もラインアップされた。

必要な機能だけあればいい〜シンプル端末が登場

 2003年は、端末の中にどれだけハイスペックな機能を詰め込めるかが競われていた。しかし2004年は大きく流れが変わった。大胆なまでに機能を絞った端末が多数登場し、ユーザーからの支持を集めたのだ。「使わない機能はいらない」と考えるユーザーの選択肢が広がった年といえるだろう。

 その先鞭を付けたのが、ドコモのソニー・エリクソン・モバイル製端末「premini」(5月11日の記事参照)。機能を通話とメール、Webブラウズに絞り、操作性を損なわないぎりぎりのところまで小型化が図られた。デザイン性の高さもあいまって予想を超えるヒット商品となり、セカンドモデルも登場している(10月4日の記事参照)。ドコモはまた、ボーナス商戦向けに、カメラなしの超薄型端末「prosolid」(パナソニック モバイル製)も投入している。

 あまりのコンパクトさに誰もが驚いた「premini」

 そして、機能絞り込みの極みともいえる「ツーカーS」が登場(10月21日の記事参照)。可能なのは通話のみ、“黒電話の簡単さを携帯に”を合い言葉にメイン液晶さえ取り払ってしまったこの端末が、年輩ユーザーのニーズを捉えた(12月3日の記事参照)。「やりすぎでは」の声をものともせず、ツーカーを純増に導くほどの売れ行きを記録している(12月7日の記事参照)。

 あまりのシンプルさに誰もが驚いた「ツーカーS」

 au端末群は逆に、ローエンドに位置づけられるA14xxシリーズでも、EZアプリや着うた、カメラなど一通りの人気機能を備えることをウリにした。30万画素カメラとQVGA液晶を搭載しながら薄型軽量化にもこだわった「A1402S」(2月16日の記事参照)「A1402S II」(8月2日の記事参照)がヒット。ローエンド端末でもQVGA液晶を搭載するのがこだわりだとし、ローエンド端末にはQVGA液晶を搭載しなくなったドコモとは対照的なアプローチを見せた。

 ヒット商品となった「A1402S II」

デザイン志向の端末が登場

 デザインをウリにした端末が多数登場したのも2004年の特徴。KDDIは2003年の「INFOBAR」「W11K」以降、次々とデザイン志向の端末を投入している。三洋電機製の「A5405SA」(2月16日の記事参照)、京セラ製の「A1403K」(9月21日の記事参照)は、プロダクトデザイナーの岩崎一郎氏が手がけたもの。独特な雰囲気ながらも、手に取ってみたくなる親しみやすさがユーザーの心をつかんだ。

 左が「A5405SA」、右が「A1403K」

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