Samsung電子は7月16日、アジアの通信イベント「CommunicAsia 2009」に出展したモデルを紹介する「SAMSUNG "CommunicAsia 2009"出展端末説明会」を開催。同社のフラグシップモデルである「Samsung Jet」「OMNIAII(I8000)」「Samsung GALAXY」(I7500)の3機種を披露した。これら3機種が日本でそろって披露されるのは初となる。
3機種ともグローバル展開のモデルで、日本での発売は未定。
Samsung Jetは、「高機能」と「操作性」を両立させたフルタッチ端末。2009年7月中に世界70カ国で発売予定。“スマートフォンよりもスマートに”というコンセプトのもと開発された同機種は、マルチタスクマネジャーやMicrosoft Exchange ActiveSyncにも対応し、スマートフォンと同様にビジネス用途にも活用できる。
ワイドVGA表示(480×800ピクセル)対応の有機ELディスプレイを備えており、鮮明な表示が可能。800MHzの高速プロセッサの搭載により、タッチの反応速度が向上したほか、より直感的なタッチ操作ができるユーザーインタフェース「Touch Wiz 2.0」も採用した。WebブラウザはSamsung電子独自の「Dolfin」を採用し、最大5つのWebサイトを同時に閲覧できる。
サムスンテレコムジャパン 端末営業部 部長のオウチャンミン氏は「Samsung Jetは下半期のフラッグシップモデル。スペックのバランスが取れており、スマートフォンではないが、スマートフォンで求められる機能を搭載した」と説明。「タッチパネルの反応やアプリの動作も速い。動画機能の基本コンセプトも“スピード”だ」と快適な操作性もアピールした。
500万画素カメラは日本のケータイでは標準的なスペックになりつつあるが、同氏は「世界では5Mカメラはハイエンド。メインストリームは5M」と強調した。
OMNIAII(I8000)は、タッチパネル対応の大型ディスプレイや豊富なマルチメディア機能を備えた“オールインワン”モデル。2009年6月16日に発売。OSはWindows Mobile 6.1 Professionalを搭載している。
ディスプレイは、世界最大となる3.7インチのワイドVGA(480×800ピクセル)有機ELを搭載し、タッチパネルにも対応。Samusung電子の最新ユーザーインタフェース「Touch Wiz 2.0」により、快適にタッチ操作ができる。通信は下り最大7.2MbpsのHSDPAと、上り最大5.76MbpsのHSUPAに対応。カメラはAF(オートフォーカス)付きの500万画素CMOSを搭載した。
このほか、720×480ピクセル/30fpsの動画録画と再生、GPS、Bluetooth v2.0、Wi-Fi、FMラジオにも対応する。内蔵メモリは最大16Gバイトを備え、外部メモリは最大32GバイトのmicroSDHCを利用できる。
Samsung電子初のAndroidケータイとして登場するのが、Samsung GALAXY(I7500)だ。「Android」プラットフォームにより、Google検索、Google Maps、Gmail、YouTube、Google カレンダー、Google TalkといったGoogleサービスを簡単操作で利用できる。なお、ケータイのプラットフォームにAndroidを採用したメーカーは、HTCに次いでSamsung電子が2社目となる。
ディスプレイはハーフVGA表示(320×480ピクセル)対応の有機ELを搭載しており、タッチパネルによる操作が可能。厚さ11.9ミリの薄型ボディにAF付き500万画素カメラやWi-Fi機能、Bluetooth、8Gバイト内蔵メモリなどを盛り込んだ。2009年6月からドイツ、フランス、イタリアなどで発売中。
なお、製品名の「GALAXY」は、「シリーズ化してSamsung電子の今後のAndroid端末にも採用するかは未定」(説明員)とのこと。
オウ氏は「Samsung GALAXY(I7500)は、“見るケータイ”というコンセプトを取り入れたモデルだ」と説明。Android端末はNTTドコモもHTC製の「HT-03A」を発売したが、同氏は有機ELが差別化の大きなポイントになると強調する。「有機ELほど画質やコントラストで優れたデバイスはない。HT-03AとUI(ユーザーインタフェース)は似ているが、市場では、Samsung GALAXY(I7500)の質感や全体のデザイン、そしてディスプレイは非常に優れているという評価を得ている」(同)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.