NTTドコモが三顧の礼で迎え入れたソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製のAndroidスマートフォン「Xperia」の販売が4月1日に始まった。発売に先立ち、ヨドバシカメラマルチメディアAkibaとビックカメラ有楽町店では記念イベントを開催し、NTTドコモの代表取締役社長、山田隆持氏が「iPhoneにも負けない」と自信を見せた。また会場にはドコモのTVCMでおなじみの、女優の鳴海璃子さんが駆けつけて華を添えた。
最初にあいさつに立ったビックカメラ 代表取締役社長の宮嶋宏幸氏は「非常に手応えを感じている。予約数は、携帯電話を含めて過去最高の数字。今までになかった操作感や発展性に、ユーザーの期待が集まっていることの現れ」だとXperiaを絶賛。スマートフォン市場の活性化に期待を寄せた。
ヨドバシカメラマルチメディアAkibaでのイベント終了後に駆けつけたドコモの山田社長は「Xperiaはコミュニケーションエンターテインメントマシンというコンセプトを掲げており、コミュニケーションそのものもエンターテインメントとして楽しんでいただける。スマートフォンの価値観や世界観はXperiaで大きく進化する。Xperiaはドコモが自信を持ってお勧めできるケータイだ」と胸を張った。
ゲストとして登場した鳴海璃子さんは、「白いモデル(Luster White)は女性にも合ういい色だと思う。デザインもかわいい」などとコメント。女性から見てもXperiaは美しく、欲しくなる端末であることをアピールした。
その後、開店の10時までカウントダウンをし、くす玉を開いてイベントは終了。予約していたと思われる人たちが店内のカウンターへと急いだ。
ビックカメラ有楽町店店頭で、イベント前に列を作って並んでいた人はごくわずか。事前に予約を受け付けていたこともあり、特に混乱もなく販売は始まった。ドコモ全体では約5万件の予約があり、スマートフォンという、一般的なケータイとは異なるジャンルの製品ながらも高い関心を集め、好調なスタートを切った。
イベント後取材に応じた山田社長は、「XperiaはiPhoneにも十分対抗できる機種。もちろんソフトバンクが発表したHTC Desireにも負けないと思っている」とXperiaに対する強い期待と自信をにじませた。4インチと大きく、高画質な液晶ディスプレイ、送信時の通信も速いHSUPA対応、有効約810万画素のカメラなど、ハード面での優位性があるのはもちろんのこと、TimescapeやMediascapeといったソニー・エリクソン独自のアプリケーションやマルチタスクなどもXperiaならではの特長だと山田社長は力説する。
なお、Xperiaは従来のケータイとは使い勝手が違うため、2台目の端末として持つユーザーが多くなると山田氏は予想。今後は1台目の端末として選んでもらえるよう「早ければ2010年秋までに、スマートフォンでもiモードメールが使えるようにしたい」と話した。
2009年度の日本市場でのスマートフォン総販売台数は約200万台程度だが、2010年はこれが2割から3割増えるともくろむ。「2割から3割増えても、まだ携帯電話の総販売台数から見ると10%にも満たない。世界にはスマートフォンの比率が20%以上の国もあり、日本でもいずれそうなるのではないかと思っている」(山田氏)
またiPhone 3GSが「実質0円」という低価格で販売されており、それが普及に大きく寄与しているのではないかと質問された山田氏は「Xperiaも2年間同一機種の使用を約束すると価格を割り引く施策などを打っている。ほかにもいろいろなキャンペーンを考えていきたいと思う」と答え、当面は大幅な値引きはしないこと、とはいえいろいろな策を打つ用意はあることをにおわせた。
なお、首都圏の一部の店舗ではすでにXperiaが品切れになったところもあるという。とはいえ、次回の入荷までにはそれほど時間はかからないもようだ。
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