最後に各機種独自の撮影機能から面白そうなものを試してみた。ただ、今回は人物の撮影をしてないので、スマイルシャッターなど人物系の機能は割愛する。
SH008は高感度モードを試した。ISO8000という超高感度でフルサイズの撮影ができる。
さすがに画質は落ちるが、これならかなり暗い所でも撮れる。ちょっと面白い。
CA005はデジタルズームを使った。AV家電の世界で流行りつつある超解像を応用したデジタルズームだ。単なるデジタルズームよりディテールをちゃんと写せるのが特長だ。
これは先ほどの作例と同じ条件で、超解像デジタルズームを使って撮ったものだが、思ったよりディテールはしっかり出ている。これは使えるかも。ただし、超解像ズームをオンにすると、手ブレ補正がオフになる。排他的な関係なのだ。
ケータイのカメラって「〜をオンにすると、〜が使えない」というような排他的な機能がけっこう多いので、あれこれ設定をいじりたい人は注意したい。
特殊撮影機能で面白いのはS003のマジカルショット。画像サイズが2Mに固定されるが、こんな写真を撮れる。
何がマジカルなのかは写真を見てもらえれば分かると思う。かなり極端に効果が出ていて面白い。
カメラ機能でauケータイを選ぶのなら、どのモデルがお勧めか。撮りたいと思ったときすぐシャカシャカ撮れるカメラが欲しいなら、S003がいい。レンズカバーを開いて即起動というのはカメラっぽくて気持ちいい。ただ、高感度時の画質はもうちょっと頑張ってほしい。
昼間でも室内でも幅広く安定した写りを求めるのならSH008か。風景も室内も写りが安定している。高画質系だ。広角だと小さくしか写らないのが不満、というのなら、超解像デジタルズームを装備したCA005がいい。
なお、3機種とも防水性能には対応している。
こうしてみると、EXILIMケータイにはもっと頑張ってほしいかな。登場当初は高画質でカメラ機能に優れたケータイとして多くの支持を集めたが、今はライバルに挟まれて特徴を出し損ねている印象だ。
今回特筆したいのはS003の「マジカルショット」。2Mあればデジカメとして十分通用する。トイカメラ風やミニチュア風の写真は、iPhoneアプリや一部のデジカメでは採用されていたが、ケータイのカメラにはなかった。むしろケータイ向きの機能だと思うので、いち早く取り入れたのは偉い。
各キャリアとも12M(つまり1200万画素)が当たり前になってきたけど、画素数をむやみに上げるより、室内など明るくない場所でもちゃんと撮れるか、ケータイならではの楽しさや簡便さを持っているか、撮りたいときにさっと撮れて見せたい人にさっと見せられるか、その方がよほど重要だとあらためて思う。少なくとも、コンデジの世界では1400万画素より、1000万画素でも高感度撮影に強いモデルの方が人気だったりするのだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.