パナソニックが7月5日、「防災商品」の新ラインアップを発表した。製品はコンパクトソーラーライト「BG-BL01G」、充電式ランタン「BG-BL02H」、無接点インテリアライト「BG-KL01H」、ポータブル電源「CB-LS01H」の4つだ。いずれも8月26日に発売する。
3月11日に発生した東日本大震災と、その後の電力危機を経て強く意識されるようになった「明かり」「情報」そしてそれらを得るために必要な「電源」。この中でも特に重要な電源の部分を、パナソニックが強みを持つバッテリーの技術を応用して製品化したのが、今回の新しい充電池内蔵ライト製品群だ。
非常灯やアナログラジオなどは、普段は押し入れや戸棚にしまったままになっていて、いざというときになかなか見つからなかったり、電池が切れてしまっていたりすることもあるが、この新しい製品は普段からアウトドアなどで利用でき、いざというときにも役に立つ「いつものシーンともしものシーン双方で活躍する」ことをコンセプトに開発された。
コンパクトソーラーライト「BG-BL01G」は、LEDライトを「弱」で点灯させれば約60時間、「強」で点灯させれば約10時間動作するソーラーパネル搭載のモバイルバッテリー。USB入力端子を備え、USB経由で充電できるほか、本体に搭載したパナソニックの高効率「HIT太陽電池」での充電も可能。USB経由では約7時間、ソーラーパネルでは晴天時の屋外で約15時間でフル充電できる。
またUSB出力端子を備え、5V 500mAhの出力で約1時間20分の電源出力が可能だ。スマートフォンなどへの充電にも対応する。内蔵のバッテリーはニッケル水素充電池「エボルタ」単三形2本なので、ケースから取り出せば単三形電池としても利用可能となっている。重量は約150グラム(バッテリーを除く)。文庫本くらいのサイズで、カバンに入れて持ち歩いてもじゃまにならない。
外形寸法は152×104×24ミリ。IPX3(防雨形)相当の防水性能も備える。価格はオープンプライスだが、実売想定価格は6000円前後になるという。
無接点インテリアライト「BG-KL01H」は、リング状の取っ手が付いたインテリアライト。充電台を兼ねた台の上に置いておき、普段はインテリアライトとして利用できる。1回押すと弱の明かり、2回押すと強の明かりに切り替わり、取っ手をつかんで持ち上げるとサーチライト(懐中電灯)になる。また充電台への給電が途切れるとライトが自動的に付く仕組みで、停電時などにも安心だ。
バッテリーは単三形の充電式エボルタを2本内蔵。インテリアライトのバッテリー駆動時間は「弱」で約15時間、「強」で約3.5時間。サーチライトにした場合は約2.5時間利用できる。本体部分の外形寸法は直径105ミリ、高さ136ミリ、重量は約230グラム。充電台は直径105ミリ、高さ14.2ミリ、約75グラム。価格はオープンプライスで、実売想定価格は1万円前後。
充電式ランタン「BG-BL02H」は、専用の内蔵ニッケル水素電池(容量3200mAh)で最長約20時間の点灯が可能なランタン。LEDライト「弱」の状態で約20時間、「強」なら約5時間の点灯が可能だ。単三形の充電式エボルタ2本でも動作する。
無接点インテリアライトよりも、よりアウトドアグッズっぽいデザインで、地面に置いて使うほか、ひもを通す穴も備えるためつるして使う、引っかけて使うといったことも可能。IPX4相当の防水性能も備える。外形寸法は直径120ミリ、高さ153ミリ。重量は約590グラム。USB出力は備えていない。価格はオープンプライスで、実売想定価格は5000円前後になる見込み。
ポータブル電源「CB-LS01H」は、その名の通り持ち歩けるアタッシュケース形のリチウムイオンバッテリーだ。容量は130Wh(13万mAh)あり、100VAで連続駆動約1時間、5V 500mAhを2つ利用した場合は連続駆動時間約18時間を実現している。端子はAC100V(50/60Hz)1口とUSBを2口を備えており、テレビなどの一般的な家電機器やスマートフォン、ケータイ、ゲーム機など、幅広い製品に電源を供給できる。
充電はACアダプターで3.5時間、シガーライターソケット経由では4.5時間でフル充電になる。また停電時には5分間高輝度LEDライトが点灯し、置いてある場所がすぐ確認できる機能も備える。外形寸法は220×250×85ミリ。実売想定価格は約10万円前後だが、オープンプライスなので店舗によって価格は異なる見通しだ。
すでにパナソニックがラインアップしている、LEDランタンやLEDヘッドランプ、LEDネックライトに加え、今回発表された製品は「いつも」と「もしも」どちらにも対応する便利な製品。防災意識の高まりとともに需要が伸びている常備灯や懐中電灯、電池などへの需要をうまく取り込む製品となりそうだ。
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