「デジタルで名刺管理をしたいけど、スキャナは読み取りが不正確な場合もあるし、結局自分で入力し直すのが面倒」などとお悩みの人にぴったりのサービスが正式にスタートした。三三が2月28日に公開した名刺管理サービス「Eight」だ。
Eightは2011年8月から招待制でβ提供していた名刺管理サービス。今回、インタフェースなどを一新して正式に公開に踏み切った。三三によると「無料でマルチデバイス対応の名刺管理サービスは世界初だ」という。PCでの推奨ブラウザは、Internet Explorer 8.0以上、Firefox 3.0以上、Google Chrome 8.0以上。名刺を取り込むには専用のiPhone(iOS 5以上)用アプリが必要。いずれも無料で利用できる。
iPhoneで撮影した名刺データはいったんクラウド上に保存。その名刺データを三三の登録センターで手作業によってテキスト化するため、ソフトウェアなどでOCR(光学文字認識)するよりも精度が高いのが特徴だ。数枚であれば読み込んでから数営業日でデータ化し、EightのWebサイトやiPhoneアプリで確認できるようになる。なおデータ化の対象は、日本語と英語表記の活字で印刷した名刺やショップカードに記載した「会社名」「氏名」「電話番号」「メールアドレス」。手書きの情報はテキストデータ化されないため、別途自分で入力する必要がある。
Eight上での“名刺交換”も可能だ。登録した名刺情報から相手にリクエストを送信することで、お互いの名刺情報を表示できるようになる。こうして名刺をリンクすると、例えば住所や役職が変わった場合に自分のプロフィールとなる名刺を更新することで、常に新しい名刺情報を相手に表示できる。またFacebook、mixi、Gmailといった外部サービスと連係して、それぞれの友達や連絡先とEight上でつながることも可能。Facebook連係では、EightとFacebookを接続している友達同士で自動的にリンクするようになっている。
セキュリティについて三三では「法人向けに提供している『Link Knowledge』のノウハウも活用している。Eightにおける通信はすべて暗号化し、データを保管しているデータセンターも国際認証機関のセキュリティ審査を受けたデータセンターを利用している」とコメント。アカウントを削除した場合、登録した名刺のデータも削除するという。
今後は登録した名刺情報に対するメールの一括配信などの有償サービスも予定。AndroidアプリやFacebookアプリなども提供する。NFC(近距離無線通信)にも対応するという。「ワールドワイドでの名刺流通量は年間100億枚。正確なデータ化サービスとソーシャルテクノロジーを利用した新しいコンセプトで、世界3億人というビジネスパーソンの標準ツールとなることを目指す」としている。
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