ソフトバンクモバイル、気球を使った“空中基地局”を開発災害時のエリア復旧を迅速に

» 2012年05月10日 15時35分 公開
[平賀洋一,ITmedia]

 ソフトバンクモバイルは5月10日、災害などで通信障害が発生したエリアを迅速に復旧させる「気球無線中継システム」(係留気球を利用した臨時無線中継システム)の開発を発表した。

 このシステムは、係留気球に3G通信用の中継局を取り付け、地上約100メートルの高度で半径3キロメートル(郊外地)のサービスエリアを確保するというもの。気球は、北海道大学大学院情報科学研究科の小野里雅彦教授との共同研究を通じて、ソフトバンクモバイルが製作した。

photo 気球無線中継システムの概要

 気球に取り付けられた中継局(子機)は、地上にある中継元基地局(親機)と3.3GHz帯の無線通信で接続し、ソフトバンク端末に3G通信(2.1GHz帯)を提供する。空中の子機と地上の親機の距離は、見通しで5キロメートル以上を確保するとしている。

※初出時に「2.1MHz帯」との記載がありましたが、正しくは「2.1GHz帯」です。お詫びして訂正します。(5/10 18:22)

 ソフトバンクモバイルは、10日に総務省東海総合通信局からフィールド実証評価を行うための実験試験局の本免許を取得。2013年6月末までの間、愛知県稲沢市の木曽川周辺でこのシステム利用時の通信速度や通信品質およびサービスエリアの広さなどを評価する予定だ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2025年12月06日 更新
  1. NHK受信料の“督促強化”に不満や疑問の声 「訪問時のマナーは担当者に指導」と広報 (2025年12月05日)
  2. 飲食店でのスマホ注文に物議、LINEの連携必須に批判も 「客のリソースにただ乗りしないでほしい」 (2025年12月04日)
  3. 「スマホ新法」施行前にKDDIが“重要案内” 「Webブラウザ」と「検索」選択の具体手順を公開 (2025年12月04日)
  4. 「健康保険証で良いじゃないですか」──政治家ポストにマイナ保険証派が“猛反論”した理由 (2025年12月06日)
  5. 楽天の2年間データ使い放題「バラマキ端末」を入手――楽天モバイル、年内1000万契約達成は確実か (2025年11月30日)
  6. 三つ折りスマホ「Galaxy Z TriFold」の実機を触ってみた 開けば10型タブレット、価格は約38万円 (2025年12月04日)
  7. ドコモが「dアカウント」のパスワードレス認証を「パスキー」に統一 2026年5月めどに (2025年12月05日)
  8. ドコモも一本化する認証方式「パスキー」 証券口座乗っ取りで普及加速も、混乱するユーザー体験を統一できるか (2025年12月06日)
  9. 楽天ペイと楽天ポイントのキャンペーンまとめ【12月3日最新版】 1万〜3万ポイント還元のお得な施策あり (2025年12月03日)
  10. 「楽天ポイント」と「楽天キャッシュ」は何が違う? 使い分けのポイントを解説 (2025年12月03日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー