いろいろな用途に1台でジャストフィット――ASUS「ZenPad 8.0(Z380KL)」レビュー電話もできます(3/3 ページ)

» 2015年11月18日 18時20分 公開
[井上翔ITmedia]
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バッテリー駆動時間は必要十分 不安なら「パワーケース」もあり

 Z380KLのバッテリー容量は4000mAhと、スマホより多めだ。満充電からの駆動時間は、公称値でWi-Fi接続時が約10.5時間、モバイル通信時が約10.25時間となっている。実際に使ってみると、ほぼその通りの駆動時間で、画面のスリープが長いとより長持ちする傾向にあった。電車で片道1〜2時間通勤している間に使う、という用途であれば余裕をもって対応できる。

 ただ、これを持ち歩いて営業先を転々としながらプレゼンテーションに使うとなると、若干心もとないことも事実だ。その場合、市販のモバイルバッテリーを使って充電するのもいいが、オプション品のカバー型予備バッテリー「ZenPad 8.0 Power Case」を使うと、本体と一体化できていいだろう。容量は4330mAhで、最大で6時間駆動時間を延長できる。価格は6000円(税別)前後だ。

 Power Caseは、Z380KLのカバーの代わりに装着する。本体への給電は、本体背面のポゴピン形式のUSB端子から行う。Power Caseの充電は、本体のMicro USB端子を介して装着した状態で行えるほか、取り外した状態でもPower Case同梱のドングルを使って行うこともできる。

 ちなみに、本体背面のポゴピン形式のUSB端子は「ZenPad 8.0 Audio Cover」(税別で1万1000円前後)でも使う。このカバーには5つのスピーカーとサブウーファーが付いており、本体カバーの代わりに取り付けると「DTS-HD Premium Sound」によるサラウンド再生が可能となる。ただし、Power Caseとは排他使用となるので注意しよう。

Power Caseと通常カバーの表面Power Caseと通常カバーの裏面 上がPower Case、下が通常のカバー
Power Caseを装着したZ380KLPower Caseを単体充電する図 Power Caseを装着したZ380KL。違和感は全然ない(写真=左)。Power Caseに同梱するドングルを使うと、本体に装着しなくても充電が可能(写真=右)
ZenPad 8.0 Audio Cover Audio Coverを付けると、DTS-HD Premium Soundによるサラウンド再生に対応。なお、本体単体でも、イヤフォン・ヘッドフォンを装着するとバーチャルサラウンド再生ができる

「ライトな1台持ち」向けのタブレット ただし課題もあり

 手頃な価格でLTE通信可能、そして音声通話にも対応しているZenPad 8.0 Z380KL。率直なところ、レビューのために手にした当初は「一体誰のためのタブレットなんだろう?」という疑問がぬぐえなかった。

 だが、実際に使ってみると、Z380KLのターゲットがだんだんと見えてきた。「タブレットを使ってみたい。でも、それとは別にケータイやスマホを持つと、維持費が高いし、かさばるしなぁ……」という人向けのタブレットなのではないだろうか。このサイズ感、そして音声通話対応も、こういうペルソナ(想定人物像)なら納得が行く。

 Z380KLはいわゆる「上級者」向けのタブレットではない。そのことは、ASUS Launcherに「簡単モード」が備わっていることからも分かる。文字入力システムに変換の正確さに定評のある「ATOK(ATOK for ASUS)」を搭載していることも、後から文字入力用アプリを入れることを“知らない”人のことを考えた結果なのだろう。

 ただ、上級者以外のユーザー層を狙ったタブレットであるならば、困ったときに参照するであろう「ASUSサポート」アプリはもう少し頑張ってほしかった。というのも、アプリ自体は日本語表示できるのに、取得できる情報が事実上英語で書かれたものしかないのだ。英語が読めるなら何とかなるかもしれないが、読めない人もいる。日本語の情報を少しでも充実させてほしいところである。

 ともあれ、「ライトな1台持ち」には間違いなく良い選択肢のひとつだ。「格安スマホ」を検討していて、タブレットにも興味のある人は、Z380KLもぜひ選択肢に入れてみてほしい。

簡単モードのホーム画面ATOK for ASUSの入力画面 「簡単モード」や「ATOK for ASUS」は、初心者にとっても安心な要素
ASUSサポートアプリ自体は日本語化されているが……ヘルプ内容は英語 自分で使い方を調べられる「ASUSサポート」。アプリ自体は日本語化されているが、肝心のヘルプ項目が英語のままで残念

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