東京都内のアイティメディアではいつもの会議室より奥まった場所で5月26日(木)に測定した。奥まった場所とはいえ、たまにスマホのアンテナが4本から3本に減る程度。この日も蒸し暑く、屋外では半袖の人が普通に見られる。首都中心部ということもあって、サミット関連警備の警察官が多かったが、もともとアイティメディアは迎賓館に近く、普段から警察官の多い地域。ネットワークへの影響はそう変わりないと思われたが……。
まさかの下り平均1Mbps未満が13サービスにのぼった。4月や横浜駅前のランチタイムも11サービスと多かったが、それ以上。ただし3月はもっと悪かったので、都心のランチタイムらしい結果といえそうだ。
そしてトップは4月と同じく唯一の下り平均20Mbps以上でドコモ本家の「mopera U」。混雑に強いところを見せた。10Mbps台は無し! 2位にようやく唯一の5Mbps台「FREETEL SIM」。4月も2位につけておりやはり常に上位に入ってくるサービスだ。
3位にこれまた数Mbpsで安定している「DTI SIM」が入り、下り平均3.8Mbps。4位に「b-mobile(おかわりSIM)」、5位「U-mobile(LTE使い放題)」でどちらも下り平均2Mbps台、6位に「Wonderlink(LTE F)」の1.82Mbpsで、あとは全部下り平均0Mbps台……。
そんな不調なサービスの中で特につらいのが下り平均0.23Mbpsの「ぷららモバイルLTE」と、0.32Mbpsの「NifMo」、0.36Mbps「OCNモバイルONE」、0.47Mbps「mineo(Dプラン)」あたり。逆に惜しかったのが「イオンモバイル」0.94Mbps、「So-netモバイルLTE」「楽天モバイル」「0 SIM」の0.88〜0.81Mbpsだろうか。ほとんど差が無いとはいえ1Mbps以上あると数字の印象は違う。
上りの数値は比較的安定しており、トップは「BIGLOBE LTE・3G」の上り平均7.15Mbps。「DMM mobile」の6.93Mbps、「イオンモバイル」の6.26Mbpsが良く、ワースト勢でも「b-mobile(おかわりSIM)」の2.36Mbpsまでだから、全サービスが上り数Mbpsを維持できている。
| 計測開始時刻 | 下り平均(Mbps) | 上り平均(Mbps) | |
|---|---|---|---|
| IIJmio | 12:20 | 0.77 | 3.68 |
| OCNモバイルONE | 12:20 | 0.36 | 4.9 |
| BIGLOBE LTE・3G | 12:26 | 0.74 | 7.15 |
| b-mobile(おかわりSIM) | 12:26 | 2.56 | 2.36 |
| So-net モバイルLTE | 12:32 | 0.88 | 4.57 |
| 楽天モバイル | 12:32 | 0.81 | 5.35 |
| NifMo | 12:35 | 0.32 | 5.55 |
| ぷららモバイルLTE | 12:35 | 0.23 | 5.34 |
| ロケットモバイル | 12:38 | 0.64 | 3.76 |
| FREETEL SIM | 12:38 | 5.87 | 5.51 |
| DMM mobile | 12:41 | 0.68 | 6.93 |
| U-mobile(LTE使い放題) | 12:41 | 2.16 | 5.47 |
| Wonderlink(LTE I) | 12:43 | 0.74 | 5.14 |
| Wonderlink(LTE F) | 12:46 | 1.82 | 4.66 |
| mineo(Dプラン) | 12:46 | 0.47 | 5.58 |
| DTI SIM | 12:49 | 3.8 | 4.22 |
| 0 SIM | 12:49 | 0.81 | 5.39 |
| イオンモバイル | 12:51 | 0.94 | 6.26 |
| ドコモ(mopera U) | 12:43 | 20.42 | 5.46 |
5月の測定は混雑時の速度低下が目立っている。「春にケータイデビューを果たした人が本気で使い始めたのかな?」などと筆者は勝手に想像している。
これまでと異なる動きとしては、パナソニック系の2つのMVNO「Wonderlink」。4月まではLTE Fシリーズが圧倒的に強く、FREETEL SIMと並び2強、あるいはさらにDTI SIMなどを加えて御三家などと思っていたのだが、5月は速度がいまひとつ。底堅い強さは5月も維持したが、同じLTE Iシリーズ(こちらはいつも低速になりがち)に敗れる時間帯もあり意外な結果が見られた。
「ぷららモバイルLTE」は速度が伸び悩んでいるサービスなのでどこかの時間帯で少しでも良い結果が出てほしいのだが、速度が出やすい午前中もワーストワンになりつらい状況が続く。
今回初登場の「ロケットモバイル」はまさにロケットスタート。午前中にいきなり3位をとれたのは見事だ。ランチタイムは苦手なようだが、夕方は底堅さを見せているので今後に期待したい。
同じくこちらも朝が強い「イオンモバイル」も面白い。今回は横浜駅前の測定では混雑時でも下り1Mbps未満に陥らず、底堅さを見せている。都内の速度が今後アップするのか注目。「U-mobile(LTE使い放題)」も5月は活躍が目立ち、今後上位陣にくるか?
各サービスの傾向をまとめると以下の通り。
MVNOでは「FREETEL SIM」、そして本家ドコモの「mopera U」はさすがの安定感。ただ底堅さのあるサービスが追撃しており、今後への楽しみも増えている。
今回の測定結果はあくまで参考データの1つとして役立てていただき、他のさまざまな情報も踏まえて、より良いMVNOを選んでほしい。
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