ここから、いくつか例を出してみようと思う。
まずは、夜の立教大学モリス館。1918年(大正7年)の名建築なのだが、夜に見るときれいなのである。
でも、よく見るとちょっと写真が右に傾いている。建物を撮るときは変に傾いているともぞもぞする。しかも、目で見たときの印象がいまひとつパッとしない。レンガの赤さや夜空の深い青さが足りないのだ。
では、写真アプリで編集してみよう。
傾きを直す場合、写真アプリの「トリミングツール」を選ぶ。トリミング、というと画像の切り出しをイメージしてしまうが、写真の90度回転や傾きの微調整も行えるのだ。
明るさの調整は、先ほども登場したスライダーで一気にやる方法もあるが、それでは思い通りにならないこともある。スライダーでの調整は、ただ単に全体を明るくするのではなく、細かく調整しつつ暗いところを持ち上げたり明るすぎるところを抑えたりしてくれるのだが、それが自分の好みと合わないことがあるのだ。
そんな時は「露出」「ハイライト」など、項目ごとに細かく微調整することもできる。画面を見ながら、シャドウ部を少し持ち上げてハイライト部は逆に抑えて……、カラーをちょっと持ち上げて彩度を上げて……なんていうこともできる。
そうやって編集した結果が、下の画像だ。
鮮やかな夜景になったのであった。ちょっと鮮やかにしすぎた気もするけど、まあサンプルということで。
暗いところで撮った写真だと、写真アプリの編集機能がとても有効だ。
とあるお店に飲みに行った時のこと。天井の照明を見ると空になったビールびんがぶら下がっていたのである。
まず、ライトのスライダーで全体の明るさを調整する。するとこんな感じになる。
次に、カラースライダーで少し色を乗せる。写真アプリでは色味の調整もできるのだ。全体をガガッと調整するだけではなく、「彩度」「コントラスト」「色かぶり」を微調整することもできる。
で、カラーを調整した結果がこんな感じ。
最後に、写真の好きな部分をトリミングしてみる。
すると、写真はこうなるのだ。
ぶら下がったビールびんが照明を“個性的”にしているということが良く分かるようになった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.