iPhoneカメラ使いこなしの基本は「タッチAF」と「明るさ調整」にあり荻窪圭のiPhoneカメラ講座

» 2016年04月19日 06時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 春でもあることだし、iPhone SEも出たことだし、「これさえ分かっていれば、iPhone カメラを使いこなせる」という基本中の基本技の話をしたい。

 ずばりこれ。

iPhoneカメラ

 ただカメラを向けて撮るだけだと、時々、ピントが背景に合っていた、なんか写真がちょっと暗い、ってことがあるわけだけれども、それは簡単に解消できるよという話。

 それがタッチAF/AE。まあ簡単にいえば「撮りたいものに触れ」だ。

タッチAFの使い方と効果

 桜を撮ろうとしたけど、よく見るとピントが背景に合っている。防火水槽の標識を撮りたかったわけじゃない!(いや、標識を撮りたかったのならそれでよいです)。

iPhoneカメラ

 何が起きたかというと、iPhoneのカメラは中心部をメインにピントを合わせに行くし、どうしてもピントを合わせやすいものに合わせるので、撮りたいものが画面の中心になかったり、風で揺れていたりすると、中心近くにある動かないもの(さらに色や明暗がはっきりしてるもの)に合わせにいっちゃうのだ。

 そういうときは、すかさず撮りたいものを指で触る。すると、黄色い枠が出て、そこにピントを合わせてくれるのである。

iPhoneカメラ スクリーンショットを撮るタイミングで、ちょっとずれちゃったのでボケているけど、実際はちゃんと合います
iPhoneカメラ これがピントが合った写真

 特に近距離のものを撮るときはタッチAFの習慣をつけるといい。近ければ近いほど背景が大きくボケる(ピンボケが目立つ)から。

iPhoneカメラ このように撮りたいもの(電話機)が近距離でなおかつ構図の端っこにあるときはタッチAFの出番である。

 逆にiPhone(に限らずスマホ全体がそうだけど)のピントってけっこう広い範囲に合うので、撮りたいものが1メートル以上離れていたら、まあ気にしなくていいレベルだ。風景とか、建物とか。

撮りたいものに明るさを合わせる

 でも撮りたいものをタッチする操作にはもう1つ大事な意味がある。「明るさ」もそこに合わせてくれるからだ(タッチAE)。AEは日本語だと自動露出。自動的に撮れる写真の明るさを調節してくれる機能だと思っていい。

 カメラを向けたとき、どのくらいの明るさで撮るかはiPhoneが決める。でも、「え、もうちょっと明るく撮ってほしい」とか「明るくしすぎ−」って思うこともある。

 そんなときもタッチの出番である。

 白い猫と茶色の猫の場合。

iPhoneカメラ 白い方をタッチしてみた
iPhoneカメラ 茶色の方をタッチしてみた

 見ての通り、タッチした場所に合わせて撮影時の明るさを調節するので、こういうことになるわけである。

 もっと極端に差が出たヤツを1つ。やはり陽射しが強い昼間は明暗差が極端に出るから分かりやすい。

iPhoneカメラ 影になっているところをタッチした場合
iPhoneカメラ 光が当たっているしだれ桜をタッチした場合

 だからこの機能をうまく使えば、写真の明るさをコントロールできる、例えばこんな感じ。

iPhoneカメラiPhoneカメラ 神社の拝殿を撮ったけど、空の明るさに影響されて肝心の拝殿が暗い(写真=左)。暗いところをタッチして撮影。空は真っ白になったけど(曇り空なんでそれで構わない)、拝殿の様子が見えてきた(写真=右)

さらに微調整する技

 それでもなかなか思ったように撮れないこともある。そんなときは、さらにひとあじ加える。大体それでなんとかなる。

 指をスライドさせて明るさを微調整するのである(写真用語でいう露出補正)。

 やり方は簡単。

iPhoneカメラ まず指でタップする
iPhoneカメラ 指で上下にスライドさせる(上にスライドすると太陽のアイコンが上に上がって明るくなる)

 明るさを調整するときの指の位置は画面上のどこでもOK。上にスライドさせると明るくなり、下にスライドさせると暗くなるのだ。

 これで画面を見ながらほどよい明るさにしたら、シャッターボタンで撮影である。これ、覚えるとめちゃ便利。

iPhoneカメラ かくして、明るくて爽やかな八重桜が撮れました

 明暗が分かりやすいのを1つ作ってみた。

iPhoneカメラ タッチすると枠の右側に太陽アイコンが表示される。
iPhoneカメラiPhoneカメラ 指でずりずりと下にスライドすると(画面のどこでもOK)、アイコンが下に下がって写りも暗くなる(写真=左)。逆に上に上げてやると明るくなる(写真=右)

 もちろん画面上で明るくなるだけじゃなく、実際にこういう写真が撮れる。

 この技、いろんなシーンで使える。夜景を撮るときとか、料理を撮るときとか、逆光で人を撮るときとか、こういうときはこう使うといいっていうネタは後にとっておくとして、取りあえずは、「撮りたいものをタッチする」→「その後指を動かして明るさを調整する」→「撮る」という流れを覚えておくべし。

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