「純正」が「格安」に圧勝――「格安SIM」2サービスの実効速度を比較(au回線7月編)通信速度定点観測(2/2 ページ)

» 2016年08月08日 11時30分 公開
[小林誠ITmedia]
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アイティメディア社内:LTE NETが下り平均26Mbps超え

 28日にはアイティメディアの会議室で測定を行っている。引っ越し先である紀尾井町でも、ランチタイムにネットワークが混みあうことは変わらない。ドコモ系MVNOでは、下り平均1Mbps未満のサービスが続出したがau系ではいかに……?

7月28日午後のアイティメディア社内での測定結果

 au系サービスも、ランチタイムとなると速度は低下する。しかし、au純正のLTE NETの強さは健在だ。下り平均26.53Mbpsは何の不満もない速度だ。

 一方、MVNOサービスは苦戦している。UQ mobileがかろうじて下り平均1.55Mbpsで粘っているが、mineoは下り平均0.36Mbpsとなった。mineoについては、ランチタイムに期待でないのか……(ドコモ系MVNOの多くもそうだが)。

 一方、上りの通信速度は大きな変化が見られた。mineoが上り平均12.78Mbpsと、au系MVNOでは珍しい10Mbps以上を記録してトップに立ったのだ。これはmineoにとっては久々のうれしいニュースといえるだろう。LTE NETも上り平均10Mbpsとなかなか好調だ。UQ mobileはいつも通りで、上り平均3Mbps台だ。

アイティメディア社内での計測結果
計測開始時刻 下り平均(Mbps) 上り平均(Mbps)
UQ mobile 12:34 1.55 3.41
mineo 12:20 0.36 12.78
au(LTE NET) 12:24 26.53 10.1

まとめ:7月はau純正のLTE NETの活躍が特に目立つ展開に

 au系サービスでは、純正のLTE NETがいつも安定して強いが、7月はとりわけその傾向が際立ち、下り平均速度では4回のテストすべてで圧勝している。下り平均90Mbps、80Mbpsと続けて記録したのは圧巻だ。

 UQ mobileはドコモ系MVNOサービスと比べれば大変良い成績といえるが、au純正を凌駕することもある「力の片鱗」は今回感じらなかった。ランチタイムに大幅に速度が低下してしまうのも痛い。

 mineoは混雑時間帯には良いところを見せられなかった。この点についてはドコモ系MVNOサービスも同様だが、mineoは昨今人気を集めていることもあってか、ドコモプラン(Dプラン)、auプラン(Aプラン)どちらも結果があまり芳しくない。常に快適な通信が可能という「プレミアムコース」の試験導入も行っているが、この動向が気になるところだ。

 7月のau系MVNOの傾向を簡単にまとめると以下のようになる。

  • UQ mobile……午前と夕方に強い
  • mineo……午前は良いも以後低迷 上りに期待?
  • au(LTE NET)……圧倒的な強さを見せる

 MVNO勢にとっては、ちょうど新機種の投入が相次いだ時期なので、ユーザーの加入に影響しているのかもしれない。落ち着いたところで速度が向上するのを期待したい。

 今回の測定結果はあくまで参考データの1つとして役立てていただき、他のさまざまな情報も踏まえて、より良いMVNOを選んでほしい。

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