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» 2009年03月11日 15時00分 公開

ナンバーは3倍、速度は8倍!?:“解像度不問”の高速読み取りを実現――「ScanSnap S1500」を試す (3/4)

[瓜生聖,ITmedia]

デザインを一新した「ScanSnap Manager」

 ScanSnapシリーズはスキャナの統一通信規格であるTWAINに対応しておらず、スキャン操作のフロントエンドには専用ソフトのScanSnap Managerを使用する。バージョンはS510付属の4.2 L20(以下4.2)からメジャーバージョンアップした5.0L11(以下5.0)だ。

アイコンデザインも一新された

 まず気付くのはシステムトレイ内アイコンを右クリックしたときのメニューに「クイックメニュー」がなくなっていることだ。通常の操作がスキャン後のデータをどうするのかをまず指定してから行うのに対し、クイックメニューは「とりあえずスキャン」した後でその処理を決める。ほかの設定とは操作手順が異なるため、メニューのどこに配置するかは難しいところかもしれない。5.0ではスキャンボタンの設定画面中に「クイックメニューを使用する」というチェックボックスが追加された。

 しかし、これが最適解かどうかは微妙なところだ。クイックメニューは処理内容をスキャン後に選択するとはいえ、読み取り時の解像度やサイズ、保存の際のファイル形式などはスキャン以前に設定しておかなければならない。そのため、クイックメニューの設定を行う画面もあるのだが、これがやや分かりにくい。4.2の場合は右クリックメニューから「クイックメニューを使用」にチェックを入れたうえで「スキャンボタンの設定」を選択する。一方、5.0では「スキャンボタンの設定」を選択し、設定画面上で「クイックメニューを使用する」にチェックを入れる。

 4.2ではクイックメニューの設定は1つだけだったが、5.0では「おすすめ」「コンパクト」「きれい」の3種類の変更可能なプリセット設定、1種類のカスタマイズ設定、計4種類から選択できるようになった。だが、このボタンが混乱しやすい作りになっている。「クイックメニューを使用する」にチェックを入れるとこれらのボタンが有効になり、現在選択中のボタンの内容が下部に表示され、編集できるようになるのだが、「クイックメニューを使用する」のチェックを外してもプリセット設定の3つのボタンは表示されたまま無効状態になるだけだ。カスタマイズボタンは「読み取り設定」に変化する。

 複数のプロファイルから1つを選んで編集、という場合にはボタンではなく、リストやコンボボックスを使うのが一般的だ。また、「クイックメニューを使用する」のチェックを外したときにわざわざ3つのプリセット設定用のボタンを残し、カスタマイズボタンだけ読み取り設定のドロップダウンリストに置き換えるという動きも不可解だ。クイックメニューのプリセット設定も同様にドロップダウンリストに変更し、プリンタの設定のように「通常使う設定にする」マークをつけるなど、工夫できたのではないだろうか。

 4.2のときに混乱しがちだった理由は「動作モードとしてクイックメニューを選択してから設定を開く」ことでクイックメニューの設定となっていたことだ。そして、5.0では「設定を開かないと動作モードが選択できない」という状態になった。どちらも動作モードの選択と設定が分離されていないために生じる混乱だろう。

 とはいえ、理解してしまえば特に大きな問題はない。ちょっとした「取っつきにくさ」に過ぎず、直接購入を取りやめる動機になるようなものではないが、改善の余地を残した部分だと言える。

左が新しいクイックメニュー、右が旧バージョン。PowerPoint文書に変換、SharePointに保存、ピクチャフォルダに保存が追加されている

スキャンボタンの設定画面。右端にプロファイルとなる「読み取り設定」が表示されている(画面=左)。「クイックメニューを使用する」にチェックを入れると「読み取り設定」が「カスタマイズ」ボタンに変わる(画面=右)

 クイックメニューを使用しない状態でアイコンをクリックすると、読み取り設定が表示される。クイックメニュー使用時には「左クリックメニューは使用できません」と表示されるのだが、そもそもそのように分離させる意味はあるのだろうか。読み取り設定の中にクイックメニューがあればそれで十分のような気もするのが……。

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