アップルのコンシューマー向けデスクトップPCで主力となる「iMac」シリーズが、3月3日にフルモデルチェンジを果たした。現在、日本国内で主流となっている液晶一体型モデルであり、旧モデルが店頭で人気を博していたのも記憶に新しい。ここでは、以前取り上げた新型Mac miniと同様に、「24インチiMac Trilogy」と題して、Mac OS X Leopard、Windows XP、Windows Vistaの各環境でテストしたリポートをお届けする。まずはMac OS X編から始めよう。
新型iMacのラインアップは、従来と同じく24型ワイド液晶(1920×1200ドット)搭載の上位モデルと、20型ワイド液晶(1680×1050ドット)を備えた下位モデルという構成だが、これまでの3モデル(上位2、下位1)から4モデル(上位3、下位1)に増加している。
| 新型iMacの主なスペック | ||||
|---|---|---|---|---|
| 型番 | MB417J/A | MB418J/A | MB419J/A | MB420J/A |
| CPU | 2.66GHz Intel Core 2 Duo | 2.93GHz Intel Core 2 Duo | 3.06GHz Intel Core 2 Duo | |
| 2次キャッシュ | 6Mバイト(共有) | |||
| FSB | 1066MHz | |||
| チップセット | GeForce 9400M | GeForce GT 120 | GeForce GT 130 | |
| メモリ | 2Gバイト | 4Gバイト | ||
| 最大搭載メモリ | 8Gバイト | |||
| HDD | 320Gバイト(7200rpm) | 640Gバイト(7200rpm) | 1Tバイト(7200rpm) | |
| 光学ドライブ | DVD±R DL対応最大8倍速SuperDrive | |||
| グラフィックス | GeForce 9400M | GeForce GT 120 | GeForce GT 130 | |
| グラフィックスメモリ | 256Mバイト(共有) | 256Mバイト | 512Mバイト | |
| 液晶ディスプレイ | 20型ワイド(1680×1050ドット) | 24型ワイド(1920×1200ドット) | ||
| USB | USB 2.0×4 | |||
| FireWire | FireWire 800×1 | |||
| 有線LAN | ギガビット対応 | |||
| 無線LAN | IEEE802.11a/b/g/n(nはドラフト) | |||
| Bluetooth | Bluetooth 2.1+EDR | |||
| 本体サイズ | 485(幅)×189(奥行き)×469(高さ)ミリ | 520(幅)×207(奥行き)×520(高さ)ミリ | ||
| 重量 | 約9.1キロ | 約11.5キロ | ||
| Apple Remote | 別売 | |||
| Apple Store価格 | 12万8800円 | 15万8800円 | 19万8800円 | 24万8800円 |
新モデル最大の特徴は、チップセットがインテルからNVIDIAのグラフィックス統合型チップセット「GeForce 9400M」ベースに移行し、メモリを800MHzのDDR2から1066MHzのDDR3に変更するというアーキテクチャの一新だ。
また、上位2モデルは外付けグラフィックス機能としてNVIDIAの最新GPU「GeForce GT 130」「GeForce GT 120」を採用し、CTOの選択肢にATI Radeon HD 4850が加わった。これにより、従来機種(最下位モデル)と比較すると、GeForce 9400Mで最大2.3倍、GeForce GT 120で最大2.6倍、GeForce GT 130で最大4.2倍、ATI Radeon HD 4850で最大6倍というグラフィックス性能の向上を実現したという。
一方、表面をガラスで覆ったフラットなディスプレイや、アルミニウムの外装など、基本的なデザインは従来モデルを引き継いでいる。ただし、背面を見ると各種端子の内容が一部変更されており、左からヘッドフォン/マイク端子、USB 2.0×4、FireWire 800、ギガビットLAN、Mini DisplayPortが並ぶ。USB 2.0が1基増えた半面、FireWire 400ポートが省かれ、ビデオ出力もMini-DVIからMini DisplayPortに変わっている。


本体背面の左下に各種ポートがレイアウトされている。左からヘッドフォン/マイク端子、USB 2.0×4、FireWire 800、ギガビットLAN、Mini DisplayPortが並ぶ(写真=左/中央)。液晶ディスプレイ上部にはiSightが内蔵される(写真=右)

アーキテクチャの刷新にあわせてメモリがDDR3(PC3-8500)に変更された。メモリスロットは液晶ディスプレイの“アゴ”の部分にあり、スタンドの裏にメモリの増設/交換の手順が書かれているので、ユーザー自身によるメンテナンスも容易だ。評価機では2基のスロットが2Gバイトのモジュール×2で埋まっていたが、最大8Gバイトまでサポートされる※記事初出時、液晶ディスプレイのスペックに誤りがありました。おわびして訂正いたします。
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