プロシューマー向けの「Mac Pro」を筆頭に、コンシューマー向けでは液晶一体型の「iMac」、超小型の「Mac mini」と、デスクトップ型のラインアップを一新したアップル。中でも注目は、ほぼ1年半ぶりにフルモデルチェンジして3代目に生まれ変わったMac miniだ。ここでは「Mac mini Trilogy」と題して、Mac OS X Leopard、Windows XP、Windows Vista環境でテストしたリポートをお届けする。まずはMac OS X編だ。
サイズが165.1(幅)×165.1(奥行き)×50.8(高さ)ミリというスクエアボディ、重量も約1.31キロと小型軽量な形状は従来機を継承しつつ、内部システムを最新世代に改めたのがポイントだ。具体的には、これまでのインテルマザーボード(Intel 945GT Expressチップセット)から、NVIDIAのGeForce 9400M(ユニボディを採用したMacBookなどと同じ)に変更することで、同じ統合型チップセットでありながら、3D描画性能の飛躍的な向上を実現した。
新モデルの特徴はこちらの記事(システムを一新してFireWire 800とMini DisplayPortを備えた新型Mac miniが登場)で触れたが、2008年8月に発売された従来モデルとの比較を下記の表にまとめた。ちなみに、2代目Mac miniと初代Mac miniとの比較はこちらの記事(新Mac miniを分解して、見た!)を参照してほしい。
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システムを一新してFireWire 800とMini DisplayPortを備えた新型Mac miniが登場
新旧Mac miniの主なスペック | |||
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型番 | MB464J/A | MB463J/A | MB138J/A |
CPU | 2.0GHz Core 2 Duo | 1.83GHz Core 2 Duo | |
2次キャッシュ | 3Mバイト(共有) | 2Mバイト(共有) | |
FSB | 1066MHz | 667MHz | |
チップセット | GeForce 9400M | Intel 945GT Express | |
メモリ | 2Gバイト(PC3-8500) | 1Gバイト(PC3-8500) | 1Gバイト(PC2-5300) |
メモリースロット | 204ピンSO-DIMM×2 | 200ピンSO-DIMM×2 | |
最大搭載メモリ | 4Gバイト | 2Gバイト | |
HDD | 320Gバイト(5400rpm) | 120Gバイト(5400rpm) | 80Gバイト(5400rpm) |
光学ドライブ | DVD±R DL対応最大8倍速SuperDrive | ComboDrive | |
グラフィックス | GeForce 9400M | Intel GMA 950 | |
グラフィックスメモリ | 256Mバイト(共有) | 128Mバイト(共有) | 64Mバイト(共有) |
外部ディスプレイ端子 | Mini DisplayPort+Mini DVI | DVI | |
USB | USB 2.0×5 | USB 2.0×4 | |
FireWire | FireWire 800×1 | FireWire 400×1 | |
有線LAN | ギガビット対応 | ||
無線LAN | IEEE802.11a/b/g/n(nはドラフト) | IEEE802.11b/g | |
Bluetooth | Bluetooth 2.1+EDR | Bluetooth 2.0+EDR | |
本体サイズ | 165.1(幅)×165.1(奥行き)×50.8(高さ)ミリ | ||
重量 | 約1.31キロ | ||
Apple Remote | 別売 | 付属 | |
Apple Store価格 | 8万9800円 | 6万9800円 | 7万9800円 |
チップセット一新に伴って、CPUがFSB 1066MHz対応のCore 2 Duoになり、メモリがDDR2から高速かつ省電力なDDR3となって最大搭載容量が4Gバイトまで拡張された。2.5インチSerial ATA HDDの増量や光学ドライブがSuperDriveになり、無線LANもIEEE802.11a/b/g/n(nはドラフト準拠)になるなど順当なアップグレードが施されたほか、標準でデュアルディスプレイ出力をサポートしたのも見逃せない。
新型Mac miniでは背面にMini DisplayPortとMini DVIが用意され、Mini-DVI→DVIアダプタが付属する。別途Mini DisplayPortアダプタ(新型MacBookシリーズと共用可能)を使えば、アナログRGBやDVI出力ができ、さらにApple Mini DisplayPort Dual-Link DVI アダプタを経由すれば30インチApple Cinema HD Display(2560×1600ドット表示)も接続が可能だ。テレビサイドPCとしての利用を考えているユーザーにはHDMI端子を備えてほしかったところだが、試しに手持ちの42型テレビ(東芝 REGZA 42Z2000)にMini-DVI→DVIアダプタ+DVI→HDMI変換ケーブルで接続したところ、ドットバイドット(1920×1080ドット)で表示が行えた。また、ナナオの24型ワイド液晶ディスプレイ「FlexScan HD2452W」(1920×1200ドット)と22型ワイド液晶ディスプレイ「FlexScan S2242W-H」(1920×1200ドット)を同時に接続したところ、問題なく表示できた。ただし、Mini-DVI→DVIアダプタとMini DisplayPortアダプタともに本体の端子が外れやすく、設置には注意が必要だ。
次のページでは、実際の使用感とベンチマークテストの結果を見ていこう。
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