さて、実際に使って見て驚くのは、ファンの風切り音の静かさだ。アップルのホームページには、「操作していないときの消費電力は、わずか13ワット。旧モデルの電力消費量を45パーセントも削減しました」とあるように、CPUは新型MacBook(MB466J/A)と同じTDP25ワットのCore 2 Duo P7350(2.0GHz)になり、メモリ電圧の低下(1.8ボルトから1.5ボルト)、チップセットが2チップから1チップに集約されたことなどもあり、高負荷時でもファンの風切り音はまったくといっていいほど聞こえず、むしろ光学ドライブの回転音が気になるほど。ベッドサイドPCとして使っても差し支えないのは驚きだ。
最後に、ベンチマークテストで新型Mac miniの上位モデル(MB464J/A)の性能をチェックした。比較対象には、アルミユニボディを採用した新型MacBookの上位モデル(MB467J/A)、同じくGeForce 9400Mを搭載した新型MacBook Whiteを取り上げた。
iTunesでファイル変換に要した時間は、QuickTimeファイル(再生時間1分)の「iPod/iPhone用」変換で87.4秒、Appleロスレスファイル(再生時間10分)のAAC変換では21.6秒だった。CPUクロックが同じ新型MacBook Whiteとほぼ同じで、CINEBENCH R10では、OpenGLのスコアが4131、Rendering xCPUのスコアが4368と、同クロックのMacBook Whiteを上回るスコアを記録した。さすがに新型MacBookにはかなわなかったが、DDR3メモリの効果は確実に反映されているようだ。

iTunesを使って、再生時間1分のQuickTimeファイルを「iPod/iPhone用」に、再生時間10分のAppleロスレスファイルAACをAACに変換した際の所要時間を手動で計測したもの(写真=左)。CINEBENCH R10の結果(写真=右)で、Rendering(Multiple CPU)とShading(OpenGL Standard)の値を掲載した以上、新型Mac miniも見てきたが、機能や性能のアップはもちろんのこと、価格も下位モデルで6万9800円と従来モデルより1万円も引き下げられており、コストパーフォーマンスは確実に高まっている。欲をいえばもう一声、価格が低かったら申し分なしだったのだが、それでもこの静音性は魅力であり、小型デスクトップPCを求めるユーザーには見逃せない選択肢が加わったのは間違いない。
次回はWindows XP環境でのテスト結果をお届けする予定だ。
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