DirectX 11への対応と省電力CPUの充実が最重要課題──AMD Press ConferenceCOMPUTEX TAIPEI 2009

» 2009年06月04日 04時04分 公開
[長浜和也,ITmedia]

 AMDは、COMPUTEX TAIPEI 2009の2日目となる6月3日に「AMD Press Conference」を開催した。AMDのCOMPUTEX TAIPEI 2009における基調講演ともいえるこのイベントでは、AMDが開発を進めているDirectX 11対応の次世代GPUや、前日発表されたばかりの省電力タイプのPhenom IIシリーズなどが取り上げられた。

 Press Conferenceのメインスピーカーを務めたAMD上級副社長のリック・バーグマン氏は、ATI時代のGPUからDirectXやグラフィックスメモリにおいて新しい技術を競合相手に先んじて採用し、GPUのプロセスルールでも先日発表したRadeon HD 4770で40ナノメートルを最も早く導入したことをアピールしている。

 続いてバーグマン氏は、DirextX 11に対応したデモプログラムを世界で初めて披露した。このデモプログラムは、DirextX 11で導入されるテッセレーション技術を採用しているのが特徴で、武装した兵士のキャラクターが軽快に動いていた。バーグマン氏は、このテッセレーション以外のDirextX 11の主要な機能についても、新しい命令セットやシェーダモデル、HDR圧縮への対応やマルチスレッディング機能のサポートを取り上げている。

AMDが新しい技術をいち早く取り入れてきたグラフィックスメモリとGPUプロセスルールの推移(写真=左)。開発コード名「EVERGREEN」と呼ばれる次世代GPUによってDirectX 11対応デモプログラムが動いていた(写真=右)

世界で初めてDirectX 11が“ぐりぐり”と動いた(写真=左)。DirectX 11で導入される新機能(写真=右)

 Press Conferenceでは、雪山の描画でテッセレーションを有効にした場合と無効にした場合とで画面を比較し、テッセレーションを有効にすると、山の起伏がよりはっきりとし、山肌が緻密に表現されることや、カエルのキャラクター描画では、テッセレーションを有効にするとにポリゴンが細かく分割される状況が示された。ほかにも、DirextX 11で導入される「DirectXによる汎用的なGPGPU」ともいえる「Compute Shader」を利用してたくさんのキャラクターのAIを制御するデモも行った。

左はテッセレーションを無効にした描画で、右はテッセレーションを有効にした描画(写真=左)。それぞれの状態で使用しているポリゴンを比べる(写真=右)

テッセレータを無効にした状態でキャラクターを構成するポリゴン(写真=左)。テッセレーションを有効にするとポリゴンが細分化された(写真=右)

 コンシューマー向けのCPUでは、先日発表された、Phenom II X2シリーズ、Phenom II X4 905e、Phenom II X3 705eといった省電力モデルが紹介されたされた。バーグマン氏は、ノートPCとデスクトップPCのそれぞれにおける省電力プラットフォームのセグメントを示した上で、Phenom II X2 550 Black EditionとAthlon II X2 250の位置づけを説明している。

 Phenom II X2 550 Black Editionについては「AMDで最も速いデュアルコアCPU」と表現する一方で、Athlon II X2 250では、TDPが従来モデルのAthlon X2 7850でTDP95ワットだったのが65ワットと低く設定しているのに、動作クロックやHT 3.0の速度は速く、メモリもDDR3まで対応していることをアピールした。

バーグマン氏が「着実に成長する」と語ったスモールフォームファクタデスクトップPCとノートPC、低価格ノートPCにおけるセグメントごとの特徴(写真=左)。Athlon II X2 250とAthlon X2 7850の仕様を比較する。多くの点でAthlon II X2 250が優れている(写真=右)

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