既報の通り、ブルレー(BRULE)は8月19日にAtom搭載ミニPCの新モデル「Viliv X70」の予約受付を開始した。ラインアップは3モデルを用意し、価格は5万9800円から。製品の出荷は9月7日より順次行う予定だ。
ブルレーといえば、国内で発売されていない海外製モバイルPCの注目機種に日本語Windowsをプリインストールし、独自の製品保証とサポート、そして時には特典を付けて販売することで、「気になる海外製の小型軽量PCを手軽に日本語環境で購入できるサイト」として、特にモバイルPC愛好家から熱い視線が注がれている。最近では、韓国Yukyung Technologies製MID(Mobile Internet Device)の新作「Viliv S5」を7月に発売し、話題を集めたことは記憶に新しい。
今回投入された「Viliv X70」は、「Viliv S5」の上位モデルに位置付けられる製品だ。画面サイズを大型化するとともに、いくつかの機能強化を図っている。今回は製品出荷に先駆け、ブルレーからViliv X70日本語Windows版の試作機を入手できたので、Viliv S5と比較しながらチェックしていこう。なお、今回使用した試作機は、実際の製品とは一部仕様が異なる可能性があることをあらかじめお断りしておく。
Viliv S5の受注再開も:ブルレー、7型ワイド液晶で660グラムのミニPC「Viliv X70」
この完成度は侮れない:Atom搭載MID「Viliv S5」の“進化するキーボード”に迫る
5万9800円でアクセサリ付き:ブルレー、Atom搭載MID「Viliv S5」の発売記念キャンペーンを7月8日に開始
こんなMIDなら欲しい!?:重量436グラムのAtom搭載ミニPC――「Viliv S5」がやってきた
ブルレー、重量500グラムを切るタッチパネル液晶搭載UMPC「Viliv S5」
今回入手したViliv X70は、ミドルレンジモデルの「X70 Premium-32」だ。基本スペックは、CPUがAtom Z 520(1.33GHz)、メインメモリが1Gバイト(DDR2)、データストレージが32GバイトSSD、OSがWindows XP Home Edition(SP2)日本語版となっている。
こうした仕様はViliv S5と変わらず、パフォーマンスもほぼ同じだ。実用面でViliv S5と最も違うのは、液晶ディスプレイの画面サイズと、それに伴う外形寸法、重量、バッテリー駆動時間といった部分になる。
液晶ディスプレイのタッチパネル機能は踏襲するが、画面サイズはViliv S5の4.8型ワイドから7型ワイドに大きくなった。画面解像度はViliv S5と同じ1024×600ドット(つまり、Netbookでは標準的な画面解像度)にとどまるが、表示領域が広がったことで、情報の視認性や画面上の細かいボタンなどをタッチ操作しやすくなっている。また、最高輝度がViliv S5より高くなり、表示が明るくなったのはうれしい。ただし、タッチパネルの搭載もあり、表面は光沢処理がなされているため、画面にはユーザーやその周囲がそれなりに映り込む。
タッチパネル付き液晶ディスプレイを装備する一方、キーボードは省くことでボディを小型・軽量化し、ちょっとした文章入力にも対応できるよう、ボタン1つで画面上にオン/オフできるソフトウェアキーボードを搭載した筐体デザインおよび操作スタイルは、Viliv S5を継承している。
液晶ディスプレイの大型化に伴い、画面上に表示されるソフトウェアキーボードはサイズが少し大きくなり、そのぶん入力しやすくなった。親指のツメを立てるようにして注意深く押さないとミスタイプしやすいのは相変わらずで、さすがに長文の入力は厳しいが、Viliv S5のソフトウェアキーボードより扱いやすい印象だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.