22日零時のWindows 7販売開始を目前にして、21日夕方の秋葉原は、異様な熱気に包まれていた。中央通りに面したTSUKUMO eX.やソフマップ秋葉原リユース総合館の前には、18時時点でWindows 7を待つ行列ができる一方、警戒を見せるパーツショップエリアは、店の前に集まりつつある人だかりを「まだ並ばないでくださいー、警察がきたらイベントができなくなりますー」と、解散させていた。
盛り上がりつつあるカフェソラーレ リナックスカフェ秋葉原店では、出荷開始5時間前の19時から「前夜祭」と銘打ったイベントがおこなわれた。会場には、インテルの“神様”天野伸彦氏とAMDの“兄貴”土居憲太郎氏という、チップベンダーの両巨頭が顔をそろえたほか、フリーライターの笠原一輝氏、清水隆史氏、そして、高橋敏也氏という超豪華なメンバーが、会場からあふれんばかりに集まった聴衆に、Windows 7の魅力を紹介した。
インテルの天野氏は、Windows 7とCore i7によってユーザーが得られるメリットを「より速く、より手軽に、より美しく」と表現。Windows 7でより進むマルチスレッド対応によって、Core 2 Duoならこれまでの3倍、Core i7シリーズでは、エンコード処理でこれまでの7倍にも性能が向上するとアピールしたほか、Windows 7で対応することになる地上デジタル放送や映像の家庭内配信などでより楽しい体験が可能になると紹介した。
AMDの土居氏は、Phenom II、Athlon IIといった最新CPU、チップセットのAMD 7シリーズ、GPUのRadeon HD 5000シリーズなど、同社の最新モデルラインアップを紹介したうえで、それぞれに実装された機能がWindows 7でどのようなメリットをユーザーにもたらすポイントとして、XPモードやUVD 2.0による動画再生支援、GPUコンピューティングを利用できるトランスコード、Radeon HD 5000/4000シリーズで利用できるDirecctX 11などを説明した。
笠原氏のプレゼンテーションでは、Windows 7に導入されるWindows Media トランスコーダがGPUコンピューティングに標準で対応することで、ユーザーが設定などを意識することなく、トランスコード処理がこれまでとはケタ違いのパフォーマンスを発揮することや、MPEG 4 AVC(H.264)やDXVAといった多彩なファイルのコーデックに標準で対応していることを紹介、「PCは最強のメディアプレーヤー。Windows 7を買っていったら、自分のPCが、そのまま最高のHDDレコーダーになる」と来場者にOSの購入を勧めた。
その一方で、高橋氏はこのイベントのために自作してきたPCを前にスピーチを行った。高橋氏の自作PCは、Core i7-860にインテルの「SSDSA2MH160G2C1」を4台組み込んでRAID 0を構築した「大人買い」構成で、その場で行ったCrystalDiskMark 2.2では、100Mバイト設定でSeq:readが739をたたき出した。高橋氏は「出来合いのPCにWindows 7をインストールして快適に使うのは誰でもできる。ここに集まった熱いユーザーなら、最新のOSは最高スペックのPCにインストールして使うべし」と主張し、OSだけでなく、最高のCPUと最高のGPUとSSDも一緒に買って自作してほしいと、来場者を“激励”した。
なお、Windows 7 DSP版やパッケージ版の販売風景は、こちらのTwitterでもお届けしているので、あわせて楽しんでほしい。
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