レビュー
» 2009年11月20日 19時55分 公開

Core 2 Duo搭載で平均9.99ミリ厚:“世界最薄”モバイルノート「Adamo XPS」の秘密に迫る (2/3)

[前橋豪, 撮影:矢野渉,ITmedia]

本体サイズや重量、バッテリーには薄型化の影響も

 薄さを極限まで追求して設計した結果、本体サイズは340(幅)×272(奥行き)×9.7〜10.3(高さ)ミリとなっており、13型クラスのワイド液晶ディスプレイを搭載したノートPCにしては奥行きが長い。薄型のため、バッグなどへの収まりは非常によいのだが、奥行きがあるので、バッグの高さがないと完全に収納できないこともある。

 重量は標準の6セルバッテリー装着時で約1.44キロ以上、オプションの12セルバッテリー装着時で約1.56キロ以上だ。この重量は表面積が大きいことと、薄さと剛性の両立を図ったことが影響している。薄さの割に軽さは優秀とはいえないまでも、モバイル用途に十分活用できるレベルにある。

 バッテリー駆動時間は標準の6セルタイプで最大2時間36分、オプションの12セルタイプで最大5時間17分をうたう。標準バッテリーでは少々心もとないが、12セルタイプのバッテリーを装着すると、後部の厚さと重量が増すことになる。外出先で長時間のバッテリー駆動を行う用途にはあまり適していないといえる。

 付属のACアダプタはサイズが約69×118×17ミリ、重量は単体で約199グラムだ。コンセントに直接装着できるウォールマウントプラグと通常の電源ケーブルが付属し、ACアダプタに前者をセットした場合は約215グラム、後者をセットした場合は約290グラムだった(いずれも実測値)。特に小型軽量のACアダプタではないが、カラーやデザインが本体と統一されており、薄型になっているのが心憎い。

液晶ディスプレイ部の下に装着する6セルリチウムイオンバッテリーは、容量11.1ボルト 20ワットアワーで、駆動時間は最大2時間36分とされている(写真=左)。ACアダプタは薄型で、表面にシルバーの塗装とDELLのロゴをあしらい、本体のデザインと統一感を出している(写真=中央)。ウォールマウントプラグと電源ケーブルの両方が付属する(写真=右)。海外市場版なので電源ケーブルは3ピン仕様だが、もちろん国内市場版では2ピンで接続できるようになる

極薄ボディにCore 2 Duoを搭載

 Adamo XPSでうれしいのは、これだけの薄さでありながら、CPUにCore 2 Duoを搭載し、パフォーマンスにも配慮していることだ。基本スペックは、CPUが超低電圧版のCore 2 Duo SU9400(1.4GHz/2次キャッシュ3Mバイト)、チップセットはIntel GS45 Express(グラフィックス機能のIntel GMA 4500MHD内蔵)、メインメモリが4Gバイト(PC3-6400)、データストレージは128GバイトSSDを採用する。プリインストールOSは64ビット版Windows 7 Home Premiumのみで、現状でほかのエディションや32ビット版の選択肢はない。

 通信機能はIEEE802.11a/b/g/nの無線LAN、Bluetooth 2.1+EDRを装備する一方、ボディサイズを優先したためか、有線LANは非搭載だ。インタフェースは左側面にUSB 2.0とDisplayPort、右側面にUSB 2.0、ヘッドフォン、ACアダプタ接続用のDC入力を備えている。DisplayPortについては、標準でDVI-D変換アダプタが付属し、オプションでアナログRGB/HDMI用の変換アダプタも用意されている(各2625円)。そのほか、200万画素のWebカメラとデジタルマイクも内蔵する。

 メモリカードスロットなどは内蔵されていないが、ここまで薄型のボディであれば、納得がいく構成だ。なお、キーボード部の左側にはSIMカードスロットが用意されているが、これは海外市場版に適用される仕様であり、国内で利用できるオプションは提供されていない。

未使用時の前面(写真=左)と背面(写真=右)にインタフェース類は用意されていない。それにしても真横から見た薄さは圧巻だ

天面側の左側面にUSB 2.0とDisplayPortを搭載(写真=左)。天面側の右側面にUSB 2.0、ヘッドフォン、ACアダプタ接続用のDC入力を備える(写真=右)。これらのインタフェースは利用時に縦向きになる

CPU-Z 1.52.2で見たCPU情報(写真=左/中央)。国内では利用不可だが、キーボード部の側面にはSIMカードスロットも見られる(写真=右)

Adamo XPSのデバイスマネージャ画面。今回入手した試作機は英語版Windows 7を搭載していたため、英語表記となっている。また、Samsung製の256GバイトSSDを内蔵していたが、製品版では128Gバイトになる

13.4型ワイド液晶ディスプレイとデザインに配慮したキーボード

1366×768ドット表示の13.4型ワイド液晶ディスプレイを採用する

 13.4型ワイド液晶ディスプレイは1366×768ドット表示の光沢パネルを採用。薄型化のため、バックライトには白色LEDを用いている。画面サイズと解像度のバランスはよく、Windows 7の表示は見やすい。モバイルノートPC用の液晶ディスプレイとしては標準的な表示品質で、輝度は十分確保されているものの、上下の視野角がやや狭く、光沢パネルへの映り込みもある。液晶ディスプレイの角度は120度強くらいまでしか開かないので、ヒザの上などで利用する場合は、上方向の視野角の狭さが少し気になった。

 キーボードのデザインは、最近採用例が増えている、キー間隔を離したアイソレーションタイプだ。キートップは金属でヘアライン加工が施されており、指で触れると樹脂製とは違うヒンヤリした感触がある。キータッチは硬めにチューニングされており、ストロークは浅いものの、しっかりした反発がある。非常に薄いキーボード部は、入力時のたわみやぐらつきが少なく、意外に安定して長文を打てる。液晶ディスプレイを最大まで開いた状態で、キーボードには10度程度の傾斜がつき、写真では角度が急に思えるかもしれないが、実際は結構入力しやすい。

 試作機は海外市場版なので、キーボードは英字仕様だった。キーピッチは主要キーで約18ミリを確保しており、主要キーのサイズは約14×14ミリと小さめだが、上下/左右のキーとの間隔は約4ミリ離れているため、隣接するキーを間違って押すことは少ない。ただし、日本語キーボードではこれよりキーレイアウトやキーピッチが多少変則的になることが予想される。

 ファンクションなど最上段のキーは独立した小さな横長のボタンになっており、タッチタイピングでの操作がしにくい。普段からショートカットの操作でファンクションキーを多用するユーザーは使いにくい部分だろう。

 ポインティングデバイスは2ボタン式のタッチパッドを採用する。パッドのサイズは76×43ミリと十分で指の滑りも問題ないが、左右のクリックボタンはキーボードの硬さに対して柔らかく、少々軽すぎると感じた。タッチパッドにはシナプティクスの多機能ドライバが導入済みで、2本指によるジェスチャー機能にも対応している。

試作機のキーボードとタッチパッド(写真=左)。キートップは金属製でヘアライン加工が施されている(写真=中央)。タッチパッドにはシナプティクス製の多機能ドライバが導入されていた(写真=右)

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