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» 2011年01月05日 11時11分 公開

気がつけば国際観光都市になっていた秋葉原2010年アキバまとめ(街編)(2/3 ページ)

[古田雄介,ITmedia]

訪日外国人の増加に積極的な観光庁――最重点市場は東アジアの4カ国

国土交通省 観光庁による「訪日外国人旅行者数の推移」

 外国人観光客を増やす取り組みは、観光庁がリーダーシップをとって全国的に行われている。核にあるのは、2003年に開始した「ビジット・ジャパンキャンペーン」だ。2003年当時、全国の外国人旅行者数はおよそ520万人だったが、将来的な目標は年間3000万人に設定されている。その第一期として、2013年までに年間1500万人の訪日を目指しており、2010年は10月までの統計で700万人、前年比30%以上の増加を実現。着実に外国人の観光客は増えている。

 その中でも、当面の最重点市場と位置付けられているのが、中国と韓国、台湾、香港の東アジア諸国だ。距離的にアクセスしやすい利点があり、2009年の外国人旅行者のうち、この4カ国が70%以上を占めていた。特に伸びが顕著なのが中国だ。

 日本政府観光局のデータによると、昨今の高度経済成長を背景に、2005年には約65万人だった年間訪日人数が2009年には100万人を突破。2010年は10月までですでに128万人を超えている。官公庁の丹下暁就氏は「免税店だけでなく、銀聯カードが使えるお店がすごく増えています。さらに、中国語の歓迎看板やPOPも目立つようになってきた印象がありますね。実際、外国人の消費動向調査をみても、中国の方は単価がかなり高いので、多くのお店が中国の方に買っていただこうという取り組みをしているのだと思います」と語る。

 そして、秋葉原は中国人にかなりの人気があるのだ。上記とは別の目的で観光庁が調べた、国籍別に訪日外国人の訪問地のデータが興味深い。欧米や他の東アジア諸国の人が訪ねる街のランキング上位には、新宿や浅草、京都などの中心市街地や観光地が並んでいるが、中国人の欄だけは、新宿や京都を抑えて、3位に秋葉原がランクインしていた。

 丹下氏は「さらに別の調査で訪日動機も国別に調べていますが、一般的に多いのは食事とショッピングなんです。消費単価の多さもあわせて、中国の方は秋葉原でデジカメなどの家電製品のショッピングを楽しむ人が多いのではと考えることもできます」という。

 それを裏付けるように、日本政府観光局の「訪日外客訪問地調査」にある「秋葉原の訪問率の推移」では、中国人の訪問率が2005年度まで8%以下だったところから、2009年には20%を超えるようになっていた。これらのデータから、日本に来る中国人の間でアキバがブームになっていたとみても間違いではないだろう。

同じく観光庁による、2009年の「国・地域別訪日外国人旅行者数の割合」(写真=左)。観光庁調査による、訪日外国人の訪問地一覧(写真=中央)。観光庁 国際交流推進課 丹下暁就氏(写真=右)

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