ようやく「Llano」登場──“Sabine”ノートで実力をチェック:イマドキのイタモノ(4/4 ページ)

» 2011年06月14日 13時01分 公開
[石川ひさよし,ITmedia]
前のページへ 1|2|3|4       

3D性能に活路を見出すLlano

3DMark Vantage Build 1.0.1
FINAL FANTASY XIV Official Benchmark
バイオハザード5

CINEBENCH R11.5.
MediaEspresso

 ただ、グラフィックスコアの影響が大きいベンチマークテストでは、この傾向が変わってくる。まず、CINEBENCH R11.5の結果では、マルチCPUでCore i5-2410Mの約7割、シングルCPUで約半分となった。GPU性能に関してはOpenGLのスコアが約1.65倍と高い。

 Media Espressoで行った動画エンコードのテストでは、各環境のハードウェア支援機能をオンとした状態でQuick Sync Videoに対応するCore i5-2410Mが短時間で完了する。AMDでもハードウェアエンコードが可能だが、その所要時間はCore i5-2410MのCPUエンコードよりかかる。

 3Dグラフィックスのベンチマークテストは3DMark Vantage、および、バイオハザード5、FINAL FANTASY XIV Official Benchmarkを計測した。Core i5-2410Mに統合されるIntel HD Graphics 3000がDirectX 10までのサポートであることからDirectX 10での比較になる。

 3DMark Vantageから比較していくと、3DMarksでIntel HD Graphicsに対してA8-3500Mの統合グラフィックスコアであるRadeon HD 6620Gが約1.5倍というスコアとなった。ディスクリートGPUのRadeon HD 6630Mと連携したDual Graphicsにおけるスコアに関しては、Radeon HD 6620Gのさらに倍のスコアとなる。

 バイオハザード5に関しては、Intel HD Graphics 3000比で2倍。1280×768ドットでテクスチャ品質を「低」(ほかの項目は「高」)に設定した状態で30fpsを超えている。Final Fantasy XIVに関しては、比較的重いタイトルだけにフレームレート的には快適といえないものの、およそ3DMark Vantageに近いスコアとなった。

CPUとGPUが協調するアプリケーションがそろうまでは「3Dが高性能なAPU」として評価

 Fusion APU「Aシリーズ」は、ミドルレンジからバリュークラスのCPUに高性能なグラフィックスコアを統合したというイメージが、今回の性能検証から得られた姿だ。CPU性能をグラフィックコアで補い、トータルでの“ユーザー体験”を訴求するのがFusion APUのコンセプトだ。現時点でAシリーズがその存在をアピールするには、統合型グラフィックスコアとしては高い3D性能を生かし、「ゲームが楽しめるノートPCを購入しやすい価格で提供できる」ことを訴求することになるだろう。

 Aシリーズにおける統合グラフィックスコアの3D性能の高さはノートPC向けプラットフォームとしては画期的といえる。エンタテインメント性能と価格競争力をアピールしたいノートPCであればSabineプラットフォームは有力な選択肢となる。Dual GraphicsでCrossFireを有効にすれば3D性能はさらに向上する。UVD3によってメディアの再生性能に関しても十分だろう。

 ただし、ビジネス用途では依然としてCPUのパフォーマンスが重要だ。評価機材の描画速度の速さはビジネスシーンでも評価できるかもしれない。しかし、大きめな表計算などを短時間で処理するには、より速いCPUパフォーマンスが求められる。COMPUTEX TAIPEI 2011にてFusion Aシリーズの後継となる「Trinity」も公開された。TrinityはCPUコア部分がK10から次世代コアのBulldozerに進化する。CPUとGPUの融合を性能で満足させるFusionとなるのはTrinityからなのかもしれない。

前のページへ 1|2|3|4       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月24日 更新
  1. “置き場所に困る”大容量ポタ電の壁を打破! 冷蔵庫を3日動かすEcoFlow「DELTA Gen4」シリーズが日本上陸 (2026年10月23日)
  2. 若者向けのカラフルな新「Dell 14S」が日本上陸 11月1日まで4.5万円引きの14万9800円から (2026年10月22日)
  3. 折りたたみ型から薄型まで! スマホやタブレットで“本気”の文字入力に使える持ち運び用キーボードを選ぶコツ (2026年10月23日)
  4. FCCLが「FMV Keyboard X」の一般販売を開始 ハイスペックマウス「FMV Mouse X」も同時発売 (2026年10月22日)
  5. 「Galaxy Watch9」を1週間使って分かったこと Pixel Watchと比べた使い勝手は? (2026年10月23日)
  6. 「iPhone Duo」を1週間使って分かった、全部盛りではない“上質さ” 心地いい開閉ヒンジの内部を見るために“非破壊検査”してみた (2026年10月21日)
  7. 天空が12月25日に発売する「GPD WIN Max 3」国内正規版 実機に触れてきた (2026年10月23日)
  8. 約22万円の新型「Mac mini」で初めてのローカルAI体験 ストレージの価格高騰対策にピッタリかも (2026年10月20日)
  9. スマホは「バッグの中」から「外」へ AULUMUのスリングバッグ2種で移動時のプチストレスを解消した (2026年10月22日)
  10. PFUから33万円キーボード「HHKB Professional Elite」登場! 英語配列のみで有線特化の“原点回帰” 全世界300台限定 (2026年10月22日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー