VAIO Duo 11は、タッチ操作を重視しながら、キーボードでの文字入力環境にも妥協していない。
キーボードは標準的な6列仕様を採用し、店頭モデルは「日本語配列カナあり」だが、ソニーストア直販のVAIOオーナーメードモデルでは「日本語配列カナなし」、もしくは「英字配列」を選択できる。いずれもキートップの間隔を広げて配置し、隣接するキーを誤ってタイプしにくいようにデザインした、VAIOおなじみのアイソレーションキーボードだ。
主要キーのキーピッチは横方向が約18ミリ、縦方向が約15.5ミリ、キーストロークは約1.2ミリを確保する。主要キーのサイズは横が約13.5ミリ、縦が約11.5ミリだ。各キーのサイズは下表にまとめた。
VAIO Duo 11のキーボードサイズ(日本語配列の場合) | |
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計測した場所 | 計測値 |
主要キーのキーピッチ | 約18ミリ(横)×15.5ミリ(縦)ミリ |
キーストローク | 約1.2ミリ |
主要アルファベットキーのサイズ | 約13.5(横)×11.5(縦)ミリ |
ファンクションキーのサイズ | 約11(横)×9(縦)ミリ |
スペースバーのサイズ | 約42.5(横)×11.5(縦)ミリ |
Enterキーのサイズ | 約18〜22.5(横)×27(縦)ミリ |
Backspaceキーのサイズ | 約13.5(横)×11.5(縦)ミリ |
Deleteキーのサイズ | 約11(横)×9(縦)ミリ |
半角/全角キーのサイズ | 約13.5(横)×11.5(縦)ミリ |
カーソルキーのサイズ | 約11(横)×11.5(縦)ミリ |
パームレストの長さ | 13.5ミリ(キーボード手前の段差まで) |
縦方向のキーピッチが少し短いため、使い始めのうちは上下に指を伸ばすと少々狭く感じるかもしれない。しかし、極端に縦方向が狭いわけではなく、アイソレーションデザインでキー間隔を離してあるので、すぐに慣れる。
画面サイズが11.6型ワイドと小さめなことから、キーボードは全体的に少しコンパクトなサイズになっており、右下のカーソルキーも下げて配置していないが、右下のエリアを除いて変則的なキー配列はなく、キーの並びに無理な詰め込みもない自然なレイアウトだ。ある程度使い込めば、無理なくタッチタイプも行えるだろう。
キーストロークは約1.2ミリと浅く、軽い力で入力できるが、適度な反発があり、押した感触は悪くない。キーの入力音は小さいほうなので、周囲が静かな場所でも使いやすいと思われる。
液晶ディスプレイのスライド機構をキーボードの後方に配置したデザインのため、パームレストはなく、手のひらを設置面に置いて使うことになるが、本体側の厚さが約10.5ミリと薄いこともあり、手首への負担は特に感じなかった。ただし、スペースバーを押すときに、手前の段差に親指の側面が当たりがちになるのは、長文入力時に少し気になる。
このキーボードで好印象なのは、キーボードユニットがしっかり固定されていることだ。操作に慣れてきて、かなり早くキーをたたいても、中央がたわんだり、ぐらつくようなことがない。キーボードの直下には平らなバッテリーが配置されており、これが下に敷かれることでキーボードの剛性感が増しているのだ。
また、照度センサーと連動して、周囲が暗いと自動的に点灯するキーボードバックライトを内蔵しているのも見逃せない。キーボードバックライトの設定は、ACアダプタ接続時とバッテリー駆動時でそれぞれ3段階(常に点灯、周囲が暗い場合に点灯、店頭しない)に設定できるほか、キーボードを最後に押してから自動消灯させるまでの時間も調整可能だ。
なお、タブレットモードではWindows 8標準のソフトウェアキーボードによる文字入力も行える。前述したWindows 8標準IMEとMetaMoJiのmazec-T for Windowsにより、手書きした文字をテキストデータに変換して入力することも可能だ。
とはいえ、VAIO Duo 11にはしっかりしたキーボードが搭載されており、タブレットモードからワンアクションで素早くキーボードモードに変形できる機構も備わっている。したがって、少し長めの文章を書くならば、迷わずハードウェアキーボードを使ったほうが快適に違いない。
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