一方で、気になるのがAR(拡張現実)対応のヘッドマウントディスプレイ(HMD)である「HoloLens」の動向だ。
HoloLensはトレンドになりつつあるVR(仮想現実)対応のHMDと異なり、外の様子が見えるシースルー型のスクリーンを採用し、現実の風景に3D映像やUIを重ねて表示した世界(同社は「Mixed Reality:複合現実」と呼ぶ)を体験できるAR対応HMDだ。ゲームやエンターテインメント、ソーシャルメディア、医療、建築、モノ作り、航空宇宙など、その応用分野は幅広い。
Build 2016の会期中には、その開発者向けキット「HoloLens Development Edition」の発送が始まるのだが、こちらについては未知数の部分が大きい。
2015年末に「Build 2016の主役はHololensになる」というコラムを執筆したが、今回のセッションリストを見る限り、直接Hololensに触れているセッションはほとんどなく、どれだけ情報が提供されるのか不明だ。恐らく基調講演では新しいデモも含め、Development Editionが紹介されるはずだが、詳細な技術情報の公開はまだ先かもしれない。
ただ、プレス関係者向けにはHoloLensを体験できるハンズオンの時間が確保されており、前回のBuild 2015で公開されたプロトタイプとは異なり、実際により製品に近いバージョンでのテストが可能だと考えられる。これも合わせてレポートしていきたい。
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