「HTC EVO 3D ISW12HT」はWiMAXに対応しているが、利用するには通常のパケット通信料に加えて、「+WiMAX月額利用料」が525円かかる。これを「ISフラット」(月額5460円)と合算すると月額5985円となる。
HTC EVO 3Dの最大の魅力といえるのが下り最大40Mbps/上り最大10MbpsのWiMAXに対応している点だ。今回は「Speedtest」を用いて通信速度を計測してみた。テストは世田谷区奥沢で時間帯を変えて計5回行った。参考として3G接続時の通信速度も計測している。
結果はWiMAX接続時で平均して下り9.94Mbps、上り1.84Mbps、3G接続時で平均して下り1.08Mbps、上り1.58Mbpsを記録した。下りの通信速度はWiMAXの方が3Gよりも約9倍速い結果になった。実際にWebを閲覧している際もWiMAXで安定して通信できる環境では、ストレスなくスピーディにブラウジングできた。一方、上りの速度にはほとんど差はなく、両者の違いはわずか0.2Mbpsに留まった。
通信方式 | 下り/上り | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 平均 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
WiMAX | 下り(Mbps) | 10.2 | 10.2 | 8.7 | 10.2 | 10.4 | 9.94 |
上り(Mbps) | 1.92 | 1.7 | 1.7 | 2 | 1.9 | 1.84 | |
3G | 下り(Mbps) | 1.2 | 0.8 | 1.3 | 1.2 | 0.9 | 1.08 |
上り(Mbps) | 1.8 | 1.7 | 1.6 | 1.5 | 1.3 | 1.58 | |
WiMAX接続時はコンスタントに下り10Mbpsを記録。3G接続時よりも圧倒的に速いスピードで通信できた。 |
続いて、WiMAX接続でWi-Fiテザリングを利用した際の通信速度も調べた。速度の計測にRBB TODAYの「スピードテスト」をノートPC側で利用した以外は、テスト条件はHTC EVO 3D本体の計測時と同じ。結果は、下り平均6.1Mbps、上り平均2.8Mbpsだった。HTC EVO 3D本体でWebを閲覧するよりは若干スピードが落ちるが、ノートPCでも十分実用的な速度だと感じた。なお、通信速度は計測環境によって大きく異なる場合があるので、今回のテスト結果はあくまでも参考値として理解してほしい。
通信方式 | 下り/上り | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 平均 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Wi-Fiテザリング(WiMAX接続) | 下り(Mbps) | 3.4 | 4.89 | 6.7 | 8.19 | 7.22 | 6.08 |
上り(Mbps) | 2.69 | 2.81 | 2.64 | 3.29 | 2.81 | 2.84 | |
最高で下り8.19Mbpsを記録。上りも最高で3.29Mbpsを記録しており、ノートPCなどのWi-Fi対応機器でもストレスなくWebを楽しめることがうかがえた。 |
今季はデュアルコアCPUを搭載したモデルが大幅に増加する傾向がある。auの冬モデルでは、HTV EVO 3Dと「MOTOROLA PHOTON IS11M」「ARROWS Z ISW11F」の3機種がデュアルコアCPUを備えている。HTC EVO 3Dはチップセットに1.2GHz駆動のSnapdragon「MSM8660」を搭載している。
今回は動作性能を検証するため、ベンチマークアプリ「Quadrant Standard」を使用して、5回測定してみたところ、最高値は2343、最低でも1946を記録。比較対象として挙げられている端末のスコアよりも良い成績を残した。実際の操作感も非常に滑らかだ。ホーム画面をストレスなくスクロールできるほか、Web閲覧も快適に行える。アプリの起動もスムーズだ。動作速度に関してはデュアルコアCPUの性能をいかんなく発揮しているといえるだろう。
HTC EVO 3Dは同モデルをモバイルWi-Fiルーターとして活用できるテザリングに対応している。テザリングをオンにするには、まず「設定」を起動し、「無線とネットワーク」を選択。次に「Wi-Fiテザリング」をタップするとオンになる。あとは、接続する端末側でWi-Fiの設定を行えばOKだ。接続する端末の数を増やすには、「Wi-Fiテザリング」をオフにしてから、「Wi-Fiテザリング設定」をタップ。次に「ユーザーを管理」を選択し、「最大接続数」をタップすると、最大接続数を1〜8人まで設定できる。
USBケーブルを介して通信を行う「USBテザリング」にも対応している。利用するには「無線とネットワーク」で「USBテザリング」をタップする。PC側のOSは「Windows」と「Mac OS X」に対応。OSの種類は「USBテザリング設定」で選択できる。
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