コラム
» 2012年04月11日 11時07分 UPDATE

形状、使い回し、SIMロック――SIMにまつわるアレコレを調べてみた (1/2)

スマートフォンを使う上でいろいろと複雑なのがSIMカード。形状やキャリア内での使い回し、SIMロック解除などはキャリアによって異なる。あらためて、SIMにまつわるさまざまな事項をまとめてみた。

[田中聡,ITmedia]

 電話番号などの情報が書き込まれたSIMカードは、携帯電話を使う上でさまざまな役割を担っている。SIMカードがないと基本的にキャリア網での通信や通話はできない(SIMに非対応の一部機種を除く)。SIMカードを日常的に入れ替えることは少ないだろうが、機種変更前のケータイを使ったり、海外で他のSIMを入れて使うといったシーンも想定される。しかし、すべての機種でSIMの交換ができるわけではない。SIMの形状も、最近はmicroSIMタイプのカードが増えつつある。こうしたSIMの仕様はキャリアや機種ごとに異なるので、あらためてまとめた。

形状:microSIMが半数以上に、SIMのサイズ変更は可能?

 2011年半ばから、従来のSIMよりも小さい「microSIM」を採用するモデルが増えており、今回確認した46機種のうち、27機種がmicroSIMを採用している。auは2011年秋ごろまでのモデルは通常サイズのSIMのみだったが、「iPhone 4S」「ARROWS ES IS12F」「MOTOROLA RAZR IS12M」でmicroSIMサイズのmicro au ICカードが採用された。イー・モバイルの「GS02」と「Sony Ericsson mini(S51SE)」は通常サイズのSIMだが、「Dell Streak Pro(GS01)」はイー・モバイルのスマートフォンでは初めてmicroSIMを採用している。端末の小型化に有利であることを考えると、microSIM化は今後も進みそうだ。

 microSIM対応のモデルに通常サイズのSIMカードを差し込むことは当然できない(逆もしかり)。白ロムのスマートフォンを入手したものの、SIMのサイズが合わないので使えない――といった場合は、ショップでSIMカードを再発行する形でサイズを変更してもらえばよい。

 ドコモの場合、FOMAカード/ドコモUIMカードからドコモminiUIMカードへの変更、ドコモminiUIMカードからFOMAカード/ドコモUIMカードへの変更は、12カ月に1回に限り無料となる。12カ月に2回以降の変更については、SIMカード発行手数料として3150円がかかる。

 auの場合、au ICカードの再発行に2100円の手数料がかかる。さらに、au端末の多くには契約時に挿入したau ICカードしか使えない「キャリア内ロック」がかけられている。例えば他人から譲り受けたau端末を使う場合、キャリア内ロックがかかっていると、2100円を支払ってショップで「ICカードロッククリア」をしてもらう必要がある。したがって、通常SIMのau端末から、キャリア内ロックのかけられたmicroSIMのau端末に契約情報を移行する場合、ロッククリアとSIM再発行の手数料(計4200円)がかかる。なお、再発行したau ICカードは、契約時に挿入したau ICカードと個体識別番号が異なるため、同じ電話番号であっても、以前使っていた機種ではau ICカードは使えなくなる。再発行したau ICカードを以前の機種で使う際には(以前の機種の)ICカードロッククリアが必要で、3台まで無料でロッククリアをしてくれる(4台目以降は2100円の手数料がかかる)。

 ソフトバンクのSIMカード再発行には1995円の手数料がかかる。

SIMカードの違い
NTTドコモ
SIMの形状 SIMロックフリー(初期状態) 店頭でSIMロック解除
F-03D Girls'/ARROWS Kiss F-03D microSIM
ARROWS X LTE F-05D microSIM
ARROWS μ F-07D microSIM
Optimus LTE L-01D SIM
PRADA phone by LG L-02D SIM
MEDIAS PP N-01D microSIM
MEDIAS LTE N-04D microSIM
MEDIAS ES N-05D microSIM
P-01D SIM
LUMIX Phone P-02D microSIM
P-03D microSIM
GALAXY S II LTE SC-03D SIM
GALAXY NEXUS SC-04D SIM
GALAXY Note SC-05D microSIM
AQUOS PHONE SH-01D microSIM
AQUOS PHONE slider SH-02D microSIM
AQUOS PHONE SH-06D microSIM
Xperia NX SO-02D microSIM
Xperia acro HD SO-03D SIM
REGZA Phone T-01D microSIM
au
SIMの形状 SIMロックフリー(初期状態) 店頭でSIMロック解除
ARROWS Z ISW11F SIM
ARROWS ES IS12F microSIM
DIGNO ISW11K SIM
HTC EVO 3D ISW12HT SIM非対応
Optimus X IS11LG SIM
MOTOROLA PHOTON ISW11M SIM非対応
MOTOROLA RAZR IS12M microSIM
MEDIAS BR IS11N SIM
GALAXY S II WiMAX ISW11SC SIM
AQUOS PHONE IS13SH SIM
AQUOS PHONE IS14SH SIM
Xperia acro HD IS12S SIM
INFOBAR C01 SIM
iPhone 4S(au) microSIM
ソフトバンク
SIMの形状 SIMロックフリー(初期状態) 店頭でSIMロック解除
HONEY BEE 101K microSIM
MEDIAS CH 101N microSIM
LUMIX Phone 101P microSIM
AQUOS PHONE THE HYBRID 101SH microSIM
AQUOS PHONE 102SH microSIM
AQUOS PHONE 103SH microSIM
AQUOS PHONE 104SH microSIM
STAR7 009Z SIM
iPhone 4S(ソフトバンク) microSIM
イー・モバイル
SIMの形状 SIMロックフリー(初期状態) 店頭でSIMロック解除
Dell Streak Pro(GS01) microSIM 解除済み
GS02 SIM 解除済み
Sony Ericsson mini(S51SE) SIM 解除済み

※初出時にOptimus LTE L-01DのSIMをmicroSIMと明記していましたが、正しくは(通常サイズの)SIMです。お詫びして訂正いたします(4/11 15:37)

キャリアごとに異なる“SIM使い回し”のルール

 ドコモのSIMは第4世代の赤いSIMカード(名称は「ドコモUIMカード」「ドコモminiUIMカード」)が最も新しい。Xi専用ではないが、Xi契約をすると必ず第4世代のSIMカードが支給される。また通常サイズのSIMからmicroSIM対応のモデルに機種変更した場合も、赤いドコモminiUIMカードに交換される。ドコモの場合、スマートフォンに機種変更後もiモード契約を残しておけるので、スマートフォンに移行後もSIMを差し替えれば、iモード端末で通信はできる。ちなみに、iモードを解約してスマートフォンに移行しても、音声契約を継続していれば、SIMを入れ替えて元のiモード端末で音声通話することはできる。データ端末のSIMも、スマートフォンに入れてAPNを設定すれば通信できる。

 SIMの使い回しに関して、Xi端末は扱いが異なり、従来のFOMAカード(白・緑・青)やXi未契約のドコモUIMカード/ドコモminiUIMカードをXi端末に入れても通話やパケット通信はできない。Xiのデータ端末も同様で、Xi未契約のSIMをXiデータ端末に入れても通信はできない。Xi契約済みのSIMをFOMA端末に入れて3G通信をすることは可能。

 auの場合、例えば他人から譲り受けたau端末を使う場合、先述したキャリア内ロックがかかっていると、2100円を支払ってショップでロッククリアをしてもらう必要がある。ただ、最近はキャリア内ロックがかかっていない機種も増えている。2011年度冬春モデルでは「GALAXY S II WiMAX ISW11SC」「Optimus X IS11LG」、MOTOROLA RAZR、「Xperia acro HD IS12S」、iPhone 4Sは“キャリア内ロックフリー”となっており、ロッククリアをせずに他のau ICカードを挿して利用できる。

 また、auでは従来のSIM(ver.001)よりも新しいver.002のSIMが登場している。ver.001との違いはNFCに対応していることで、ver.002のSIMにはクレジットアプリなどのセキュアな情報を格納するSE(Secure Elements)が用意されている。したがってGALAXY S II WiMAXではver.002のSIMを装着していないとNFCサービスは利用できず(NFC以外の機能はver.001のSIMでも利用できる)、GALAXY S II WiMAXに機種変更する際は基本的にver.002のSIMを発行してもらう形になる。その際、機種変更前に使っていたau端末にver.002のSIMを挿しても、SIMの個体識別番号が異なり使用できないので、ICカードロッククリアが必要になる。こちらも3台までは無料だ。ただしキャリア内ロックのかかっていない機種ならロッククリアは不要だ。なお、auのデータ端末はそもそもau ICカードに対応していないので、スマートフォンとの使い回しはできない。

 ソフトバンク端末では料金体系ごとにSIMを用意しており、異なる料金体系の端末同士――例えばソフトバンクの3GケータイとAndroidスマートフォン、iPhoneとiPadなどではSIMを使い回せない。Androidスマートフォンについては「HTC Desire HD 001HT」からスマートフォン専用のSIMに変更され、「X06HT/X06HTII」などXシリーズのSIMは001HT以降の機種では利用できない。3Gケータイ同士、iPhone 4と4S、(現行の)Android端末同士ならSIMを使い回せるのでauのキャリア内ロックとは異なるが、ドコモやauのように、スマートフォンに機種変更後、3GケータイにSIMを挿して使うことができないのは少々不便に思う。

 イー・モバイルの場合、APN設定をすればデータ端末のSIMをスマートフォンなどの音声端末で使うことは基本的には可能。ただしデータ端末には音声契約が含まれないので、データ端末のSIMで通話はできない。スマートフォンのSIMをイー・モバイルのフィーチャーフォンに入れ替えて通話、パケット通信することは可能だ。通信方式の違う3GとLTEであっても、APNを設定すれば「基本的には通信は可能」(イー・アクセス広報部)とのこと。

photophoto ドコモの最新のSIMカード。左がドコモUIMカード、右がドコモminiUIMカード(写真=左)。au ICカードは従来のver.001と新しいver.002がある。ver.002ではmicroSIMカードも用意される(写真=右)
photophoto ソフトバンクは3Gケータイ、Android、iPhone、iPad、データ端末、デジタルフォトフレーム、みまもりケータイなど、料金体系ごとにSIMが存在し、異なる料金体系の端末とはSIMを使い回せない。写真は左からiPhone 4S用microSIM、中央がAndroid用microSIM、右がAndroid用SIM(写真=左)。イー・モバイルスマートフォンのSIMカード。左はGS01のmicroSIM(写真=右)
photophoto 左がGALAXY S II LTE(SIM)、右がSH-01D(microSIM)(写真=左)。ドコモのSamsung端末はこれまで通常サイズのSIMだったが、「GALAXY Note SC-05D」はmicroSIMを採用している。auの現行機種で採用されているver.002のau ICカード。写真はGALAXY S II WiMAX(写真=右)
photophoto 「ARROWS ES IS12F」(写真=左)と「iPhone 4S」(写真=右)のmicro au ICカード。「MOTOROLA RAZR IS12M」もmicro au ICカードを採用している
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