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» 2013年04月09日 10時25分 UPDATE

荻窪圭のiPhoneカメラ講座:第8回 内蔵ライトのカシコイ使い方

iPhoneカメラのレンズ横にはLEDライトがついてる。標準ではオンオフが自動なので、あまり意識しないかもしれないが、オンオフを意識的に使い分ければよりいい感じの写真が撮れるのだ。

[荻窪圭,ITmedia]

 iPhoneに限らずほぼどのスマホもそうだけど、背面を見るとカメラのレンズの横にライトがついてる。ライトというかLEDである。

photo iPhone5のライトを光らせてみた

 あれ、使ってます?

 わたしは普段からオフにしてて、まったく使ってない。

 標準では「自動」になってるので、それを「オフ」にしてやるだけでいい。「自動」のままでも、かなり暗くならないと光らないから、意識してない人も多いかと思うけど。

photo 「フラッシュ」のアイコンをタップすると、自動・オン・オフから選べる

 理由は2つある。

 ひとつは「予想しないとこで勝手に光られるのがイヤ」なこと。急に光られるとこっちも撮られる方もびっくりしちゃう。特にLEDの光ってすごくまぶしく感じるから。だからどうしても光らせたいとき以外はオフ。

 もうひとつは、写りが不自然になりがちだから。そもそも正面から光が当たるというシチュエーション自体が不自然だし、LEDの光は指向性が強いので中心部と周辺部の明るさの差が大きくまんべんなく照らしてくれないし、ちょっと青白いので色が不自然になることが多いからだ。

 特にLEDはコンパクトデジカメの内蔵フラッシュ(キセノンガスを使って一瞬だけ発光させるもので、LEDとは根本的に違う)と比べると分が悪い。

 わかりやすいよう格子状の壁を撮ってみた。

photophoto 左がコンパクトデジカメで撮影、右がiPhone5で撮影

 デジカメの方は全体まで明るく写っているのに対して、LEDライトだと中央は明るいけど周辺部まで光が当たってないのが分かるかと思う。光量もさほど強くないし、ライトをオンにするとHDRが使えないので、普段はオフにしておくのがお勧め。

 じゃあどんなときに使うといいのか。ライトを点灯させたときのメリットは何か。

 ひとつはメインの被写体をくっきり写せること。

photo ライトがオフだと光が当たってない被写体はどうしようもない。逆光で真っ黒
photo ライトをオンにするとちゃんと写る

 適当な作例で申し訳ない。

 もうひとつはライトを光らせると当然ながら光が当たったところは明るいので、ISO感度があまり上がらないこと。よってノイズが少ない。

photo ライトオン。光は大して遠くまで届かないので背景は真っ暗だけど、手前のチューリップはきれい
photo ライトオフ。全体に明るく雰囲気は出てるけど、ISO感度が上がった分ノイズが多くてざらっとしてる

 つまり、メインの被写体を明るくくっきり撮りたいならライトをオンにすればいいし、その場の雰囲気を一緒に撮りたいならオフにすべし、オンにするかオフにするかはiPhoneまかせにせず、気分で決めるべし、というのが結論ですな。特にフラッシュ禁止の場所や、フラッシュをたくことで周りに迷惑をかける場所ではオフに。

 ついでに、猫や赤ちゃんはオフで撮ること。特にLEDの光は直接見ると目によくないし、大人でも「まぶしっ」と思うもの。

photo 暗い室内は室内なりに渋く撮れるもんです

 で、意外に暗くても撮れるのですよ、iPhoneは。

 桜が散りまくったあとでこんな写真を載せるのもアレだけど(申し訳ない)、「ライトアップされてない」夜桜でも撮れるのである。

photo 夜桜目当ての人で埋まった橋。灯りは街灯のみ

 その場の灯りだからこそ撮れる雰囲気というのを大事にしたいなという感じです。

 でも暗いとどうしても手ブレしちゃう。

photo iPhoneで夜桜を撮ってる人がいたのでその肩越しに狙ってみた。でもよくみるとこの写真手ブレしてます。やっぱ暗いところではブレやすい

 ではどうするか。

 素直にその辺の安定した場所へiPhoneを固定し、手で構図を微調整してそっと撮りましょう。例えば橋の欄干にiPhoneを置いて撮れば、夜桜くらいなんとかなります。

photo 橋の欄干を使ってiPhoneを固定して撮影
photo 花壇の周りに柵として設置されている杭のひとつにiPhoneを乗せて撮影

 まあノイズでざらつくのもまた夜っぽくてよしってことで。

今週の小技:撮影用LEDライトをひとつ持ってると何かと便利

 どうしてもちゃんと明るく撮りたいってときは、撮影用LEDライトを使うといい。白色のLEDがいくつも(安いものでは9個くらい、本格的なものだと数10個)びっしりと並んでて、乾電池で動作する簡易ライトだ。

 こんな風に三脚などに固定してやれば好きな角度から照らせるので、自由にライティングできるのがいいのだ。

photo 右に見えている黒い四角い物体が写真用LEDライト

 するとiPhoneでもこんな深夜の羽化の瞬間を撮れるのである。

photo iPhone4Sで撮った、セミの羽化の瞬間

 まあ、ここまで凝ったことするならiPhoneじゃなくて普通のデジカメ使えよ、って話もあるし、まあわたしもそう思うのだけど、LEDライトって動画撮影時も使えるし(もともとそっちがメインか)、いざというときは超明るい懐中電灯としても役立つし、安いモノなら数千円なので持ってても面白いかと思う。

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