第30回 機種変更時に覚えておきたいスマホのバックアップ術今すぐ使えるスマホレシピ(1/2 ページ)

» 2013年08月14日 18時45分 公開
[今西絢美,ITmedia]

 スマートフォンからスマートフォンへ機種変更をする人が最近は増えていることだろう。しかし、機種変更後に各種設定をイチからやり直すのは面倒くさい。また、アドレス帳のデータやせっかく撮りためた写真を引き継げないのも不便だ。

 そこで、今回はスマホ内のデータのバックアップ術を紹介しよう。機種変更時はもちろん、紛失や故障のアクシデントに備えてこれらの方法を実践しておけば、日頃から安心してスマホを利用できるだろう。

iPhoneは「iCloud」が便利だが一長一短

 「iCloud」を使えば、アドレス帳、写真などの各種データをAppleの提供するクラウドサービス上に保存できる。無料で利用できる容量は5Gバイトで、それ以上の容量を利用するにはアップグレード(有料)が必要となる。

photophoto 「設定」→「iCloud」でアカウントを設定する。iCloud上にバックアップを作成する機能は個別に選択可能(写真=左)。「ストレージとバックアップ」をタップして、iCloudの詳細画面に移動する(写真=右)

 「iCloudバックアップ」をオンにしておけば、iPhoneがロックされた状態で電源に接続され、なおかつWi-Fiに接続されている際に、カメラロール内の写真とビデオ、デバイスの設定、アプリのデータ、ホーム画面とアプリの配置、メッセージ、着信音、Visual Voicemailが自動でiCloud上にバックアップされる。また、手動でバックアップを作成することも可能だ。

photophoto 「iCloudバックアップ」をオンにする。もしくは「今すぐバックアップを作成」をタップして、手動でバックアップを作成してもいい(写真=左)。iCloud上には複数のiOSデバイスのバックアップを保存でき、端末ごとにバックアップする項目を選択できる(写真=右)

 これらのバックアップされたデータは新たな端末に同一のApple IDを設定した際やiPhoneを初期化した際にスムーズにインポートできるので、難しい操作が必要ない。

 ただし、iPhone内のすべてのデータが同期されるわけではなく、CDから「iTunes」に移した音楽や、デジカメで撮影した写真や動画などは、同期の対象にならない。これらのデータも含めてバックアップを取りたいのなら、iTunesを介したデータのバックアップが必要となる。

photo iPhoneをPCに接続し、「バックアップ」内の「このコンピューター」にチェックをつける。バックアップを作成するには「今すぐバックアップ」をクリック

 また、iCloudからデータを復元する際、アプリや写真の数が多いと復元に時間がかかる。これはWi-Fi経由で復元を行うことの弊害で、PCに接続してデータを復元したほうが早い。

 これらを考慮すると、普段はiCloud経由でバックアップを取っておき、定期的にiTunesでもバックアップを作成するのがベストな方法だといえる。

「JS バックアップ」はiPhoneからAndroidスマホへの移行にも役立つ

 Androidでは「JSバックアップ」(無料)というアプリを使うといい。プリインストールされているアプリやダウンロードしたアプリのデータ、画像、音楽、動画などのデータのバックアップができる。また、カレンダーアプリ「ジョルテ」(無料)のバックアップを保存することも可能だ。

photophoto Android端末で使える「JS バックアップ」アプリは、シンプルなインタフェースでスマホ初心者でも使い方が分かりやすい(写真=左)。「標準アプリデータ」には「連絡先」や「通話履歴」、「ブックマーク」などの項目も含まれる。バックアップするデータは任意に選択できる(写真=右)

 これらのデータはmicro SDだけでなく、「Dropbox」「Google Drive」「SugarSync」への保存にも対応しており、後者を利用すれば、WebブラウザからPCへバックアップのデータをダウンロードすることもできる。

 また、このアプリの最大の利点は定期的なバックアップを設定できることだ。バックアップをこまめに取るのが面倒な場合は、この機能を活用しよう。

photophoto 日頃利用しているクラウドサービス上にデータを保存できる(写真=左)。間隔は「每日」「毎週」「毎月」から選択可能。時刻の設定にも対応する(写真=右)

 Androidを利用する際に便利なアプリだと述べたが、このアプリはiOSでも配信されている。iPhone版では、「JSバックアップ形式」「ドコモバックアップ形式」の2種類があり、アドレス帳、カレンダー、写真、動画などのデータが移行できる。

 ドコモバックアップ形式を使う場合は、iPhoneのアドレス帳データをDropboxにバックアップし、PC経由でそのデータをダウンロードしてAndroid端末のmicro SDにコピーする。そして、Android端末の「ドコモバックアップ」アプリを起動し、コピーしたiPhoneのアドレス帳データを取り込めばOKだ。

photo
photo
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2024年