「Nexus 5X/6P」「Android 6.0」は何が変わったのか?――グーグルが説明(2/2 ページ)

» 2015年10月07日 18時40分 公開
[井上翔ITmedia]
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「Android 6.0」の新機能

 Androidは、4.xから5.0へのバージョンアップ時に外見・中身ともに大きく変化した。それに対し、Android 5.xから6.0へのバージョンアップは「日々のユーザー体験をよくするため」(徳生氏)に、使い勝手の面での改善が中心となっている。

 まず、ロック画面から音声検索機能を呼び出したり、バッテリーの充電状況を確認したりできるようになった。また、標準のホームアプリ「Google Now ランチャー」を改良し、アプリ一覧(ドロワー)の最上段に時間帯に合わせて使うであろうアプリを予測して表示する機能が追加された。

photophoto ロック画面でのバッテリー充電状況の確認や音声検索の呼び出しが可能となる(写真=左)。Google Now ランチャーでは、時間帯によって使うアプリを予測してアプリ一覧の最上段に表示する機能が追加された(写真=右)

 アプリのアクセス権限設定にも変化がある。Android 5.xまでは、アプリが利用できる全ての機能について、インストール時に一括してアクセス権限を与える必要があった。この場合、ひとつでも使わせたくない機能があった場合にインストールができない問題が生じる。Android 6.0では、アプリが初めて機能を使おうとする際、個別に許可・不許可を決められるようになった。

photo Android 6.0ではアプリが初めて機能にアクセスするときに権限を与えるか選択できる

 端末のスリープ機能も強化される。従来は、画面が消えていてもバックグラウンドで通信や処理をし続けるため、バッテリー消費が大きくなる、という問題があった。Android 6.0では、端末が使われていない状態であると判断した場合に端末のほぼ全ての機能を止めて消費電力を下げる「Doze(ドーズ)モード」が利用できる。アプリで必要なときだけ機能を再開し、処理が終わるとまたDozeモードに入るようになっているので、重要な通知を見逃すことはない。Dozeモードによって、「Nexus 5」「Nexus 6」では約30%バッテリーが長持ちするようになったという。なお、Dozeモードを使いたくない場合は無効にできる。

photophoto センサーを利用して、端末が使われていないと判断すると、ほぼ全ての機能を停止してバッテリー持ちを改善する「Dozeモード」。Android 6.0搭載のNexus 5/6では、以前と比べて約30%長く使えるようになるという

 ホームキーの長押しで起動する検索機能を拡張し、アプリの画面上に表示されている文字列を認識し、何を調べようとしているのか先回りして検索結果を表示したり、リマインダー登録したりできる「Now On Tap」も、Android 6.0の新機能だ。ただし、日本語版の正式リリースは2015年内予定で、リリース当初は利用できない。今回の発表会では、開発中の日本語版Now On Tapが特別に披露された。

photophoto 日本語版Now On Tapは、2015年内に正式提供を予定している。発表会では「Googleミュージック」と「LINE」でNow On Tapを利用するデモが行われた

おまけ:日本未発売のAndroid Wearが……

 発表会場には、Nexus 5X/6Pのほかに、Android WearやAndroid TVの展示コーナーが設けられた。

 その中でも特に注目を集めていたのが、Motorola製のAndroid Wear「Moto 360」の第2世代モデルだ。日本での発売は特にアナウンスされていないMoto 360だが、「日本での発売を予定している」(説明員)。正式発表を心待ちにしたい。

photo さり気なく展示されていた「Moto 360」。正式発表されていないが、日本で発売予定とのことだ
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