MMSもテザリングも利用できる――UQ mobileの「iPhone 5s」を試す(1/2 ページ)

» 2016年07月19日 19時30分 公開
[田中聡ITmedia]
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 7月15日、UQコミュニケーションズが展開しているモバイル通信サービス「UQ mobile」向けの「iPhone 5s」が発売された。3月にはY!mobileが「iPhone 5s」の取り扱いを開始しており、iPhone 5sの“復活”が市場をにぎわせている。

 UQ mobile向けiPhone 5sの容量は16GBのみで、カラーはシルバーとスペースグレイの2色。価格は一括で5万400円(税別、以下同)。端末購入アシストで支払い、「ぴったりプラン」に加入すると月1400円、「たっぷりオプション」に加入すると月1900円が「マンスリー割」として割り引かれ、24回分を引いた実質価格はそれぞれ1万6800円、4800円となる。

 パッケージや付属品はこれまでのiPhone 5sと同様の見慣れたものだが、UQのiPhone 5sは“MVNOが扱うiPhone”という意味で珍しい機種なので、ソフトウェアや機能面で気になるポイントを確認していきたい。

UQ mobileのiPhone 5s
UQ mobileのiPhone 5s UQ mobile向け「iPhone 5s」のスペースグレイ
UQ mobileのiPhone 5s
UQ mobileのiPhone 5s
UQ mobileのiPhone 5s おなじみの付属品が収められている

実際に使えるストレージは11GBほど

 初期状態ではメッセージ、カレンダー、写真などiPhoneではおなじみのアプリがプリインストールされている。

 気になるのはストレージ容量だ。UQのiPhone 5sは16GBモデルのみで、実際に使用できるストレージは11GBほどしかない。11GBは、写真撮影やアプリ追加などであっという間に達してしまう容量なので、アプリやカメラをアクティブに使う人は要注意だ。Y!mobileのように32GBモデルも用意してほしかった。iPhoneは外部メモリに対応していないので、写真をクラウドサービスや外付けストレージに移すなどの対応に迫られそうだ。

 毎月のデータ残量や、高速通信(ターボ機能)のオン/オフ、データ容量のチャージなどができるUQ mobileのポータルアプリがApp Storeで配信されているので、インストールしておくとよいだろう。

UQ mobileのiPhone 5sUQ mobileのiPhone 5s プリインストールされているアプリ
UQ mobileのiPhone 5sUQ mobileのiPhone 5s 使用できるストレージは約11GB。出荷時のOSは9.3.2、キャリアはUQ mobileとなっている(写真=左)。UQ mobileのポータルアプリでデータ残量確認やチャージができる(写真=右)

MMSやテザリングを利用できる

 UQのiPhone 5sでは、「〜@uqmobile.jp」のメールアドレスが付与され、MMSを利用できる。MMSはいわゆる「キャリアメール」に相当するものだ。iOSデバイス同士なら、SIMに関係なく「iMessage」としてメッセージアプリでやりとりできるが、Android端末やフィーチャーフォンとはMMSを使わないとメッセージアプリでやりとりできない。メールアドレスはUQのものに変わるが、キャリアメールを使いたい人には朗報だ。

 @uqmobile.jpのメールは月額200円の有料オプション。利用するには、メッセージアプリで「00090010」あてに「1234」というメッセージを送り、返信されたメッセージに記載のURLから申し込む必要がある。詳細はUQのサイトを参照。SMSの利用は無料だ。

UQ mobileのiPhone 5sUQ mobileのiPhone 5s @uqmobile.jpのメールアドレスを使ってMMSを利用できる

 SIMロックフリーまたはSIMロックを解除したiPhone+UQ mobile SIMではテザリングは利用できないが、UQのiPhone 5sではテザリングも利用できる。同じくauのネットワークを使っているmineo(Aプラン)も同様に、iPhoneでテザリグは利用できない。それだけに、UQのiPhone 5sは、au系MVNO SIMでテザリングができる数少ないiPhoneだ。

UQ mobileのiPhone 5s テザリングも問題なく利用できる

UQのiPhone 5sはSIMロックあり

 UQコミュニケーションズによると、iPhone 5sにはSIMロックが掛けられているとのこと。これはY!mobile向けiPhone 5sも同様で、理由も「SIMロック解除が義務化された2015年5月以前に発売された機種だから」とのこと。しかしUQが扱うiPhone 5sは新品なので、本来ならSIMロック解除の対象になってしかるべきなのだが、やはりiPhoneは特別ということなのだろうか。

ランチタイム以外の通信速度は良好

 iPhone 5sの通信速度は理論上では下り最大100Mbps。iPhone 6sが下り最大262.5Mbpsなのを考えると物足りない数値だが、SNSやブラウザを使う程度なら、大きな支障はないだろう。7月15日の23時20分ごろにアイティメディア社内(東京都千代田区紀尾井町)にて速度を測ったところ、周囲の利用者が少ない時間帯だったこともあるが、下り40Mbps前後の速度が出た。

 MVNOにとって“鬼門”ともいえる12時30分頃の速度は、下り1.59/1.94/1.83Mbps、上り5.44/6.36/5.57Mbpsだった(7月19日にアイティメディア社内で計測)。さすがに速度は大きく落ちたが、これはUQ mobileに限ったことではなく、MVNOにとっては標準的な数値ともいえる。同日の11時台や17時台は、再び下り40Mbps前後の数値をたたき出し、ランチタイムを除けば快適に使えそうだ。

UQ mobileのiPhone 5sUQ mobileのiPhone 5s 通信速度は「RBB TODAY SPEEDTEST」で計測。ランチタイムは下り1Mbps台だった(写真=左)が、他の時間帯は40Mbps前後出た(写真=右)

基本情報から価格比較まで――格安SIMの情報はここでチェック!→「SIM LABO

格安SIM、SIMロックフリースマホのすべてが分かる

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2024年