提供元不明の公衆無線LAN、50%以上が「抵抗感なし」 MMD調査

» 2017年12月20日 18時15分 公開

 MMD研究所は、12月20日にマカフィーと共同で実施した「公衆無線LAN利用者実態調査」の結果を発表。事前調査は15歳〜69歳の男女5007人を対象に行い、スマートフォンを公衆無線LANに接続させたことがあると回答した男女1556人を対象としている。

 事前調査でスマートフォンを利用していると回答した男女は3897人で、そのうち「公衆無線LANを利用したことがある」と回答したのは69.4%。年代別で見ると利用率が最も高かったのは10代の84.8%、次いで20代の79.3%で若年層ほど利用率が高い。

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 スマートフォン利用者に通信制限にかかった経験を聞いたところ「毎月かかっている」「ときどきかかっている」「あまりかからないが、かかったことがある」を合算した通信制限経験者は58.2%。公衆無線LAN利用者と未利用者で比べたところ、公衆無線LAN利用者の通信制限経験者は65.5%と未利用者の41.5%より24.0%多い。

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 事前調査から抽出した、公衆無線LANの利用者1556人へ利用理由を複数回答で聞いたところ「携帯電話回線のパケット量を節約するため」が最多で62.3%、次いで「無料または安く利用できるサービスのため」が40.0%、「通信速度が速いから」が25.3%。公衆無線LAN利用者に速度制限経験者が多いことからも、速度制限対策として利用しているユーザーが多いことが分かった。

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 公衆無線LANの利用者へ、接続経験のある種類を複数回答で聞いたところ「お店やホテルなどが提供している公衆無線LAN」が87.8%、「キャリアやプロバイダーが提供している公衆無線LAN」が24.0%、「どこが提供しているか分からない公衆無線LAN」が17.5%。

 一方、店やホテルなどが提供している公衆無線LANを利用したことがあると答えた男女1366人へ、どのような種類を利用したことがあるか複数回答で聞いたところ「パスワード/登録が必要な公衆無線LAN」の利用が73.1%で最も多く、次いで「パスワード/登録が不要な公衆無線LAN」が65.6%となる。

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 キャリアやプロバイダーが提供している公衆無線LANの利用者を年代別で見ると、最も多かったのは40代の30.9%、次いで60代が27.4%となり、10代の接続経験は12.6%と最低だった。

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 公衆無線LANに接続する際の抵抗感について聞いたところ、店やホテルなどが提供するパスワード不要な公衆無線LAN利用者896人のうち、63.5%が「利用への抵抗がない」と回答。また、提供元が不明でパスワード不要の公衆無線LAN利用者272人のうち55.5%が「利用への抵抗がない」と回答した。

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 公衆無線LANの利用に関して思うことを聞いたところ「接続できる場所が少ない」が53.4%で最多となり、「セキュリティが不安だ」が53.0%、「速度が遅い」が27.6%とネガティブな意見が上位を占める。しかし「公衆無線LANがなくても大して問題ではない」と回答したのは5.8%にとどまり、利用者の多くはネガティブな意見があるものの公衆無線LANを必要していることが分かった。

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 公衆無線LANを使ったことで引き起こされたと思われる事態について聞いたところ、78.6%が「特にない」と回答。「迷惑メールが送られてくるようになった」が12.1%、「自動的にWi-Fiを接続する設定にしていたために、知らない間にWi-Fiに接続されていた」が6.0%、「ログインが必要なサイトへの不正ログインが確認された」が3.3%となる。

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 セキュリティ面で気を付けていることを聞いたところ、最も多かったのは「セキュリティ対策していない/意識していない」の31.5%だが、27.0%が「無料の公衆無線LANに接続しているときは、他人に見られて困る情報は入力しない」、20.8%が「接続する公衆無線LANの名前を確認し、知らないアクセスポイントには接続しない」と答えている。

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