MM総研がMVNOネットワークの品質を調査 コスパ上位は楽天、IIJ、BIGLOBE

» 2018年10月12日 19時36分 公開

 MM総研は、10月11日に通信速度以外で実際に利用した際の「快適さ」を比較するMVNOのネットワーク品質調査の結果を発表した。

 本調査では「動画再生(動画再生時の遅延、動画再生途中での停止・画質)」「ギガ消費(動画再生時のザッピングをした際のデータ消費量)」「Web表示の快適さ」「マップ表示の快適さ」「アプリダウンロード」を基準とし、ストレスなく利用できる品質を3として各項目を5段階で評価。各基準値は事前計測結果やアンケート結果、有識者会議で決定している。

 調査期間は7月30〜31日、8月29〜30日、調査時間は8〜9時、12〜13時、19〜21時。対象は独自サービス型SIMの主要10事業者、サブブランド2事業者、3キャリアで、SIMロックフリーのiPhone 8とSIMと同数台使用して行った。対象サービスは以下の通り。

  • 楽天モバイル
  • IIJmio
  • OCN モバイル ONE
  • mineo(Dプラン)
  • mineo(Aプラン)
  • BIGLOBEモバイル(タイプD)
  • BIGLOBEモバイル(タイプA)
  • NifMo
  • DMMモバイル
  • LINEモバイル(NTTドコモ回線)
  • Y!mobile
  • UQモバイル
  • NTTドコモ
  • au
  • ソフトバンク

 動画再生で遅延・再生停止・再生時の画質では、YouTubeアプリで4分10秒の動画を再生し終了時点の時間を計測。計測は動画視聴が最も多い夜の時間帯に行った。今回調査した12事業者(15サービス)では遅延や途中停止がなくスムーズに再生できたが、動画再生時の画質に変化が見られた。

 ギガ消費に関する調査では4分10秒の動画を3本用意してストリーミング再生し、30秒再生時点で2本目の動画を再生。さらに30秒再生時点で3本目の動画を再生するという計測を行った。高画質で動画を再生すると通常ギガ消費も多くなるが、BIGLOBEモバイル(タイプA)は720pの高画質でもギガの節約ができており、楽天モバイル、IIJも画質420pでの動画再生では、よりギガ消費を抑えていた。キャリアとサブブランドは高画質(720p)で再生していたため、ギガの消費が多くなる結果となった。

 Webサイトによる表示状況の調査では、MM総研のWebサイトを表示完了するまでの時間「10秒未満」を基準値に設定して評価。昼の混雑時は基準値に満たないサービスもあったが、その他の時間帯ではおおむね基準値をクリアした。また「新宿」を検索し、表示完了までの時間を計測するマップ表示を行ったところ、昼の時間帯でも大半のサービスが基準値をクリアした。さらに約80MBのアプリをダウンロード完了するまでの時間を計測したところ、キャリアとサブブランドが基準値を大幅に上回った。

 今回の調査結果では、Web・マップ表示はおおむね基準値をクリアし、動画再生ではギガ消費を気にせず利用するなら、キャリアとサブブランドが優位に。MVNOで動画を高画質で視聴したいユーザーはBIGLOBEモバイル(タイプA)、mineo、NifMo、LINEモバイル、画質の基準値をクリアしたうえでギガを節約したいユーザーは楽天モバイル、IIJmio、OCN モバイル ONE、BIGLOBEモバイル(タイプA)が候補となる。

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