Macの日本語入力プログラムは、「ことえり」が標準で用意されている。漢字Talk 7時代から続く伝統のアプリで、OS X 10.8「Mountain Lion」ではバージョン4.4.0にアップデートされた。
ことえりは「変換効率の悪い日本語入力プログラム」の代名詞としてやり玉に挙げられることも多いが、「ことえり」もまったくダメなわけではなく、アップルが用意したアプリだけあって純正アプリとの連携がスムーズというメリットがある。
例えば、アップルのクラウドサービス「iCloud」を利用して複数台のMacでユーザー辞書を同期したり、メールアプリ「Mail」で扱ったメッセージから単語を自動学習してくれる点は便利だ。筆者のように1年に何度もメインマシンを変えるケースでは、なるべくOS標準で使うことで再インストールするソフトを減らせるよさもある。
というわけで、今回は「ことえり」を中心にMacの日本語入力の使いこなしを基礎を見直していく。最近、WindowsからMacに移ったはいいものの、日本語入力が変わって使いにくい……という人もぜひチェックして使いこなしてほしい。
(1)特殊文字を入力する
文章を入力していると、矢印や囲み文字、数学記号、標識などの特殊記号を使いたいシーンが出てくることがある。そんなときはメニューバーから「文字ビューア」(旧「文字パレット」)を表示させて目当ての記号を探そう。文字によっては「やじるし」や「かっこ」、「まるすうじ」といった具合に、ひらがなから記号に変換できるものもある。
(2)「option」併用で入力できる特殊文字を確認する
キーボードは、「shift」キーを同時に押すことで、英字の小文字が大文字になったり、数字が記号に変わったりと入力内容が変化する。この挙動は実は「option」キーでも同じで、一部の発音記号やロゴマークは文字ビューアを使わなくても入力可能だ。
キートップには「option」を押したときに何が入力されるかは書かれていないため、「キーボードビューア」を表示して確認しよう。個人的には「option」+「;」で入力できる「…」が便利だ。
(3)日本語/英語以外を入力する
正確には「ことえり」ではないが、文字入力という話で知っておきたいのが、他言語への切り替え方。Mountain Lionは30以上の言語環境に対応しており、「システム環境設定」から簡単に切り替えられる。タイ、アラビア、ヘブライ、チェコ、ギリシア、ルーマニアなどの言語が利用可能だ。
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