11月30日、液晶ディスプレイの厚み(最薄部)をわずか5ミリまで薄型化した液晶一体型PC「21.5インチiMac」の販売が始まった。直販サイト「Apple Store」での出荷予定日は1〜3営業日。直営店のアップルストアでも当日持ち帰りができる状況となっている。
同日はちょうど「iPad mini」と「iPad Retinaディスプレイモデル」のWi-Fi+Cellular版モデルの発売日だったこともあり、アップルストア銀座には開店前から約30名ほどの列ができていたが、先頭のユーザーはこの新しいiMacが目当てだったという。
アップルストア銀座での販売台数は明らかにされていないものの、「すごく売れてます」とのことで、実際、新型iMacをその場で購入する人を何人も見かけた。iPad miniが発売されたときほどの熱気は感じなかったが、取材したのが平日の午後だったことを考えれば、iMacの人気も健在なようだ。
今回登場した21.5インチiMacは、冒頭で触れた薄型ボディに、Ivy Bridge世代のクアッドコアCPUとKepler世代のGPUを詰め込んでいるのが特徴だ。実際に薄いボディを、さらに強調するデザインによって、初見ではこの本体のどこに最新システムが格納されているのかと疑ってしまうくらい薄く見える。
一方、今回のiMacで光学ドライブが省かれたことを気にしてる人も少なからずいるようだ。取材時にiMacを購入していた男性に話を聞いたところ、オプションで外付けSuper Driveも追加したという。「(Macを)仕事で使うのでドライブが必要なんだけど、旧型のiMacはもう在庫がないということだったので……薄いデザインはいいと思いますけどね」とコメントしてくれた。
いずれにせよ、機能面での後退(光学ドライブをレガシーと言い切るアップルにとってみれば前進なのだろうが)を許容するほど注力した今回のiMacのデザインは一見の価値がある。12月発売とされている27インチiMacを購入しようと思っている人も、基本的なデザインは共通化されているので、事前に見ておくといいかもしれない。
そして、もしアップルストア銀座に立ち寄る機会があったら、iMacを展示したテーブルの脇に立って、少しだけほかの客も眺めてみよう。数分も経たないうちに、誰かがiMacの液晶ディスプレイを回転して、首をかしげながら背面をのぞき込もうとする光景が見られるはずだ。
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