さて、問題はCBともCBBとも違う「LTSB(Long Term Service Branch)」におけるサポートサイクルだ。検証や展開期間を必要とする企業ユーザーが対象のCBBに対し、LTSBは「安定稼働を求められる企業クライアントまたは特定用途」が対象となる。
そのため、CBで最短4カ月、CBBで最短8カ月となっている最低サービス期間が、LTSBは10年と非常に長い。また、LTSBはその間、機能の追加や変更が行われないこともCBやCBBとは異なる。
10年間も大型アップデートを適用しない運用が可能なLTSBだけに、WaaSにおける配信サイクルは特殊だ。現在LTSB向けに配信されているのはWindows 10の初期バージョン(1507)だが、CBBに先駆けて、2016年10月1日にAnniversary Updateが配信される。
つまり、少なくともこの時点で配信されるアップデート(Anniversary Update)はLTSBとしての安定稼働を求められるわけで、ある意味で累積的アップデートを含むAnniversary Update提供のデッドラインとなる。Microsoftによれば、「次のLTSBは少なくとも2〜3年以上先」とのことで、当面はWindows 10における安定バージョンがAnniversary Updateになるだろう。
なお、Windows 10自体のサポート期間は現時点で2025年10月1日(延長サポート)とされている。
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