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» 2009年05月22日 17時28分 UPDATE

写真で解説する「HT-03A」(外観編)

ドコモ2009年夏モデルの中で最も大きな話題となっている国内初の“Androidケータイ”「HT-03A」。タッチパネルとトラックボールで軽快に操作でき、iPhoneとWindows Mobileのいいところを取ったような端末だ。iPhoneなどとの比較も交えながら、ハードウェアの主なポイントをチェックした。

[memn0ck,ITmedia]
photo 「HT-03A」を掲げるNTTドコモ代表取締役社長の山田隆持氏

 「HT-03A」は、Googleが開発したケータイ向けプラットフォーム「Android」を搭載する国内初のモデル。AndroidはGoogleや各国の通信事業者、端末メーカーが参加するオープンソース団体「Open Handset Alliance(OHA)」が管理・推進しており、オープンソースゆえの省コスト性や端末開発の柔軟性に期待が集まるプラットフォームだ。なお、コアとなるOSはLinuxをベースにしている。

 HT-03Aの形状はストレート型で、Windows Mobileを搭載したスマートフォンに多いPDA風なスタイル。もちろん「iPhone 3G」のようなタッチパネル操作に対応しているほか、画面下の6つのハードウェアキーと、画面内のポインタを自在に操れるトラックボールを搭載した。発売は2009年6月下旬〜7月を予定している。

 タッチパネルディスプレイは、約3.2インチハーフVGA(320×480ドット)表示の6万5536色TFT液晶を採用した。解像度もiPhoneと同じだが、サイズがiPhoneの約3.5インチと比べるとやや小さくなっている。タッチパネルはiPhoneと同じ静電容量式のため、指先で軽くふれるだけでスムーズな操作が行える。また、複数の指で操作するマルチタッチには少なくとも発売時点では対応していない。

 iPhoneと違いはハードウェアキーの充実にある。特にトラックボールは「BlackBerry Bold」にも搭載されているが、タッチパネルとは違った意味で直感的な快適操作を可能としている。

photophoto OSにAndroidを搭載したHTC製スマートフォン「HT-03A」。ボディカラーはホワイトとブラックの2色。ディスプレイの下にホームキー、メニューキー、戻るキー、サーチキー、発話/終話キーといった6個のハードウェアキーとトラックボールが配置されている(写真=左)。背面には製造メーカーである「HTC」とAndroidの開発を主導している「Google」のロゴ。カメラはAF付き有効約320万画素CMOS(1/4インチサイズ)カメラを搭載する。背面全体がバッテリーカバーになっている(写真=右)
photophoto 左右側面。右側面には何もないが、左側面にはボリュームを調整する上/下ボタンが配置されている。下部にむかって若干カーブするように厚くなっているのが分かる。厚さは約14ミリとiPhone 3Gより1.7ミリほど厚い。
photophoto 底面および先端部。底面には唯一の外部接続端子であるminiUSB端子を配置。HTCはほかのWindows Mobile搭載機でもそうだが、イヤフォンマイクや充電端子が接続されている

 ディスプレイサイズがやや小さいため、本体サイズもiPhone 3Gより一回りほど小さい。特に幅が小さく片手でもしっかりとホールドできるので、ハードウェアキーやトラックボールも押しやすい。トラックボールは押し込むと決定キーの役割にもなる。Androidを搭載した初号機である「T-Mobile G1」と比較しても、かなりコンパクトになった。ただG1はQWERTYキーボードが搭載されていなるので、一概に比較はできない。

HT-03Aとほかのスマートフォンとの比較
項目/機種 HT-03A iPhone 3G HT-02A T-01A
サイズ(高さ×幅×厚さ) 113×56×14ミリ 115.5×62.1×12.3ミリ 102×51×12.4ミリ 130×70×9.9ミリ
重さ 約123グラム 約133グラム 約110グラム 約129グラム
ディスプレイサイズ 3.2インチ 3.5インチ 2.8インチ 4.1インチ
解像度 ハーフVGA(320×480ピクセル) ハーフVGA(320×480ピクセル) VGA(480×640ピクセル) ワイドVGA(480×800ピクセル)
タッチパネル 静電容量式 静電容量式 感圧式 感圧式
photo HT-03A(写真=左)とiPhone 3G(写真=右)を比較した写真。面積はiPhone 3Gよりひとまわり小さい。高さが約113ミリとiPhone 3Gより2.5ミリほど短く、幅が約56ミリとiPhone 3Gより6.1ミリほど狭い。HT-03Aのほうがハードウェアキーが多い分、幅が狭くなっていることで、しっかりと握って操作する印象を受ける
photo Androidを搭載したはじめてのモデルであるHTC製「T-Mobile G1」(写真=左)と「HT-03A」(写真=右)を比較した写真。HT-03Aのデザインはかなりまとまっており、G1がかなり野暮ったくみえてしまう……

 バッテリーは1340mAhと携帯電話としては大容量だが、スマートフォンとしては一般的なサイズだ。だがW-CDMA接続時の連続待受時間が約140時間(静止時)/約90時間(移動時)、連続通話時間が約240分と、待受時間がほかのスマートフォンや音声端末と比べるとかなり短い。充電は、製品に付属するminiUSB・外部接続端子変換アダプタを使ってFOMA用の共通ACアダプタ(別売)から行う。充電にかかる時間は約240分だ。

バッテリー寿命の比較
項目/機種 HT-03A iPhone 3G HT-02A T-01A
連続待受時間(静止時、W-CDMA/GSM) 140時間/100時間 300時間/300時間 290時間/130時間 250時間/180時間
連続通話時間(W-CDMA/GSM) 240分/260分 300分/600分 140分/140分 200分/210分

 本体の内蔵メモリは保存領域(ROM)が約512Mバイト、作業領域(RAM)が約192Mバイトとなっている。このほか、外部メモリ用としてバッテリーカバーの中にmicroSD/microSDHCカードスロットを搭載している。ただ、microSDはバッテリーをはずさなくても抜き差しできるほか、USBケーブルでPCと接続すればUSBマスストレージやAndroid SDKによるコマンドによって直接ファイルのやり取りが行える。

 本体ファームウェアやOSのバージョンアップは、ネットワーク経由による「OTA(Over The Air)」に対応している。また発表会場にあった試作機では、microSD内のROMイメージから「Android System Recovery Utility」を起動してアップデートする方式にも対応していた。方法はともかく、HT-03AもiPhoneのようにOSがバージョンアップすることで、新機能が拡張されていくだろう。

photophoto バッテリーカバーを外すと右下部分にmicroSD/microSDHCカードスロットが搭載されている。端末には2GバイトのmicroSDが同梱される予定。本体下部の中央にストラップを引っ掛ける部分があり、カバーの穴から出すようになっている(写真=左)。バッテリーはリチウムイオンで容量は1340mAh。スマートフォンとしては比較的一般的な容量だが、待受時間は約140時間(W-CDMA、静止時)とかなり短い(写真=右)
photophotophotophoto 左からSDカード情報画面、ホームボタンを押しながら電源を入れると表示される「Android System Recovery Utility」画面、端末情報におけるシステムアップデート項目などの画面およびビルド番号などの画面。ビルド番号などは開発機のため製品版では異なる場合がある。SDカードの情報画面では、携帯電話では見慣れない外部メモリカードのマウント解除といった設定項目も存在する

 通信機能はW-CDMA(FOMA)とGSMに対応。国内ではFOMAハイスピード(HSDPA)によって下り最大7.2Mbpsのデータ通信が利用でき、FOMAプラスエリア(800MHz帯)にも対応した。海外では国際ローミングサービスのWORLD WING(3G+GSM)が利用できる。

 また無線LAN(IEEE802.11b/g)やBluetooth(2.0+EDR)にも対応していて、Bluetoothの対応プロファイルは、SPP/HSP/HFP/A2DP/AVRCP。通話用ヘッドセットやリモコン対応ワイヤレスステレオヘッドフォンなどが利用できる。ただし、Bizホーダイ・ダブルにおけるパケット定額通信中は、無線LANやBluetoothが利用できない。こういった点は、Windows Mobile搭載の「HT-01A」など従来のドコモスマートフォンと同じ仕様だ。

 さらに、海外対応のA-GPSや重力センサー、地磁気センサー、加速度センサーが搭載されており、Googleマップにおける現在位置検索やストリートビューにおける自動方向追従機能、自動縦横画面切り替えなどが行える。

photophotophotophoto 左からワイヤレス設定画面、Bluetooth設定画面、APN接続情報画面、位置情報の検出画面。位置情報は内蔵されているGPSだけでなく、無線LANや携帯電話ネットワークにおける基地局情報も利用することができる
photophotophotophoto 左からセキュリティ&位置情報設定画面、ロック解除のための動作パターンを設定する画面、電源を切る画面、起動画面。終話ボタンを長押しすると電源を切る画面が表示され、電源を切るをタップすると電源をオフにできる。起動画面ははじめに“docomo”ロゴが表示される
photo 起動時には“docomo”ロゴの後に“Android”ロゴが表示される

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