本体上部側のバンパーの役割を果たすパーツ。エラストマー系の樹脂でできており、柔らかくて光沢の塗装が施せないため、REDではやや艶消しのような表面となっている。見た目にはバンパーという形ではないが、その性能は「G'zOne COMMANDO」よりも高められている“タフネス”が売りの「G'zOne」シリーズ初のスマートフォンである「G'zOne IS11CA」。これまでのモデルにはデザイン上、タフネスを象徴するバンパーがデザインされていた。IS11CAの兄弟機である米Verizon Wireless版の「G'zOne COMMANDO」では、側面をぐるりと1周するバンパーが、従来のG'zOneシリーズのモチーフを継承していた。
一方、IS11CAでは本体下部にこそバンパーはあるが、上部には前面のクリアパネルがぐるっと回り込むだけで、バンパーらしきものが見当たらない。強いて挙げればレシーバーの上に付いている縦長の黒いパーツがバンパーにも見えるが、やはり落下したときに本体を守る役目は果たしそうにない。そういう点ではIS11CAはG'zOne シリーズのファンにとって、やや洗練されすぎた印象を持つかもしれない。
ただ、上部のバンパーの役目を果たすパーツは、しっかり本体上に付いている。それは背面側のカメラが付いている黒帯から上の部分だ。RED、KHAKI、BLACKいずれもこの部分はボディと同色なので、パッと見は正面側と同じような硬い素材に見えるが、実はここだけエラストマー系の衝撃を緩和する素材が使われている。本体上側から落下した場合には、ここがしっかり衝撃を受け止める役割を持っているのである。触感塗装のBLACK、艶消しのKHAKIでは分かりにくいが、光沢のREDではここだけやや艶が薄いので、素材が違うことが分かるはずだ。開発陣によると、G'zOne COMMANDOから設計を見直し、この作りで耐衝撃性はさらに向上しているという。
多くの機種が本体を閉じていることが前提の折りたたみ式ケータイであれば、たいてい背面に着信ランプがあって、着信時や不在着信時に点灯、点滅して知らせてくれる。一方、スマートフォンでは画面が大きくて着信している瞬間には画面が点灯するため着信に気付きやすいが、不在着信やメールをその場で確認しなかった場合、スリープ状態になるとそれに気付きにくいもの。そんなときにはやはり着信を知らせてくれるランプが重宝する。
IS11CAはレシーバーの左、温度センサー用の穴のさらに左側に、ブラックアウトされたクリアパーツの内側にLEDランプを備えている。ただ、実際に点灯状態を見るとクリアブラックのパーツ越しということもあってか、かなり控えめな印象。色は緑の固定でメニューの中で着信時の点滅と、不在着信、新着メール通知としての点滅をするか、しないかを選べるだけとなっている。また、充電時はこのランプが赤く点灯して、画面が消えていても充電中であることを知らせてくれる。
IS11CAの本体メモリは350Mバイトと少ない。そのためか、8GバイトのmicroSDHCを同梱している。このmicroSD用のスロットは、バッテリー格納スペースの上部、側壁に開いたスロットに差し込むようにレイアウトされている。データメモリーとして頻繁に抜き差しするユーザーにとっては、防水仕様のバッテリーカバーを開けて、バッテリーを取り出してようやくmicroSDカードに到達するというのはちょっと煩わしいかもしれない。ただ、限られたスペースの中で防水と耐衝撃性を確保しながらスロットを確保するには、ここしかなかったのは致し方ないところか。
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