カシオ計算機のG'zOneシリーズは“タフネス”を売りにしているだけに、これまでは他のケータイと比べるとゴツゴツしたモデルが多かった。例外的に「スリークタフ」をうたった「G'zOne W62CA」と、そのマイナーチェンジモデルである「G'zOne CA002」は、洗練されたスマートなデザインではあったが、初代「C303CA」以来、そのゴツい個性的なデザインに惹かれてきたファンも多いだろう。今回の「G'zOne IS11CA」は、タフをデザインのテーマにしているが、やはりスマートフォンという性格に合わせて「スマート・ストレングス」と「スマートな強さ」といったコンセプトを感じる。「G'zOne TYPE-X」のような物々しいタフさは息をひそめ、CA002にも似たスマートさを持ったデザインとなっている。
実際に手にしてみるとその狙いはさらにはっきりと分かる。額縁の部分はすべて画面や裏面に対して傾斜が付けられているため、意外なほどにコロンと手に収まる印象だ。また、画面サイズが3.6インチと、4インチ以上が主流になっている他モデルに比べて小さいため、太い額縁があっても本体が大きくならずに済んでいるところもある。
IS11CAには、ロックを解除しなくてもハードキーのひと押しで、設定したアプリにすぐにアクセスできるショートカット「アクティブスロット」が用意されている。このキーは片手操作を前提にデザインされていることからも、片手で持って親指で操作できる自由度がある。
IS11CAのハードキーは、すべて本体左側面にまとめられている。上から電源、音量調節、アクティブキーの順。このレイアウトにより、左手で本体を持ったときにすべて親指で操作できる。アクティブキーを長押ししてから操作するアクティブスロットは、画面上のソフトキーを親指で操作することを意識していることと合わせて、G'zOneシリーズのスマートフォンらしく、人差し指で画面をタッチするのが基本のスマートフォンとは違い、本体を握った手の親指を使ってガシガシ操作することを意識した作りとなっている。

左側面上部に並んだ電源、音量調節、アクティブキー。いずれも左手の親指で操作することを強く意識したレイアウトだといえる(写真=左)。音量の操作も本体を持つ左手の親指を伸ばすだけ。アプリ起動中でも関係なく音量調整ができる(写真=右)IS11CAのパッケージはG'zOneシリーズの世界観を表現したグラフィックをまとったものだが、意外と小さい。そのためか、同梱されているアクセサリーは少なく、8GバイトのmicroSDHCとφ3.5ミリイヤフォン延長ケーブルのみ。充電には別途「ACアダプター03」などを購入する必要があるのは、この夏モデルとして発表された他の機種と同じ。充電はマイクロBタイプのUSB端子経由で行うが、auの2010年冬春モデル以前のスマートフォンに同行されていたような標準サイズのUBSや18芯(充電器)コネクタに変換するケーブルなども付属していない。
メモリカードは他の夏モデルの多くが2Gバイトなのに対して8Gバイトを同梱。Xperia acroの32Gバイトには及ばないが、初期状態である程度のメモリは確保できる。ただし内蔵メモリは約350Mバイトと控えめ。4極の端子を持つφ3.5ミリイヤフォン延長ケーブルは、イヤフォンジャックが防水構造のため右側面の奥まった場所にあり、市販イヤフォン端子が端末に当たっては差し込めない場合に使う。

イヤフォンジャックの周囲が防水キャップを受けることで段が付いている。手持ちのイヤフォンのプラグが入らない場合は延長ケーブルを使おう(写真=左)。充電にも使うマイクロBタイプのUSB端子。ただしACアダプターや、ここに差し込むUSBケーブルなどは付属していない(写真=右)
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