第22回 SnapSeedで学ぶ、iPhone写真レタッチの基本荻窪圭のiPhoneカメラ講座

» 2013年07月23日 11時00分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 わたしは毎日のようにiPhoneで写真を撮ってるし、けっこうな頻度でTwitterやらInstagramやらブログやらにその写真を上げてるけれども、実をいうと、撮った写真をそのまま無補正で上げることってあまりないのだ。

 たいていフォトレタッチアプリを通して補正したり加工したりしてる。さっと撮ったはいいけどちょっと傾いてたから直したいとか、ちょいと派手目に(あるいは渋く)レタッチしたいとか、Twitterに上げると画像サイズが小さくなるから小さくても分かるようにトリミングするとか、ニュアンスとしてはそんな感じ。

 iPhone用のフォトレタッチアプリは多機能高機能なものから、特殊加工に特化したものまで大量にあってどれを使うか選ぶだけでも大変なんだけれども、わたしが一番よく使うのは「Snapseed」である。

 もともとiPad用のフォトレタッチアプリとして開発され、好評を得てiPhone用にも登場。当時は有料だったのだけれども(わたしは有料のときに買ったのだ)、このアプリに目をつけたGoogleが買収し、今は無料で配布されてるのである。

 Google恐るべし。

Snapseedでみるレタッチの基本

 Snapseedにはフォトレタッチに加えて、強力なデジタルフィルタがあって、それもまた特筆すべきものなんだけれども、今回は基本編。Snapseedに限らず、いわゆるフォトレタッチソフトならほぼできることなので、他のアプリを使ってる人も参考に。

  • (1)傾いてたらまっすぐに直す

 iPhoneのカメラにいくらグリッド線がついてるとはいえ、まっすぐ撮ったつもりが水平がとれてなかったとかよく見たらちょっと傾いてたとかはよくある話。身体の正面に構えて撮るときはよくても、ちょっと変な姿勢で無理に撮ったら傾きやすいし、いつも同じ方向にちょっとだけ傾いて撮れちゃうクセの人もいる。

 たとえばこれ。

photo

 よく見ると右に微妙に傾いてる。1〜2度だけど、気になるのでこれを直す。

 メニューから「Straighten」をタップする。これが傾きの微調整と90度回転機能。微調整は左右約10度くらい調整できる。調整が終わったら右の三角をタップ。

 Snapseedの唯一といっていい欠点は、アンドゥ(やり直し)機能がないこと。ひとつ前の状態に戻るって機能がないのでそこは注意(やり直しボタンをタップすると、オリジナルの状態に戻っちゃうのだ)。

photo
  • (2)トリミングする

 右上に隣の建物の端っこがちょっとかぶってる。猫の位置ももうちょっと端にしたい。そういうときはトリミング(クロップ)である。メニューから「CROP」をタップ。で、縦横比を決めて(フリーでもいいけど)、指でずりずりと動かして構図を調整する。

photo
  • (3)色と明るさを調整する

 これで構図が決まったら、色と明るさの調整だ。メニューの「TUNE IMAGE」をタップする。このUIが面白い。Snapseed独特のUIである。画面を指で上下にドラッグすると項目が現れる。ここで調整したい項目を選ぶのだ。

photo

 項目は輝度(明るさですな)、アンビアンス(暗部補正だと思ってください)、コントラスト、彩度、ホワイトバランスの5項目ある。

 彩度を上げたいなら、ここで彩度を選び、次は指を左右にすりすりと動かす。右に動かすと彩度が上がり、左に動かすと下がる。これを5項目分やって調整するのだ。

 ここでは輝度とアンビアンスと彩度をちょいと上げて背景の建物と葉っぱを目立たせた。古い木造建築を背景に撮った猫、ってところがポイントなのだから。

  • (4)部分的に調整する

 傾きを直してクロップして色と明るさを調整すれば目的は達成なのだが、SnapSeedには、このアプリにしかない、というユニークな部分調整の機能がある。これは覚えておいて損なし。「SELECTIVE ADUST」がそれ。

photo

 指定した範囲だけを修正する機能だ。

 「+」をタップして、修正したいポイントをタップすると、そこに「輝」と書かれた小さな円があらわれる。こいつをドラッグして直した場所に持って行く。上下に指をスライドさせると、輝度・コントラスト・彩度の3つから調整項目を選べる。

photo

 場所を決めたら、次は範囲指定。2本指でぐにっと範囲を指定してやるのだ。円を広げてやると、対象範囲が赤くなる。よく見ると分かるけれど、指定した範囲の同系色だけが指定されるのだ。

photo

 猫が主役なので、目立つように猫を明るくしたのである。

 さらに、目が暗い。光が当たってないからしょうがないのだけど、もうちょっと明るくしたいよね、ってことで、さらに「+」をタップして、「目」だけを指定する。人間でいう「白目」のところ。そんな細かいことができるのか、というとできるのである。

photo

 こんな風に左右それぞれの「目」にポイントを置いてそれぞれ輝度を上げてやったのだ。完成品がこちら。元の写真と見比べるとかなり変わったのがわかるかと思う。

photophoto 左がレタッチ後、右がレタッチ前

 ちなみに背景は長野県渋温泉にある「歴史の宿 金具屋」。レタッチした写真(左)は目元がちゃんと明るくなってるのが分かると思う。あとは保存するなりどっかに公開するなり好きにすればOKだ。

 Snapseedが面白いのは、一度触ればすぐ使い方が分かること、iPhoneならではの気持ちいい操作体系を実現したこと、そしてユニークでわかりやすい部分選択編集ができること。この部分選択編集は、Nik Software(Snapseedを開発したとこ)のUPOINT TECHNOLOGYという実績のあるユーザーインタフェースなのだ。

 で、来週はSnapseedの後編です。

今週の小技:レタッチ集

 サンプルがひとつだけでは寂しいので、いくつかレタッチしたらこんな風に変わるよというのをいくつか。

 電車の先頭車両。右に傾いてるのが気になる。さらに天井の照明が目立ちすぎててそっちに目がいっちゃう。それはよくない。そこで傾きを修正し、トリミングして天井を少しキリ、室内を明るくしてみた。

photophoto 左がオリジナル、右がレタッチ後

 お次はこちら。

 海の家から海を……でも「ラーメン」のぼりが写真におかしみを加えちゃって、そっちに目がいっちゃう。そこでぐぐっとトリミングして明るくして色を派手に仕上げてみた。

photophoto 左がオリジナル、右がレタッチ後

 料理系写真を仕上げるときも、Snapseedはよい。

 めちゃおいしそうなタルトを見つけてつい撮ったのだが、これはこれでリアルなんだけどちょっと色が沈んでて地味な感じ。白いところはもっと白くしたい。そこで輝度と彩度をぐぐっと上げて白さを増し、ついでにタルトの様子がより分かるよう、トリミングしてみた。

photophoto

 白いお皿に乗っている明るい色の料理だとどうしても暗く写りやすいので、そんなときはSnapseedの出番なのだ。料理を美味しそうに撮れない、と思ったら「あとから美味しそうにしちゃえばいい」のである。わはははは。

 このくらいなら1分もあればさっと修正できるわけで、一手間かけるだけの価値はあるでしょう。ちょっとした違いだけどその一手間が大事。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年07月28日 更新
  1. 「楽天モバイルWiFiスポット」を試してみた 屋内通信の不満解消へ期待も「接続性」に課題 (2026年07月26日)
  2. 夏の暑さ対策グッズでよく見掛ける「ペルチェ素子」ってなんだ? 賢く使うための注意点も (2026年07月27日)
  3. 折りたたみスマホ「OPPO Find N6」を3カ月使って実感した“真価” 仕事とプライベートで大活躍 (2026年07月26日)
  4. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  5. なぜ「LINE VOOM」は嫌われたのか 保護者を悩ませた“子供たちの抜け道” (2026年07月24日)
  6. 気温35度以上のハンディファンは「逆効果」 猛暑を安全に乗り切る使い方と2026年おすすめ5選 (2026年07月27日)
  7. ドコモが「iPhone 17」シリーズや「iPhone Air」を値上げ 一部機種は残価も引き上げ、実質負担額の影響は? (2026年07月24日)
  8. 界面活性剤とマイクロファイバーでタッチパネルをきれいに! ダイソーで220円の「スクリーンクリーナー」を試す (2026年07月25日)
  9. 【3COINS】100段階で風量調整、透明デザインの「大風量ペルチェ付きハンディファン」 3300円 (2026年07月27日)
  10. サムスンが「Galaxy Z Fold8」で横長折りたたみを投入する理由 AIの進化にもマッチ、“iPhone包囲網”も万全か (2026年07月25日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー