「Nexus 7(2013)」で変わったこと/「LG G2」の魅力と課題/“次の一手”で攻めるLINE石野純也のMobile Eye(8月5日〜8月30日)(1/3 ページ)

» 2013年08月31日 10時50分 公開
[石野純也,ITmedia]

 日本ではお盆休み、欧米ではバケーションシーズンと、例年動きの少ない8月だが、今年は発表会も少なくなかった。秋冬商戦に向けた前哨戦ともいえるだろう。8月7日(現地時間)には、LGエレクトロニクスがフラッグシップモデルの「LG G2」を発表。この端末は、日本にも投入されることが予想される。また、7月にGoogleが米国で発表していた新しい「Nexus 7」も、28日に日本で発売された。

 メーカーの動きが活発だった8月だが、いわゆるOTTプレーヤーのLINEも、大きな話題を集めた。同社は「LINE MALL」でEC事業に参入。「LINE Music」で音楽配信事業も開始する。この発表と同時に、プラットフォーム化の発表から1年経った実績も明らかになった。お盆休みを挟んだこともあり、今回の連載は8月5日から8月30日までの4週間を対象として、これらの注目ニュースを取り上げていきたい。

「Nexus 7」が日本でも発売に、LTE版も登場予定

 Googleは、28日に7インチタブレットの「Nexus 7(2013)」を発売した。NexusシリーズはAndroidの“リードデバイス”と呼ばれる位置付けの端末。2012年に発売されたNexus 7は日本でもヒットし、製造を担当したASUS(エイスース)のシェアは急増した。「パワフルだが値ごろ感がある」(Google Google Playエンジニアリングディレクター クリス・ヤーガ氏)という特徴が受け入れられた格好で、先代のNexus 7は16Gバイト版が1万9800円という衝撃的な価格だった。

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photophoto 7インチでワイドXGAの高精細なディスプレイを搭載するNexus 7。ドムのTシャツが印象的なGoogleのヤーガ氏は先代のNexus 7と比べ、「同じインチ数に、もっと多くのピクセルを詰め込んだ」と話し、タブレットにおけるディスプレイの重要性を強調した

 対するNexus 7(2013)には3つのパターンがあり、Wi-Fi版の16Gバイトモデルが2万7800円、32Gバイトモデルが3万3800円、LTE版の32Gバイトモデルが3万9800円となる。Wi-Fi版の16Gバイトモデルを比べると、初代より8000円高くなっているが、これはアベノミクスによる円安の影響を受けたことが一因だ(それでも、北米の229ドルよりやや高いが……)。また、日本では、初代Nexus 7の8Gバイトモデルを販売せず、16Gバイトモデルの価格を戦略的に諸外国より安く設定していた。Nexus 7(2013)には、こうした“特別扱い”がなくなったと見てよさそうだ。

photo Wi-Fi版2モデル、LTE版1モデルを用意。価格はそれぞれ、2万7800円、3万3800円、3万9800円となる

 それでも1920×1200ピクセルのディスプレイや、クアッドコアのSnapdragon、ステレオスピーカー、背面カメラを搭載していることを考えると、Wi-Fi版、16Gバイトモデルの2万7800円という価格は魅力的だ。技適マークがシール張りだった初代と比べ、質感も大きく上がった。GoogleはかねてからNexusシリーズをGoogle Playにアクセスするための窓口と位置付け、ハードウェアで利益を追求していなかったが、Nexus 7(2013)でも、その方針は踏襲されているようだ。

photophoto CPU、GPUともにパワフルになり、3Dのグラフィックスも滑らかに動く。背面にカメラが搭載されたのも、初代Nexus 7との大きな違いだ

 「昨年の反省を生かし、サポート体制を強化した」(Google関係者)というように、初代Nexus 7は一部のユーザーに遅配が生じるなど、トラブルも多かった。こうした問題を解決するため、Googleは1年かけ、スタッフを増員してサポート体制の強化を図った。また、Nexus 7(2013)はGoogle Playはもちろん、家電量販店やISP各社に加え、KDDIのauショップでも販売される。初代Nexus 7より販路を広げた格好だ。

photo Google Playや家電量販店、Amazonに加え、auショップでも販売されることになった。キャリアショップは店舗数が多いだけに、ボリュームが見込めそうだ

 海外での発売と日本で発売のタイムラグが減ったのは、「主要市場の日本ではなるべく早く出したかった」(別のGoogle関係者)ため。ほぼ同じタイミングで、フランス、ドイツ、スペイン、イギリスでも発売しているが、こうした事実からも、Googleのハードウェアを販売する体制が徐々に整ってきていることがうかがえる。

 KDDIのauショップが販路に加わり、LTE版とSIMカードのセット販売も期待されるが、auショップでは「Wi-Fi版のみでLTE版は予定がない」(KDDI広報部)。また、auスマートパスをはじめとするサービスにも「現状は非対応」(同)となる。auショップで購入するメリットは、店舗数の多く気軽に立ち寄れることや、Wi-Fiルーターとセットで割賦が組めることなどに限定される。

 KDDIはマルチユース、マルチネットワーク、マルチデバイスの頭文字を取った「3M戦略」を掲げているだけに、この対応は少々残念。安価なWi-Fiタブレット「dtab」を自社サービスの利用促進につなげているドコモの方が、一歩踏み込んでいる印象も受ける。auスマートパスは魅力的なサービスに成長してきただけに、ぜひ回線とひも付かない形で契約できるようにしてほしい。

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