月額1,000円未満で利用できる格安SIM。その手頃な料金が魅力ですが、唯一気になるのが、電話番号発信による通話ができないということ。
格安SIMを提供している各MVNO各社も電話番号発信による通話を重要と感じており、最近では、格安SIMに音声通話付プランを提供するサービスが始まっています。この取り組みによって、格安なデータ定額プランと通話プランで月額費用をおさえつつ、通話もサポートされるという契約が徐々に広まりつつあります。
一方で、ケータイキャリアも動き出しています。
今夏、NTTドコモが「カケホーダイプラン」と称し、スマホは2,916円、フィーチャーフォン(ガラケー)は2,376円で国内通話を原則無料にするプランを発表してきました。
6月1日より提供開始のプランで、7月初旬で契約者数が500万を突破するなど人気が出ています。
これらのプランは、片方は月額費用を手頃にし、そしてもう片方は通話定額としています。「お得に使えるサービスの提供」という目的は二つのプランともに一致していますが、例えばあまり通話をしない人が通話定額を導入しても割高になってしまう場合もあります。
そのボーダーラインはどこにあるのでしょうか。
まずは、気になる通話プラン付き格安SIMをピックアップしてみました。
プラン名 | 月額 | 通話料 | 高速通信量 |
---|---|---|---|
みおふぉん(IIJ) | 1,728円 | 30秒あたり21.6円 | 1GBまで |
スマホ電話SIM フリーData(日本通信 | 1,684円 | 30秒あたり21.6円 | なし(通信速度200kbpsで使い放題) |
hi-ho LTE typeD ミニマムスタート(hi-ho) | 1,764円 | 30秒あたり21.6円 | 1GBまで |
+Talk/+Talk S2(So-netモバイル LTE) | 2,041円 | 30秒あたり21.6円 | 1.5GBまで |
最も手頃なもので、日本通信「スマホ電話SIMフリーData」が月額1,684円。しかしながら、高速通信量が付いていません。逆に最も割高なSo-netモバイル LTE「+Talk/+Talk S2」は2,041円ながら、高速通信量は最も多い1.5GBまで利用可能です。
また、IIJ「みおふぉん」の価格は現在キャンペーン料金となっていますが、キャンペーン終了後の2014年10月1日より、正式な料金仕様(月額2,052円)となる予定です。なお、サービス仕様の改定については、9月以降に発表されるとのこと。
それでは、NTTドコモのカケホーダイプランはどうでしょう。先ほども書いた通り、スマホ向けは2,916円で通話し放題を実現しています。しかしながら、それ以外にもモバイルデータ通信を行うためのネット接続契約のspモードやiモードが月額324円、それとパケット使い放題のデータSパック(2GBまで3,780円)、データMパック(5GBまで 5,400円)を組み合わせる必要があります。
したがって、以下のような料金となります。
通話プラン2,916円+spモード324円+データSパック3,780円=7,020円
通話定額+高速通信2GBまで
通話プラン2,916円+spモード324円+データMパック5,400円=8,640円
通話定額+高速通信5GBまで
通話プラン付き格安SIMがおおよそ2,000円なのに対して、ドコモの通話し放題プランは約7,000円〜となっているので、かなりの価格差がありそうですね。
次回はどのような場合にどちらのプランがお得になるのか検証してみたいと思います。
※料金は全て税込表示です
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