UQコミュニケーションズは、販売中のWiMAX 2+対応モバイルWi-Fiルーター「NAD11」(NECプラットフォームズ製)に、新色のレッドを追加した。UQおよびMVNO各社にて11月21日より販売を開始している。
WiMAX 2+対応のモバイルWi-Fiルーターは、初代のWiMAXサービス対応機種に比べると少々カラーバリエーションが寂しかったが、NAD11は新色レッドの追加によりWiMAX 2+対応のモバイルWi-Fiルーターとしては最多の3色展開となった。
このほか、UQコミュニケーションズはNexus 9(Wi-Fi/32Gバイトモデル)とWiMAX 2+対応のモバイルWi-Fiルーターをセットで購入すると、端末代がセットで最大約2万円引きとなるキャンペーンも開催している。
このキャンペーンは、セットとなる端末代金の一部を毎月の通信料と合算して支払する「まとめてプラン1100」の契約が必要となっているため、一見すると“端末代を分割払いしているだけで、総支払額は安くない”種類のキャンペーンであるようにも見える。
しかし、キャンペーン適用時の初期費用はNAD11とNexus 9のセットの場合で1500円となっており、これにまとめてプラン1100で支払う月額1100円/24回の総支払金額の約2万6400円を加えても、端末代として支払う金額は総額で3万円以下に抑えることができる。
セット | 価格 |
---|---|
Nexus 9+NAD11セット | 1500円 |
Nexus 9+HWD15セット | 1万1500円 |
Nexus 9のWi-Fi/32GバイトモデルはGoogle Playでは4万9570円で販売しているため、前述のNAD11セットの場合は通常よりも2万円以上安く購入できる。キャンペーン対象となるモバイルWi-Fiルーターは、今回新色も登場したNAD11と、auの4G LTEにも対応するHWD15の2機種だ。
前回お伝えした通り、UQは15年春よりWiMAX 2+の下り最大220Mbps対応サービスを開始する予定だが、NAD11を含めた現行のWiMAX 2+対応機種は下り最大220Mbpsに非対応となっている点は注意したい。
NAD11の新色モデルやNexus 9との魅力的なセットが提供されるのは嬉しい一方で、現行のWiMAX 2+対応のモバイルWi-Fiルーターを2年契約で契約しても、来年春から予定されている下り最大220Mbps対応機種への機種変更などのメニューが用意されていないのは“高速なモバイルデータ通信サービスをいち早く試したい”というユーザーにとっては悩ましい状況と言える。
UQは、福岡市営地下鉄、埼玉高速鉄道、りんかい線など全国の主要鉄道路線のWiMAX 2+エリア化を発表しており、従来はWiMAX 2+非対応エリアだった地下鉄駅や駅構内などのエリア化も進める予定だ。なお、WiMAX 2+の地下鉄エリア化については、WiMAXと同様に駅の両端にWiMAX 2+対応基地局を設置して電波を発射する方式となるため、駅と駅の間では電波が弱くなるなどの弱点はあるが、WiMAX 2+対応エリアの広がりに期待したい。
ワイモバイルは11月1日より、「CA対応Pocket WiFi使い放題キャンペーン」を開始した。これは、キャリアアグリゲーション(CA)で下り最大165Mbpsの高速通信が可能なモバイルWi-Fiルーター「305ZT」が、契約から24カ月間使い放題になるというもの。
305ZTの通信量が1カ月で7Gバイトに到達した場合、通信速度制限がかかり、これを解除して通常速度に戻すには追加料金が必要になる。この追加料金を最大2年間無料にする。通常の追加料金は500Mバイトごとに500円。キャンペーンを利用するとこれが無料となるため、速度制限の解除に伴う料金を気にすることなく、データ通信が使えるようになる。
7Gバイトあるいはその後の500Mバイトごとに速度制限を解除する手間がかかるが、追加料金が無制限に無料となる太っ腹なキャンペーンであり、嬉しいユーザーも多いだろう。キャンペーンへの申込などは不要で、既存のユーザーも自動的にキャンペーンが適用される。
ただし、月間の通信量制限を解除するための料金が無料になっても「直近3日間の通信量が1Gバイトを超えた場合」の通信速度制限については、本キャンペーンとは関係なく速度制限が適用される場合がある。通信速度制限を一切気にせず、無条件に使えるわけではない点は留意したい。
またワイモバイルは「Wi-Fiセット割」キャンペーンを行っており、ワイモバイルのスマートフォンと、ワイモバイルまたはソフトバンクモバイルのモバイルWi-Fiルーターを契約している場合、キャンペーンを適用することでスマートフォンの基本使用料を最大で毎月1008円(スマホプランS/M/Lの場合は540円)割引することができる。
既にワイモバイルのスマートフォンを利用しているユーザーは割引価格でモバイルWi-Fiルーターの契約を追加できる上に、通信速度制限時の制限解除が無料となるのは、他キャリアと比べて大きなアドバンテージと言える。
MVNO関連では、ニフティが音声通話対応のMVNOサービス「NifMo」を11月26日から開始。データ通信の料金プランは、月額900円(税別、以下同)で2Gバイトまで、2500円で4Gバイトまで、3500円で7Gバイトまでの3つで、音声通話を利用する場合はそれぞれのプランに月額700円が追加される。通話料は20円/30秒の完全従量制だ。
よって、最も安いプランでは月額1600円で音声通話と2Gバイトまでのデータ通信が利用可能になる。
NifMoではSIMカードの単体販売に加えて、ASUSのSIMロックフリースマートフォン「ZenFone 5」とのセット販売も行う。NifMoがセット販売するZenFone 5(内蔵ストレージ16Gバイトモデル)の一括販売価格は3万1112円で、ASUSの直販サイト「ZenFone Shop」の販売価格(2万6800円)と比べるとやや割高な価格設定だ。ただし、大手携帯電話事業者と同様に分割支払にも対応している。
ZenFone 5を分割払いにした場合の支払金額は1297円/月の24回払い。データ通信量が2Gバイトで音声通話付きのプランの場合、通信料金1600円+端末料金1297円で1カ月の支払金額は月額2897円からとなる。
率直に言うと、NifMoの料金プランそのものは先行しているMVNO各社と比べて面白味に欠けるプランではあるが、NifMoには専用アプリ「NifMo バリュープログラム」を経由してショッピングサイトで買い物やアプリをダウンロードすると数%が還元され、自動的にNifMoの携帯電話料金から割引される。
そのほか、月額380円で提供される「NifMoあんしん保証」では端末が故障・破損・水濡れなどで故障が発生した際に交換端末が5000円で購入できたり、端末料金の分割払いに対応している点を含めると、ドコモなど大手の通信事業者に近いサービス内容を提供するMVNOサービスと言えるだろう。
なおニフティではキャンペーンとして、@niftyの固定回線を契約している既存ユーザーなら月額200円、ZenFone 5をセット購入した場合は月額200円を、それぞれ最大24カ月割引するキャンペーンも提供している。これらを組み合わせれば、通常料金よりもさらに安くサービスを利用できる。キャンペーンの申込期限は2015年1月末まで。
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