「検索は新たなステージへ」――より賢くなったGoogle検索、質問に対する最適な回答を上位に表示

» 2015年03月19日 16時15分 公開
[村上万純ITmedia]

 「ユーザーの質問意図を理解し、最適な回答を見つける」――3月19日、Googleは同社の検索エンジンに新機能を追加したと発表した。新機能の提供にあたり、グーグル製品開発本部長 徳生裕人氏は、「検索は手段であって目的ではないという考えや、音声検索の提供などにより、ユーザーがより直接的な回答を求めるようになったこと、検索エンジンの自然言語処理の技術が追いついてきたことなどが背景にある」と説明した。

photo グーグル製品開発本部長 徳生裕人氏
photo これまでの検索エンジン
photo これからの検索エンジン
photo 従来の検索エンジンで「Googleの由来」を検索した結果(C)Google
photo 新機能だと、回答部分が表示される(C)Google

 例えば、「Googleの由来」と検索すると、「Wikipedia」から質問の回答部分を引用して検索結果の上位に表示する。そのほか、「iPS細胞」「ブラジル国旗の由来」「認証保育園とは」など、日頃気になっているがなかなか説明できないようなものを調べたいときに役立つとしている。

photophoto スマートフォンでの検索結果。左から旧検索エンジンでの結果と新機能での結果(C)Google

 これまでは検索エンジンにキーワードを入力し、関連する検索結果が表示される仕組みだったが、今後は検索エンジンがユーザーの質問を理解し、これまでなら見つけるのに時間がかかっていた直接的な回答部分を、たやすく見つけられるようになるという。

photophoto スマホで「アールグレイの由来」と検索(写真=左)。タブレットなら引用部分以外の検索結果も表示される(写真=右)

 新機能は、Androidスマートフォン、タブレット、PC、Android Wear搭載端末などでそれぞれ利用できる。「特に画面サイズの小さいモバイル端末では複数の回答を見ることが難しく、利便性が高まるはず」と、徳生氏はメリットを説明する。

 ただ、実際にスマートフォンで使ってみたところ、検索後に引用部分で画面が埋まってしまい、ほかの検索結果はスクロールしないと閲覧できなかった。ユーザー側で引用部分を非表示にするといった設定は現状できないが、今後はユーザーの声を聞きながら適宜改善をしていくとのこと。このタイミングで発表会を開催した経緯について、Google広報は「自然言語処理技術の向上や音声認識の改善もあり、検索エンジンが次のステージに進んだと判断したため」と説明している。

新機能のデモンストレーション

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