デジタルアーツは、全国の小・中・高校生とその保護者を対象とした「未成年の携帯電話・スマートフォン利用実態調査」第8弾を実施し、その結果を7月6日に発表した。
調査対象は小・中・高校生618人と、0歳から9歳の子どもを持つ保護者層597人の計1215人。2015年1月に行った前回調査と比較すると、何らかの携帯電話を持つ未成年者のスマートフォン所有率は67.3%と65.1%から増加し、なかでも女子中学生は52.45%から69.9%に急増した。
1日の平均使用時間は全体で2.5時間と前回の3時間からやや減少しており、使用するようになってからの経験では、女子高校生が「使い過ぎによる注意」以外に「寝不足」25.2%、「頭痛などの体調不良」17.5%、「イライラするようになった」15.5%など、健康面への悪影響を感じているようだ。
使用頻度の高いアプリは「LINE」が61.7%、「YouTube」が39.6%、「ゲーム」が35.4%。動画アプリで撮影・投稿する内容の上位は「自分のプライベート」30.4%、「学校での自分や友達」20.4%、「動物」14.0%となった。
インターネット上での違法行為に罰則があるのを認識していない割合は、親が50.4%、子どもが53.7%と全体で50%を超える結果に。違法行為の認識が低いのは、親子の全体平均で「他人を侮辱すると訴えられる」58.8%、「他人を自殺に追い込むと捕まる」59.3%、「違法行為の仲間を募集すると捕まる」60.7%。同年代が犯罪に巻き込まれたニュースに対しては、親子の全体平均で「自分の身にもいつ起きるかわからないので怖い」が67.8%となった一方、「あまりネットやアプリを使わないので、自分には関係ないと思っている」は15.7%、「自分は絶対に巻き込まれない自信がある」は6.8%となった。
保護者のうち45.4%が「子どもが想定外の使い方をしていて驚いた経験がある」と答えており、67.5%が「子どもがネット上で犯罪に巻き込まれないための対策や教育が十分に取られていない」と回答。どのような対策や教育が有効だと思うかについては「情報モラル教育強化」が58.6%で最も高く、そのうち主体で行ってほしいと思う機関は「学校・教育機関」が73.7%、「保護者・家庭」が59.7%、「地方自治体」が50.0%、「政府」が48.7%となる。
以下、リリースの本文です。
未成年の携帯電話・スマートフォン利用実態調査
10歳から18歳の携帯電話・スマートフォンの使用実態 ※()内は前回2015年1月調査の数字
インターネット上の犯罪・違法行為の認識
0歳から9歳の保護者の情報モラル教育や対策についての意識 ※()内は前回2015年1月調査の数字
【調査概要】
調査対象:何らかの携帯電話・スマートフォンを持つ全国の10歳から18歳の男女及び全国の0歳から9歳の子どもを持つ保護者
調査期間:2015年6月3日(水)〜6月8日(月)
調査方法:インターネット調査
有効回答数:1,215サンプル(未成年者:618サンプル、保護者:597サンプル)
実施機関:株式会社マクロミル
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