大手キャリアを超える満足を――楽天モバイルが掲げる6つの「公約」ブランドロゴもプチリニューアル(1/2 ページ)

» 2016年02月01日 17時15分 公開
[井上翔ITmedia]

 楽天は1月28日、「楽天モバイル」の新サービス発表会を「楽天クリムゾンハウス」(東京都世田谷区)で開催した。

 楽天モバイルは、フュージョン・コミュニケーションズ(現:楽天コミュニケーションズ)が運営してきたが、2015年12月に親会社である楽天にサービスを移管した。楽天コミュニケーションズは、楽天モバイルのMVNE(※)として“裏方”に徹することで、サービスと回線の分業体制を構築した。

※Mobile Virtual Network Enabler:MVNOの業務を代行する事業者。自社ブランドでMVNOサービスを展開している場合もある

 楽天への移管後初となる発表会では、「大手キャリアを超える満足度」を達成するために、6つの公約を掲げた。

6つの公約 楽天モバイルが2016年に掲げる6つの公約

2015年のMVNOと楽天モバイルを振り返る

2015年を振り返る平井副社長 2015年を振り返る平井副社長

 公約発表の前に、楽天の平井康文副社長(楽天コミュニケーションズ会長を兼任)は、2015年のMVNO(仮想移動体通信事業者)業界の状況を振り返りつつ、楽天モバイルの現況を報告した。

 まず、「78%」「2倍」というキーワードを出した平井副社長。78%は自社調査による「格安スマホ」という言葉の認知率で、2倍はGoogleトレンドにおける「格安スマホ」という検索キーワードの増加比率を示している。平井副社長は、「MVNO」という検索キーワードも1.7倍に増加していることも指摘しつつ、「MVNOという単語自体が市場で認知されておらず、(MVNOは)むしろ『安い、格安スマホ』が(ユーザーの)皆さんのイメージにあるのではないか」とMVNOの現状を分析する。

自社調査の結果 「格安スマホ」の認知度は高まっている
Googleトレンドの結果 Googleにおける検索数は約2倍に

 MVNOの独自サービス型SIM(いわゆる「格安SIM」)は、2015年9月段階で累計405万回線(MM総研調べ)に達したが、携帯電話の全回線に占める割合はまだ10%に満たない。平井副社長はMVNOの振興における政府の動きも踏まえて、この状況を「残り90数パーセント全てがアップサイド、これからの大きなビジネスチャンスだ」と前向きに捉え、2015年をチャンスにつながる「MVNO元年」であると位置付けた。

2015年は「MVNO元年」 平井副社長は2015年を「MVNO元年」位置付けた

 MVNO元年に、楽天モバイルでは端末のラインアップを拡充するとともに、「安かろう悪かろう、というイメージ」(平井副社長)を払拭(ふっしょく)すべく、楽天コミュニケーションズと協力して回線品質の向上に注力してきた。回線品質に関しては、直近2カ月のSNSでは前向きな評価を多く見られたという。平井副社長は「回線品質・通信速度を、お客さまへの価値提供のベースとして、継続して強化していく」と宣言した。

端末ラインアップ 国内外メーカーの、さまざまな価格帯の端末を用意
通信に対するSNSの反応 回線品質・通信速度の改善で、前向きな評価も増加

 ユーザーとの接点を増やす取り組みとして、リアル店舗の拡充も行った。楽天の直営店とパートナー企業の店舗(ショップインショップ)を合わせると、34店で楽天モバイルの契約や端末購入が行えるようになった。

リアル店舗も拡充 リアル店舗も拡充

 これらの取り組みの結果、楽天モバイルでは新規契約者に占める20〜30代の比率が上昇したという。「テッキーな人々(情報リテラシーの高い人たち)から広がってきた」サービスの「ユーザー層が多様化」したのだ。また、家族で契約する意向も高まりつつあるという。「家族・世帯」という言葉が、今後の楽天モバイルにおいて重要なキーワードになると平井副社長は語る。

20〜30代の契約比率が増加 20〜30代の契約比率が増加
家族での利用意向も増加傾向 家族での利用意向も増加傾向

 楽天モバイルでは、通話SIMの選択率と端末とのセット販売の比率が高いことも特徴だ。発表会前の段階における1月の新規契約者の62%が通話SIMを選択し、72%が端末をセット購入している。平井副社長は、このことを「他のMVNOと比べて非常に特異だ」とした上で、「第1のスマホとして、楽天モバイルを選択しているのではないか」と現状を推測する。

楽天モバイルは音声SIM比率や端末セット購入比率が高い 楽天モバイルは音声SIM比率や端末セット購入比率が高い

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