NTTドコモが非接触電子マネー「iD」をSIMフリー端末に開放――コンテンツもMVNOにオープン化し、新たなユーザー獲得に躍起石川温のスマホ業界新聞

» 2016年04月15日 10時00分 公開
[石川温]
「石川温のスマホ業界新聞」

 NTTドコモは4月12日より、非接触の電子マネーサービス「iD」をFeliCa対応のSIMフリースマートフォンでも使えるようにするという。

 これにより、ソニーモバイルの「Xperia J1 Compact」やシャープ「AQUOS SH-M02シリーズ」、富士通「arrows M02シリーズ」でiDが使えるようになるという。MVNOからの要望もあり、NTTドコモではiDのオープン化に踏み切ったようだ。

この記事について

この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2016年4月9日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額540円)の申し込みはこちらから。


 ただし、KDDIやソフトバンク、ワイモバイルなどの他キャリアのスマホでは利用できないようだ。MVNOたちが前のめりでiDに対応したがっているのに対し、他キャリア陣営は「興味なし」といったところなのだろう。

 ここ最近、NTTドコモは自社サービスのオープン化に積極的な感がある。今回のiDだけでなく、IIJやBIGLOBEが「dマーケット(dTV、dヒッツ、dマガジン)」の販売連携を始めたばかりだ。

 BIGLOBE経由での申し込みでも、dアカウントが必要で、支払いもBIGLOBE SIMとは別にクレジットカードでのNTTドコモから請求される。従来のキャリアフリーで提供されているサービスとあまり代わり映えはしないが、MVNOに向けて積極的にサービスを提供していると言う点では目を見張るものがあるだろう。

 NTTドコモとしては、仮にユーザーがMVNOに流れたとしても、コンテンツや決済サービスを継続して使ってもらうことで、少しでも稼いでいこうという潔さが出てきたのかも知れない。

 もちろん、MVNOにユーザーが流出しないことが理想だが、この流れは止められそうにもない。それならば、コンテンツやサービスを積極的に開放することで、かつてのドコモユーザーだけでなく、他キャリアユーザーなど、新たな収益源を確保しようとしているようだ。

 特にコンテンツにおいては、昨年、音楽の定額配信サービスが注目を浴びる中、国内勢で期待されていたLINEやAWAは「大コケしてしまい、音楽業界関係者が青ざめている」(関係者)というほどだ。そんななか、dヒッツは嵐の新曲を独占で配信。また、映像配信サービスの「dTV」も、ソフトバンクがUULAから撤退したことで、エイベックスとの関係が強固になろうとしてる。

 「dマガジン」においても、出版不況で休刊が相次ぐ雑誌業界の救世主的な存在となっている。紙での発行を諦めた雑誌が、dマガジンの収入を頼りに続々と電子化のみの発行に切り替えつつあるのだ。

 KDDIやソフトバンクのコンテンツサービスは、いずれも「自社ユーザーのみ」もしくは「自社ユーザーを優遇」として、差別化要素にしているが、NTTドコモに関しては積極的にオープン化するなど、王者の貫禄を感じる。

 今後も、「NTTドコモは様々なものをオープン化していく」(MVNO関係者)と見られているだけに、SIMフリー市場にも大きな影響を与えそうだ。

基本情報から価格比較まで――格安SIMの情報はここでチェック!→「SIM LABO

格安SIM、SIMロックフリースマホのすべてが分かる

© DWANGO Co., Ltd.

アクセストップ10

2026年07月26日 更新
  1. 「0.2秒で冷却」をうたうペルチェ素子搭載の腰掛けファン Amazonで53%オフ (2026年07月24日)
  2. ドコモが「iPhone 17」シリーズや「iPhone Air」を値上げ 一部機種は残価も引き上げ、実質負担額の影響は? (2026年07月24日)
  3. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  4. 330円で手に入る「足元灯」「非常灯」 充電式になって利便性向上 (2026年07月25日)
  5. 従来の健康保険証は7月31日で利用不可に 8月1日以降は「マイナ保険証」の利用を (2026年07月24日)
  6. 界面活性剤とマイクロファイバーでタッチパネルをきれいに! ダイソーで220円の「スクリーンクリーナー」を試す (2026年07月25日)
  7. サムスンが「Galaxy Z Fold8」で横長折りたたみを投入する理由 AIの進化にもマッチ、“iPhone包囲網”も万全か (2026年07月25日)
  8. なぜ「LINE VOOM」は嫌われたのか 保護者を悩ませた“子供たちの抜け道” (2026年07月24日)
  9. モトローラから新しいミドルレンジスマホ「moto g37」シリーズ登場 ソフトバンク、楽天モバイル、ドコモも取り扱い (2026年07月24日)
  10. ドコモ販売ランキング:新発売の「Xperia 1 VIII」が上位にランクイン【2026年6月】 (2026年07月25日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー