Galaxy S7 edgeのインカメラは500万画素のセンサーを搭載している。でも、大事なのはセンサーの性能よりも「インカメラを使うときに、人は何を期待しているか」であり「それにどうこたえるか」なのだ。
そういう観点からすると、S7 edgeはインカメラでの自撮りにかなり凝っている。
Galaxy S7 edgeは、インカメラに切り替えると撮影画面に「美肌」アイコンが出る。このアイコンをタップすれば、さまざまな美肌設定が使える。
まず、標準のエフェクトで自撮りしてもらう。肌だけ補正がかかっている。
次に、全ての設定項目を最大にした上で自撮りしてもらう。「これはさすがに……」という感じになってしまった。もともと目がぱっちりとした人がこの状態で撮影すると「宇宙人化」いたします。
自撮り時でも、先述のモーションフォトを利用できる。再生すると、最後の撮影の瞬間にエフェクトがぎゅっと強くかかることが分かって面白い。
動画は4K(3840×2160ピクセル)、フルHD(1920×1080ピクセル)、その中間となるQHD(2160×1440ピクセル)のほか、スクエア(1440×1440ピクセル)の動画も撮影できる。撮影解像度によってリアルタイムHDR・ビデオエフェクト・トラッキングAFの利用可否が変わるほか、トラッキングAFをオンにしていると動画の手ブレ補正が無効になるなど、ちょっと機能面での条件がややこしい。
まずは、4K動画を撮影してみよう。クオリティはなかなかのものだ。ただし、歩きながら撮った時にもう少し手ブレ補正が効いてほしいかな、とは思う。
動画では、通常の動画撮影に加えて「スローモーション」「ハイパーラプス(微速度撮影)」「動画コラージュ」「ライブブロードキャスト」が用意されている。今回は、これらの中からハイパーラプスと動画コラージュを簡単にご紹介しよう。
S7 edgeのハイパーラプス撮影では、4倍・8倍・16倍・32倍と速度を選択できるのだが、ここでは速度を自動調整する「自動」で撮ってみる。
では、ローカル線の先頭車両からフルHDで撮影したハイパーラプス動画をどうぞ。
動画コラージュは、4つの短い動画を1つにコラージュ(合成)するもの。こんな動画を撮ることができる。
という具合である。
最後に、2点ほど追加作例を入れておく。
今回紹介しきれなかった撮影機能としては、ISO感度や露出補正などもコントロールできてRAWデータの出力も可能な「PROモード」、遠近2枚の写真を撮ってフォーカスをコントロールできる「選択フォーカス」、「パノラマ撮影」、立体撮影が可能な「バーチャルショット」がある。いろいろと楽しめるわけで、とても全部は紹介しきれない。
これらの多機能ぶりやディスプレイの鮮やかさを合わせて考えれば、「もうちょっと手ブレ補正を頑張ってほしい」といった「もっと高みを目指す」的な要望は出てくるけれど、Galaxy S7 edgeのカメラは、総合的にはAndroidスマホとしては最強である。特に鮮やかでくっきりして見目(けんもく)に麗しい絵作り、安定したホワイトバランスなどなど、オート撮影時の絵作りはとても安定している。
画面が広い上に(何しろ両端はエッジであるし)、タッチパネルの反応がよいので、ちょっと持ち方が悪いと思わぬとこを触って思わぬことになっちゃうってことが何度かあったので、エッジじゃないディスプレイの「Galaxy S7」の方が扱いやすかったかも、とは思う(日本では出ない予定だけれども)。しかしながら、カメラ性能を重視してスマホを買うのであれば、もうGalaxy S7 edgeを選んでおけばいいんじゃないだろうか。
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