「Siri」と「AI」の関係を整理する(2/3 ページ)

» 2017年06月04日 06時00分 公開
[らいらITmedia]

iOS 10のSiriでできること

 Siriを呼び出すにはホームボタンを長押しするか、「Hey, Siri」と呼びかけます(一部未対応機種あり)が、同インタビュー記事によると、バッテリーを消耗させずに「Hey, Siri」の呼びかけに反応できるのも機械学習のおかげだそうです。

Siri Siriの画面左下にある「?」アイコンをタップすると、Siriにできるさまざまな機能を確認できます

 Siriの声は音声センターで収集された録音データベースから来ており、語句のつぎはぎによって返答の文章が作られています。iOS 10からはその音声がさらに滑らかになりましたが、これも機械学習によって、実際の人のようにスムーズな話し方を実現しました。

 ちなみに「○○さんに電話をかけて」「今日の天気は?」「今一番はやっている曲を聴かせて」といった命令には、iOSの標準アプリを使って対応しますが、iOS 10からは他社製アプリも使えるようになりました。Siriに呼びかけてLINEやSkypeからメッセージを送る、Twitterにつぶやく、Uberを配車する、Facebookで画像検索するといったことが可能です。

Siri Siri画面の「App Storeで検索」をタップすると、Siri対応のアプリがストアで検索されます

 Siriは会話画面だけでなく、コントロールセンターやSpotlight検索画面にもひっそり表示されていることにお気付きでしょうか。ここでは居場所と時刻にもとづいて、ユーザーが使いそうなアプリを予測してSiriが先回りして提案します。

Siri ホーム画面を上から下にスワイプするとSpotlight検索画面が表示され、ユーザーが使いそうなアプリを最大8つ、Siriが提案しています

 このユーザーの意向を先回りして情報を通知する「プロアクティブアシスタント」機能は、iOS 9で初登場しました。Siri以外では、連絡先に登録されていない発信者からの電話でも相手の名前を予測して表示したり、ユーザーのカレンダー上にある次のミーティングが、経路の提案とともに自動的に表示されたりします。これらも機械学習によって実現もしくは大幅に強化された機能です。

Siri macOS SierraからSiriはMacにも登場。活躍の場を広げています

 ユーモアのある返しや都市伝説など雑学的なネタで話題になりがちなSiriですが、日々の学習によりできることが増えているのです。

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