画面で指紋認証、デュアルカメラ、富裕層向けスマホ 中国の最新モバイルトレンド:MWC上海2017(1/3 ページ)

» 2017年07月06日 15時15分 公開
[村元正剛,ITmedia]

 6月27日〜7月1日に、中国・上海にてMobile World congress Shanghai 2017(以下、MWCS)が開催された。例年春にスペイン・バルセロナで開催される世界最大級のモバイル関連の展示会「Mobile World Congress」のアジア版に位置付けられるイベントだ。

MWC上海2017 浦東エリアにある上海新国際博覧中心で開催された

 筆者は初めて取材に訪れたのだが、国際色豊かなMWCに比べると、MWCSは「World」と名打つわりにはローカル色が濃く、出展するキャリアやベンダーのほとんどは中国企業。ブースによっては英語での取材は難しいという状況だった。

 スマホを展示するホールで最も目立っていたのはOPPO、Vivoといった中国国内で大きなシェアを持つメーカーだ。HuaweiとZTEは、ネットワーク機器やソリューションなど、B2B向けの展示が中心だった。なお、バロセロナのMWCでは大きなブースを構えるサムスン、LG、ソニーモバイルといった中国以外のアジアの主要メーカーは出展していなかった(サムスンのGalaxy S8は、中国キャリアの展示コーナーはあった)。

MWC上海2017 歩歩高(BBK)グループに属するOPPOとVivoは、同じデザインのブースを並んで構えていた
MWC上海2017 一般の来場者が体験できるVR関連の展示も多かった
MWC上海2017 オンキヨーも出展しており、興味深そうに「GRANBEAT」を手にする来場者も多かった
MWC上海2017 Meituのブースには、アジア各地で入手難といわれるセーラームーンとのコラボモデルも展示されていたが、触れることはできなかった

 しかし、今や世界最大のスマホ生産国ともいえる中国の現在を知るうえでは、注目すべき展示も多かった。今後のスマホに波及しそうな技術や、日本発売を期待したいデバイスなど、筆者が気になったものを紹介していこう。

普及を期待したい オンスクリーンの指紋認証

 Vivoのブースでは、ディスプレイ上で指紋を認証する「Vivo隠形指紋」のデモが披露され、来場者の関心を集めていた。これは、米Qualcommのグループ企業が開発した「Qualcomm Fingerprint Sensors」という技術を用いたもので、ディスプレイに組み込まれたセンサーで指紋を読み取る仕組みだ。

MWC上海2017 画面をタッチして指紋を認証

 筆者も自身の指で試してみたが、読み取りに要する時間は、現在の一般的な指紋センサーと同等。ロックを解除するには、ディスプレイに表示される指紋のアイコンに触れるのだが、タップするだけでは解除されず、わりとしっかり触れる必要があった。しかし、パスワードを入力するのに比べると、圧倒的に簡単で速く、位置的にも非常に押しやすい。

MWC上海2017 指紋の登録方法は、従来と同様
MWC上海2017 ロック画面に指紋センサーの位置が表示される

 指紋センサーは背面、側面、ホームボタンと、機種にとって搭載位置が異なる。デバイスメーカーにとっては必要と認識しつつも、設計やデザインに影響を及ぼす悩ましい存在になっているのではないかと思う。この新しい指紋認証の精度がさらに上がり、認証する位置も自由に設定できれば、スマホのセキュリティロックの主流になるのではないかと思う。

10mmのボディーにプロジェクターを搭載

 プロジェクター内蔵のスマホ「VOGA V」も注目を集めていた。青橙(Green Orange)というメーカーのブースの目玉として出展されていたので、最大70型のスクリーンに投影できるという。ただし、後で資料を見たところ、最大投影サイズは「200型超」となっていたので、実使用で見やすい画質を得られるのが70型ということかもしれない。

MWC上海2017 画質は720pで、コントラスト比は5000:1

 VOGA Vに手にして驚いたのはサイズ感。5.5型のフルHDディスプレイを搭載する普通のスマホといった風情で、厚さは10mm、重さは203g。持ち歩きに気にならない大きさで、手に持ったままでも投影しやすく、ビジネスでのプレゼンにも使える印象だった。

MWC上海2017 本体の上部にプロジェクターを内蔵

 投影の解像度は720pで、斜めに投影しても長方形に補正する機能も備えているという。画質的には、フルHDのディスプレイが勝ることは言うまでもないが、2人以上で動画コンテンツを見たり、ゲームをしたりというときに重宝しそうだ。

 説明員から「すでに中国で販売している」との説明を受けたが、後でWebをチェックしたところ、クラウンドファンディングで人気を集めているようだ。ちなみに、青橙は、海外の数多くのメーカーのOEMを手掛けるRGKグループ(鋭嘉科集団)の企業。最近日本でも発売が開始された米国の「BLU」もRGKグループが製造しているそうだ。

MWC上海2017 RGKグループのブースには「BLU」のスマホも展示されていた
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