早くも登場AM3──DDR3対応“Deneb”は自作PCユーザーの“本命”なのか?イマドキのイタモノ(3/3 ページ)

» 2009年02月09日 14時01分 公開
[長畑利博,ITmedia]
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バランスのよさに注目したいPhenom X3 720 Black Edition

 今回の大きな変更点であるメモリ関連の特性からチェックしていきたい。「Sandra 2009.SP2 v15.72」の“Memory Bandwidth”の数値を見てみると、帯域幅を示す“Int Buff'd iSSE2”や“Float Buff'd iSSE2”の数値はAM3プラットフォームのDDR3 SDRAM環境がAM2+プラットフォームのDDR2 SDRAM構成、そして、Core 2 Duo Q9450よりも向上している。

 同一CPUでAM3プラットフォームとAM2+プラットフォームのベンチマークテスト結果を比較してみると、「PCMark 05 Build 1.2.0」や「PCMark Vantage Build 1.0.0」の“Memories”に関してはAM2+プラットフォームのDDR2構成が高い数値を出している場面が多い、という意外な結果となった。こうした傾向が、“PCMarks”など総合的なテストの数値にも影響を与えており、「PCMark 05 Build 1.2.0」と「SYSmark 2007 Preview Patch-4」ではAM3プラットフォーム環境がAM2+プラットフォームを上回り、PCMark VantageではAM2+プラットフォームがAM3プラットフォームを上回るという、ベンチマークテストによって傾向が異なる結果がでている。ただ、CPU関連項目のテストではAM3プラットフォーム環境の結果がAM2+プラットフォーム環境を上回っている。マザーボードの最適化やチューニングが行なわれていけば、今回測定された“逆転現象”は解消されていくと思われる。

 CPU関連のベンチマークテスト結果では、Phenom II X3 720のバランスのよさに注目したい。3次キャッシュメモリがPhenom II X4 810より多く、動作クロックも2.8GHzと高いこともあって、マルチコアが影響するテスト以外では、Phenom II X4 810だけでなくCore 2 Duo Q9450を超える場面も確認された。

 今回登場したAM3プラットフォーム対応のPhenom IIシリーズは、高価なDDR3 SDRAMを必要するのにリテール市場に投入されるラインアップがミドルレンジということもあって、AM2+プラットフォームを上回る性能を出せていないなど、気になる要素が少なくない。ただし、オーバークロックなどを行なう場合は、メモリ性能に余裕ができることから、Phenom II本来の性能をユーザーが引き出すことが可能かもしれない。

 CPU単体では、原稿執筆時点で確認されているPhenom II X4 810の実売価格は170ドル(日本市場の実売予想価格は1万7980円)、Phenom II X3 720 Black Editionは165ドル(同じく1万4980円)と予想されている。価格から見るとPhenom X4 9950 Black Editionを入れ換えることになる。AM3プラットフォーム対応CPUはBIOSの対応さえあれば従来のAM2+プラットフォームでほぼそのまま使えることを考えると、アップグレードパスとしてはコストパフォーマンスが高いCPUと言えるだろう。

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